日経CNBCは1月8日、「2024年を象徴する銘柄(上場企業)は何か?」に関するアンケート結果を発表した。調査は2024年12月26日~2025年1月6日、10代~80代の現役の投資家146名を対象にインターネットで行われた。
日経CNBC"銘柄大賞"2024
アンケートは"2024年を象徴する銘柄"は何ですかという質問に対し、企業名と証券コード(海外株はティッカーコード)を入力してもらう形で実施された。
その結果、AI関連で需要が増加し、1年を通じて大きく株価が上昇した電線株大手のフジクラが最多の得票を集め1位「銘柄大賞」となった。
2位には防衛関連、発電関連、宇宙関連と様々な切り口を持つ三菱重工業と、金利上昇が業績の追い風になる銀行株の三菱UFJフィナンシャル・グループが選ばれた。
4位には生成AI(人工知能)向け半導体で圧倒的な競争力を持つとみられている米エヌビディアと、2022年と2023年の同アンケートで「銘柄大賞」となったレーザーテックがランクインした。
以下、アンケートで寄せられたコメントの一部を紹介する。
フジクラ
- 「出来高が桁外れで株価が下がってもすぐに上がってくる力強さがある」(Maco)
- 「AI関連でファイバー需要と電力需要増を見込み2023年に購入したが、2024年に入り大きく上昇したため」(puni)
- 「2024年の株価の伸びは「すごい」の一言です。個人的には、一時期保有していましたが、株価の日々の変動がハッキリしていて、自分には向かなかったです。今年も電線技術の強みをさらに高めて頑張ってほしいです」(ブルーウェーブ)
三菱UFJフィナンシャル・グループ
- 「インフレや日銀の利上げを象徴する銀行株の代表銘柄として選定。8月の暴落時にも追加購入した銘柄」(ハローワールド)
- 「2024年はマイナス金利解除で、メガバンクはわかりやすく騰がりました。今後もじわじわ騰がると予想しています」(くまぞう)
三菱重工業
- 「ここ数年鳴かず飛ばずが大躍進。防衛関連は必須」(めよねこ)
- 「国産ジェット機を断念してから、目を見張る業績回復を達成しているため」(kazurisa)
エヌビディア
- 「やはり2024年は半導体関連株が大きなニュースになっていたような気がします。代表格のエヌビディアを選びました」(茶々)
レーザーテック
- 「半導体というキーワードがあれば何でも買われた相場が終わったという意味で2024年を象徴しているのではないでしょうか。半導体に限らず、年初からの史上最高値更新までの相場を引っ張ってきた割高銘柄も8月の暴落を期に鳴りを潜めたなというのが2024年を振り返って印象に残っています」(くろくろにゃー)
サンリオ
- 「日本のソフトパワーやIPの力強さを象徴する値動きだった。コロナ禍の赤字から完全復活して株価上場来最高値更新、天皇皇后両陛下イギリス訪問時の晩餐会でチャールズ国王に紹介されるほど有名になったキティちゃん50周年、今、世界に必要な『みんななかよく』の企業理念。自動車、半導体、防衛でもない企業の躍進!」(やす)
東京地下鉄
- 「首都圏で数少ない非上場鉄道会社だったし、営団地下鉄時代から40年以上生活の足として利用してきた者として、長年の悲願でした。この時のためにコツコツ資金を蓄え、墓場まで持っていく覚悟で爆買いしました」(シルビーヌ・アイザッハ・シュシュ)
パランティア
- 「保有する米国株のうち年間成績が最もよく、AIを本業で活用しており、今後の成長も期待できるから」(くろまめ)
IHI
- 「防衛関連、宇宙関連等、ドキドキハラハラな展開で目が離せませんでした。2025年以降も注目材料もりもりで楽しみな銘柄です」(トラジ)
トヨタ自動車
- 「年初から認証問題等々でだいぶ売られてきましたが円安が続いた事やROE20%を目指すなど絶え間ない構造改革が効き株価は急上昇中です。体力のある企業が本気で取り組めば怖いものなしのいい例です」(本野一言)
日産自動車
- 「年の瀬に入ってきたビックニュース、日産自動車とホンダに、2024年の印象は全て持っていかれました。日本が得意としてきた、自動車産業の危機をあらためて感じたニュースでした。関連株が今後どうなるのかも含めて、注視したい銘柄です」(のり)