アメリカで人気のプロバスケットボールNBAの選手やアメフトの選手は子どもたちにとっては憧れの職業でもあります。ただ、そんな華やかな世界とは裏腹に、現役を引退した後、自己破産する人が多いというのは有名な話。
若いうちに高額な報酬を手にして、派手な生活に金銭感覚が狂う。そんな中、現役時代は決して長くないため、稼げる年数は限られている。こういったことが背景にあるようです。
100億円を2年で無くした元NBA選手
Antoine Walker(アントワン・ウォーカー)氏も元NBAのスター選手で、現役時代に$108million(1ドル100円換算で108億円)稼いだのですが、引退後2年で自己破産しています。
そんなWalker氏が若い人などへ送った2つのメッセージがお金を貯めるためのヒントになるので紹介します。
相手に「NO」と言えること
1つ目のアドバイスです。
「友人や家族と付き合うとき、NO(いいえ)と言えるようにしてください」
他の自己破産したNBA選手の例を調べてみても、お金があるからこそ、様々な人から投資話などを進められ、そしてそれが失敗するというケースも多いようです。だからこそ「NO」という重要性を唱えているのだと思います。
「今日も飲みに行こうよ」と頻繁に誘われ断れない人はいませんか? それから、もしかすると大事な人から「少しお金貸してくれない?」と頼まれることもあるかもしれません。
本当は行きたくないのに無理して付き合う。貸したくないのについ貸してしまう。私たちにとって、そして大切な相手の人にとって本当に良いことなのか。そんな時にきちんと「NO」と言えることが、結果としてお金を貯めることのみならず、大切な友人や家族との関係を保つ上でも重要なことなのかもしれません。
自分以外の誰かのために貯金する
2つ目のアドバイスはまさにFPが指摘するようなアドバイスです。
「今この時だけではなく、未来についても考えてください。 あなたは自分の人生を思い切り楽しむことができますが、あなたの子どもたちのために、そして彼らの子ども(孫)たちのためにその資産の一部を取っておきましょう」
私たちが目の前にあるお金は幾つかのオプションがあります。
・使うか貯めるか
・貯めるのであれば、自分の目先の生活費や臨時費用のために貯める
・自分の将来のために貯める
・自分の子供たちや家族のために貯める
下に行けばいくほど、より真剣にお金と向き合わなければなりません。よって、子供がいる人もそうじゃない人も、このアドバイスを踏まえると、「自分のためではなく、将来、誰かのためになるように、コツコツ貯めよう」という意識を持つだけで、お金が貯まりやすくなるかもしれません。
富裕層は自分以外を考える
富裕層の多くが慈善事業や寄付などに積極的です。富裕層だから寄付に積極的なのかもしれませんが、もしかすると、自分のことだけではなく、社会のこと、将来のことを考え、寄付などに積極的だったからこそ、富裕層になれたのかもしれません。
なお、2つのアドバイスをくれたWalker氏も現在は自分の失敗談を踏まえ、若手選手に指導する活動を行っているようです。誰かのために活動する。誰かのためにお金を貯める。こういう意識改革も今すぐできることですね。
※CNN BUSINESS参照。日本語訳は筆者によるものです。