米Microsoftは1月6日(現地時間)、開発者向けブログを更新し、その中でDirectXでのニューラルレンダリングをサポートすると明らかにした。AIワークロードを効率的に動作させる「Cooperative Vector(協調ベクトル)」のサポートも近日中に公開するという。

  • Microsoft、DirectXでのニューラルレンダリングを正式サポートへ - Cooperative Vectorも近日対応

ニューラルレンダリングとは、AI / ML性能を活用することでレンダリングの性能・効率を高めようとするアプローチ。ディスクリートグラフィックスへの推論専用コアの搭載はGeForce RTXシリーズからRadeon、Intel Arcシリーズにまで広がっており、これをゲームなど3Dレンダリング時に用いることで性能や品質の向上を実現する。

なかでも、ニューラルレンダリングはNVIDIA GeForce RTX 50シリーズの登場によって大々的に発表されたもので、GeForce RTX環境ではNVIDIA RTX Kitの活用でかんたんに訓練・実装可能。AIを活用してテクスチャのサイズを数千分の一まで縮小できるRTX Neural Texture Compressionや、物理処理の忠実度を高めるRTX Neural Material、光の表現をさらに高品質・高性能に処理できるRTX Neural Radiance Cacheなどが機能として展開を予定している。

今回Microsoftが描画APIであるDirectXへのニューラルレンダリング統合を明らかにしたことで、対応する環境で最新機能を活用できるようになるという内容。シェーダーコアに加えて、RTコアやTensorコアを用いるニューラルレンダリングがレンダリングパイプラインに統合され、Windows上のニューラルシェーダーを高速化。Cooperative Vector(協調ベクトル)のサポートも近日中に追加予定だという。