yutoriにインタビューをしたのは、去年12月26日のこと。2024年の彼らは、デジタルシングル4枚とミニアルバム1枚をリリースし、対バンツアー「対」やワンマンツアー「yutori ONEMAN TOUR 2024『Luv yourself』」を開催。一方で、「JAPAN JAM2024」や「ARABAKI ROCK FEST. 24」など大型フェスの出演も果たした。また「FLASH THE FIRST TAKE」で注目を浴びて、レコチョクが”ブレイクする注目新人アーティスト”をレコメンドする「Breakthrough」の12月度に選出されるなど、充実した1年を送っていた。しかし、4人とも「今年は2025年にジャンプをするための屈伸の年だった」と話す。12月18日にリリースしたデジタルシングル「純粋無垢」の話や、2025年の展開について聞いた。
─12月にリリースされたデジタルシングル「純粋無垢」は、曲中の主人公「私」が「あなた」に対して純粋無垢なところがとても嫌いだった、と嫌悪感を表した内容ですね。ただ「とても嫌い」と何度も歌っているけど、実はそれだけ「あなた」のことが好きだったんじゃないかなと思えてくるのが、面白かったです。
浦山:曲を聴いてくださった方の間でも「とても嫌いだったは、好きの裏返しなんだろうな」という意見が多かったんですよ。だけど、僕自身はそういうことを全く意図してなくて。皮肉というか、”ただただ、あなたのことが本当に嫌いだった”ってだけの歌詞なんです。それが聴き手に渡った瞬間に、逆の受け取り方をしてもらえたのは、すごく面白いなと思いました。
内田:気づいていないだけで、心情的にはそう思っていた可能性もあるからね。
浦山:そうそう! 客観的に聴いてもらって自分の裏の気持ちに気づけた、みたいな。今までそういう体験をしたことがなかったので、面白かったです。歌詞を見返したとき、確かに相手のことを好きじゃないと書けないというか、相手のことを強く思っていないと出てこない歌詞だなと思いました。
─デリケートな心情を歌った歌詞に対して、あえてパワフルな歌と演奏を乗せたことも、言葉の科学変化が起きた要因だったのかなと。
内田:そうですね。それこそサウンドに関しては、今までの曲の中で一番激しめに作ったんです。歌詞と曲のギャップが面白いかなというのあったので、そこを汲み取っていただけて嬉しいです。
─「純粋無垢」のデモは、去年5月にはできていたそうですね。
浦山:そうです。今年の年末に携帯のボイスメモを見返していたら「2023年5月」の日付に「純粋無垢」というデータがあって、久しぶりに聴いてみたんですね。Aメロだけメロディーも歌詞も当時のままなんですけど、ブリッジが”ズッズッズッズ”みたいなミドルテンポの曲で。いい意味で「何で俺は速くしたんだろう?」とか、どういう心境の変化でそうなったんだろうって思い出せないところはありますけど、とにかく1年半前ぐらいにはデモができていました。
内田:「純粋無垢」って、今までの曲で言うと「もしも」みたいなテンションの曲になりがちなんですけど、今回は速くしたことによって新しい曲になっているよね。
浦山:速いテンポに合わせて全員がシンプルな演奏をしているのと、(佐藤)古都子の突き抜ける歌を届けるのに、一番合ってる歌詞とメロディーだなと思いますね。
─曲を書いたきっかけは覚えています?
