地震大国とも呼ばれる日本で暮らす私たちにとって、防災訓練や防災グッズなどの備えは欠かせませんが、もう一つ重要なのが「緊急地震速報」です。

テレビやラジオ、スマホで発表されるので、どこに居ても事前に地震が来るとわかる便利なシステムですが、緊急地震速報のアラームが鳴ってから実際に強い揺れが到達するまで、わずか十数秒。そのわずかな時間に、何ができるのか……。

そこで今回は、政府広報オンライン (@gov_online) がX上に公開している「緊急地震速報発表時にとるべき行動」を紹介します。

緊急地震速報発表時にとるべき行動
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緊急地震速報が発表されてから地震の強い揺れが来るまでは、長くても十数秒から数十秒しかありません。
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周りの人に声をかけながら、周囲の状況に応じて、速やかに慌てずに、まず身の安全を確保してください。
(@gov_onlineより引用)

通勤中や授業中、就寝中など、いつどこで起きるか分からない地震。せっかくの緊急地震速報を無駄にすることのないよう、日ごろから、数十秒前にできる“身を守る”ための行動をイメージしておくことが重要です。

例えば、家の中にいるときには、「大きな家具から離れ、机の下などに隠れる」「慌てて外に飛び出さない」「火の始末」「扉を開けて避難路を確保する」といった行動をとるといいとのこと。ただし、小さいお子さんから離れられないときや、玄関や火元から離れた場所にいる場合には、無理にそこへ向かおうとせず、“机の下にもぐり、身を守ること”だけに注力するといった判断も必要かもしれません。

一方、多くの人と一緒にいる学校や職場、商業施設などでは、慌てて出口や階段に殺到しないことが鉄則。大きな照明や自販機、窓から離れ、デスクなどの下に隠れたりして、係員の指示に耳を傾けましょう。

また、特にパニックに陥りそうなのが、電車やエレベーター内ではないでしょうか。もし、電車内で緊急地震速報が鳴った場合には、隠れる場所がないため、「つり革や手すりにしっかりつかまる」ことが唯一の対応策。一方、エレベーターでは、最寄りの階で停止させてすぐに降りることが重要です。

また、クルマを運転中に緊急地震速報が鳴った場合には、後続の運転手が緊急地震速報を聞いているとは限らないため、急ハンドルや急ブレーキをかけないことが鉄則。慌てて交通事故を起こしてしまっては本末転倒。まずは緩やかに速度を落とし、ハザードランプを点灯して周りの車に注意を促しつつ、道路の左側に停止するようにしましょう。


いかがでしたか? 緊急地震速報を見聞きしても、そこで慌ててしまうと適切な対応ができません。日ごろから防災に対する意識を高め、どこに居ても、何をしていても、十数秒の間に適切な行動がとれるようにしておきたいですね。

なお、政府広報オンラインでは、「緊急地震速報」とともに、「津波警報」や「日頃の備え」についても解説しています。この機会にぜひ、ご家族でチェックしてみてはいかがでしょうか。