大の映画好きで、2025年5月公開予定の短編オムニバス映画『MIRRORLIAR FILMS Season7』で初監督を務めるお笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次。1月19日からはBS10で映画についてトークを展開する新番組『加藤浩次とよしひろのサンデーシネマ』(毎週日曜18:00~)がスタートする。加藤にインタビューし、映画を好きになったきっかけや同番組への意気込み、監督に挑戦したことで起きた変化、今後の抱負など話を聞いた。

  • 加藤浩次

    加藤浩次 撮影:仲西マティアス

同番組は、加藤浩次が毎週1本の映画を紹介し、『スッキリ』(日本テレビ)で共演していた映画解説者のよしひろまさみちとともに、作品公開時の時代背景や登場人物、物語などを深掘りしていく番組。第1回は、大人気のカー・アクション・シリーズから2015年公開の『ワイルド・スピード SKY MISSION』を取り上げる。

――『加藤浩次とよしひろのサンデーシネマ』のオファーを受けた時の心境をお聞かせください。

相手がよしひろさんだったので、よしひろさんだったらしゃべりたいなと。そこがすごく大きなところでした。

――映画を好きになったきっかけを教えてください。

一番最初に映画館に行ったのが小学校低学年ぐらいで、親と一緒にブルース・リーの『死亡遊戯』を見に行きました。その時に、同時上映で見た『Mr.Boo!』が子供心にめっちゃ面白いと思い、そこからちょいちょい映画館に行くようになりました。

――資料に「映画を1日1本見る」と記載があったのですが、本当ですか!?

「1日1本見るように努力しています」というのが、「1日1本絶対見る人」みたいになっていて。1日1本は見ていません(笑)。でも、見たいものは見るようにしていて、映画館にも行きますし、サブスクでも見ています。

――加藤さんが感じている映画の魅力をお聞かせください。

役者もそうですし、制作スタッフ、宣伝の人など、いろんな人が関わって2時間ぐらいの作品になっているというのがすごく好きです。僕はテレビでずっとやってきていて、テレビは日々流れ、無料で見られるもので、そこに作品性を求める人もいますが、映画の方がより作品になっているから好きなんだと思います。

――映画館で見に行くという楽しさも?

映画館も好きですね。どういう人たちが見に来ているのかというのも見ていて、最近、高齢の方が多いなと思っていたんです。でも、『スッキリ』も終わって、朝10時頃に映画館に行っているから高齢の方が多いということに後から気づきました(笑)

  • 加藤浩次

監督に初挑戦「スタッフさんの気持ちがわかってよかった」

――『MIRRORLIAR FILMS Season7』で監督に初挑戦されていますが、いかがですか?

めっちゃ楽しかったけど、めっちゃ難しいなと思いました。自分が思い描いているものを形にする難しさを感じましたし、現場はすごく楽しいけど、その後の作業がこんなに膨大なんだと。

――作品を作り上げる大変さを実感されたんですね。

そうです。以前はバラエティ番組などで、スタッフの方が考えてきた企画などに対して、もっとこうした方がいいんじゃないかと思った時は言っていましたが、短編を撮ってから一切言わなくなりました。物理的な問題もあってこうしなきゃいけないということもあるとわかったので、それからはスタッフの言いなりに。「わかりました」しか言ってないです(笑)

――加藤さんの変化に皆さんびっくりされているのでは?

どうなんでしょう。でも、スタッフさんの気持ちがわかってよかったです。そういう意味で監督をやらせてもらってよかったなと思っています。

――今後、映画とどう関わっていきたいと考えていますか?

いち映画ファンとしてという部分が大きいですね。それで、自分にできることがあったり、面白い企画を思いついたり、何か出会いがあったりしたら、携わっていきたいなと思います。

――『加藤浩次とよしひろのサンデーシネマ』が始まり、映画の魅力を発信していく立場になりますが、意気込みをお願いします。

映画を作る側の気持ちがわかり、いろんな事情があってこうなっているということもだいぶ理解できたので、「面白くないね」みたいなことは一切言うつもりないです。これからはすべての映画を全肯定します(笑)。愛を持って。

――映画人にとってとても心強い存在に(笑)

作品を撮るって本当に大変なんだということがわかったので。好きじゃないとできないですし、手を抜いている人なんていないので。