浦山:俺は昔から皮肉な人間というか、物事に対して「どうせ自分は……」という考えを持っているんです。自分の性格と真反対の人とご飯に行ったりしたときに、「この人にはなれないな」と思うことが今年は結構あって。俺は根が暗い方ではあるんですけど、友達とか先輩は明るい人が多い。一歩間違えれば絶対に絡むことのない人種。でも、すごくよくしてくれるし、自分もその人のことが120%好きなんです。ただ、どこか嫌いというか「この人の感性を持っていなくてよかったな」と思うことも多くて。それがきっかけで作った曲ではあります。この人だったらこういう歌詞は書いてないだろうな、というのも含めて、「あなたの純粋無垢な香り とても嫌いだった」ってワードを書きました。
─あなたの感性が羨ましいじゃなくて、それを持ってなくてよかったと。
浦山:そうですね。なりたくはあるんですよ。誰にでも愛想じゃなくて本気の笑顔を振りまける人って、ムードメーカーになれるし、その場がめちゃくちゃ楽しくなるじゃないですか。そういう人になりたいと少しは思うけど、仮に俺がそういう人間だったら、「純粋無垢」のような鬱屈した曲を書こうと思えなかっただろうなって。だからこそ、俺はこの感性を持っている人で良かったし、何よりそれを受け入れてくれるメンバーが側にいるのが一番ありがたいですね。
─「純粋無垢」には同じフレーズが度々出てくるのと、全体的に言葉数がミニマルですよね。
浦山:冒頭に書いた、あなたの「純粋無垢な香り」と「純粋無垢な瞳」がとても嫌いで、馬鹿にされている気がして、生きている世界が違うと思ったっていうのが伝われば、あとは何でもいいなと思っていて。自分としてはとにかくAメロが伝われば、この曲は正解。文字を足して伝えるよりも、同じことを繰り返して届けた方が、説得力が増すんじゃないかな、と。結果、「本当に嫌いなんだろうな」というのが伝わったと思うし、先ほどおっしゃってもらった通り「それが好き」にも聴こえたんだなと思います。なので、今回は言葉をシンプルにしてよかったなと思いますね。
─皆さんは「純粋無垢」を初めて聴いたときに、どんな印象を受けましたか?
佐藤: yutoriの楽曲制作の流れとして、最初に(浦山)蓮が弾き語りの音源を聴かせてくれて、私のキーに合わせていくことが多くて。この曲で言うと、最初に蓮がデモを提出してくれたのは、今よりも3つ4つぐらいキーが高かったんです。そこから自分のキーに合った「純粋無垢」を改めて聴いたときに「あ、すごいいい曲だな」って。この曲は口に出したくなるような歌詞とメロディーもそうですし、言葉遊びのうまさも含めて、彼の強みが際立っていると思います。
─歌詞の内容については、どのように解釈されました?
佐藤:言葉を選ばずに言うと、卑屈なキャラクターだと思いました。何度も嫌いって言うけど、相手のことを嫌いになるまでには、それだけ相手のことをよく知らないと、こんなに嫌いって言えないじゃないですか。だからすごい好きなんだ、そして嫌いなんだなと思って。ほかの楽曲もそうですけど、彼が書く曲って、登場するキャラクター達が報われないというか。可哀想でネガティブな目線になりがちですけど、この曲はネガティブというよりも、あの人のことが「嫌い嫌い」って言うものの、なんだかんだ好きっていう。嫌いだからネガティブな意見を寄せ付けたくない、という印象を受けました。
─内田さんはどうでしょうか?
内田:スリーピースの状態で音源が送られてきて「これにリードギターを入れてほしい」と言われたんですけど、俺はそんなに暗いギターを弾かない方がいいなと思ったので、明るい感じにしました。最初はそこまで明るい曲には聴こえなかったけど、バンドサウンドになったことで、言葉の響きも雰囲気も明るくなったと思いました。
─印象に残ったフレーズはありますか?
内田:Aメロもいいなと思ったんですけど、個人的にはBメロが1番好きで。「君と似ていた部分はひとつもなかった」という1行があることで、サビのロングトーンが染みて響いている思っていて。この歌詞じゃなかったら、サビの強さが半減していたと思うほど、Bメロには主人公の葛藤が全部詰まっている。
浦山:うん。手前味噌ですが、サビ前のフレーズはすごく綺麗だなと思う。メロディーと歌詞とコード感で、いい具合に悲壮感や悲しい感じを届けつつ、楽器は悲しさに寄った激重な曲になっていないのが良くて。
豊田:僕は初めて「純粋無垢」を聴いたとき、蓮さんそのものを表した歌詞だなと思いました。「嫌いは好きの裏返し」という声もありますけど、蓮さんを側で見ている僕からすると、これはただ単に嫌いなんだろうなと感じました。
内田:歌詞の中に出てくる人で言ったら、確かに好きの裏返しに思えるけど、蓮の言葉として聴いたら違うよね(笑)。
豊田:卑屈になって「こいつ嫌だな」と思っている歌詞なんだろうなって。
浦山:ははは。本当にその通りな気がする。
豊田:歌詞がとにかく人間くさくて繊細だからこそ、蓮さんがどういう人間か想像できる。去年5月にデモはできていましたけど、1年半の間が空いてちょっと大人になった自分が編曲したから、明るい感じも出ているんじゃないかなって。俯瞰で見る目を養えたからこそ、ちょっと成長した部分を投影できたかなって。
─1曲の中で演奏や歌もいろんな表情を見せていますよね。皆さんはどんなことを意識されましたか?
佐藤:バッキングギターを弾いているんですけど、あえて歌詞に負けないぐらいの歪んだ音作りにしていて。ノイズだったり汚い音をわざと入れたことで、歌を乗せずとも荒々しいサウンド感になっている。だからこそ、そこに歌を乗せるのは結構難しかった記憶がありますね。変に置きに行った歌い方をするとオケに負けちゃうし、歌詞にも負けちゃう。「純粋無垢」のキャラクターは、どんな子なんだろうと考えたときに、ちょっとわがままというか、自分主体に生きているイメージが浮かんだんです。自己中よりは「物事は私を中心に回っている」みたいな子かなと思ったので、わがままっぷりを感じる歌い方に落とし込みました。
─だからこそウエットな感じよりは、突き抜けた歌い方にしたと。
佐藤:そうですね、わざと子供っぽく歌っていて。今までのyutoriの楽曲は等身大よりも少し背伸びをして、20代後半ぐらいの大人な女性をイメージして歌っていたんです。今回は楽曲の人物から想像して、わりと自分に近い年齢を意識して歌いました。
内田:細かい部分ですけど、ラストサビ以降は歪んだ音をブーストさせて作っていて。音量もわざと突っ込んだことで生まれる圧もあって、音が広がっていく印象になっているのかなと思います。あと、普段はギターをダブリングして、バッキングギターが左右にいるんですけど、この曲はあえてダブリングをせず、右にはリードギターがいて左にはバッキングギターという、ライブと同じ構図で録ったんです。つまり、ステージで鳴らす音をそのまま聴ける。最近はそういう音源がないと思うし、それがライブ感に繋がっているし、丁寧になりすぎない感じが楽曲の魅力を引き出していると思っています。
豊田:ベースって曲の土台を作る役割だから、そんなに動かない方がいいと思っているんですよ。ベースで動く演奏する場合は、全体ではなくて局所的に考える。あとは、事前に歌詞を読み込んで「こういう世界観なんだな」と自分の中でイメージを固めてから、いつもベースラインを作っていて。
浦山:彼はめちゃくちゃベースが弾けるので、何をやらせてもできるんですね。それを知っているからこそ、今回すごくシンプルなベースにしてくれたのは、それだけ楽曲の意図を汲み取ってくれているんだろうな、と思いました。楽器が弾ける人って、当然自分の見せ場を作りたいじゃないですか。「自分が自分が」と思えば、3人とも個々が目立てるスキルを持っているんですけど、そこは楽曲を1番に考えてくれている。個人的にはBメロのベースがちょっとリフっぽくなっているのも、すごくいいなと思うんですよ。一方で、Aメロとサビはすごくシンプルな”THEベースっ”ていう感じがしていて。
豊田:そうだね。それと「純粋無垢」って、今までyutoriが作ってきたどのジャンルの曲とも違っていて。パンクというか?
内田:2Aの感じはパンクっぽい感じがするよね。
豊田:その年代の曲を調べて「どういうベースを弾くんだろう」とか、いろいろ資料を集めたり研究したりした結果、今のシンプルなベースに行き着きました。それがうまいこと「純粋無垢」にハマったと思っています。
浦山:歌詞や曲調を含めて、これは何十年後もライブで歌える曲だなと思うんです。自分で書いて気に入っている曲でも、長く演奏していると本来の曲のイメージとは変わっていく曲もある。でも、それは今伝えることに意味があると思うからリリースしたり、ライブで演奏したりしていて。
─例えば、19歳のときに書いた「青い春の音」がそうですよね。
浦山:はい。逆に、何十年後も歌える曲を作るのは難しいというか、そこを意識して作ったら多分嘘になると思っているんです。でも、「純粋無垢」は30歳になったときに演奏しても色褪せないし、むしろ説得力が増す気がする。今より大きい会場でワンマンライブをやれたときに、サビで古都子がマイクをぶん投げてお客さんに歌ってもらうような画も想像できた。だから、何年経っても歌い続けられるバンドアレンジにするのは結構考えましたね。
─先日のライブで初披露されましたよね。
浦山:「MERRY ROCK PARADE 2024」で初めて演奏したんですけど、聴く側に分かりやすい曲なんだろうなと思いましたね。自分がライブを観に行ったとき、初めて聴く曲って棒立ちで終わることが多いんですけど、「純粋無垢」はクラップを煽ったらみんながちゃんと手を叩いてくれて。リリースして日が浅かったので、聴きこむほどの時間はなかったと思うんですけど、みんなが歌詞を口ずさんでくれたり、落ちサビでギターのブリッジミュートとドラムだけになるところで拳を突き上げてくれたり。解釈の一致感があったんですよ。
佐藤:そうだね。
浦山:口で説明しなくても、曲で提示しているものをお客さんが受け取って、行動で示してくれた。その照らし合わせが、ドンピシャでうまくいった感覚があって。きっと、これからもっと良くなるんだろうなと思います。お客さんとコミュニケーションが1番図れる曲になる気がする。
内田:確かにね。レコーディングの時点でライブを想定していたからなのか、ライブとのギャップが全然なくて。想像していた景色がちゃんとライブでも観れたので、今後それを超えてくると思うので楽しみですね。
─佐藤さんはお客さんの前で歌われてみて、どんな手応えを感じました?
佐藤:イベントの前日ぐらいからお客さんが「あの曲やるかな?」みたいにワクワクしてくれていて。いざ演奏を始めて「私、あなたの──」と歌った瞬間に、お客さんの目の輝きが変わったんです。待ってくれていたものをようやく生で提示できて嬉しかったですね。
─2024年のyutoriは楽曲のリリースを始め、フェスの出演やワンマンライブなど精力的な活動をされてきましたが、振り返ってどんな1年でしたか?
佐藤:憧れだったフェスの出演もあって、少しずつ目標が叶っていった一年だったと思います。「FLASH THE FIRST TAKE」に出させていただけたりして、胸を張れる24年でした。お三方はどう?
浦山:楽曲こそ世にあまり出していないけど、実は水面下でめちゃくちゃ曲を作った年でした。制作期間は、一歩間違えたらメンバー間で不仲になる瞬間も結構あって。全員がまっすぐ物事を見ているから衝突したと思うんですけど、それを乗り越えられて、4人がお互いの顔をちゃんと見て話せるようになった。そのときに作った曲が来年はどういう形でリリースできるのかが、すごく楽しみなんですよね。2024年も勝負の年ではあったし、yutoriとして成長できたからこそ、ワンマンも一番でかいキャパでやれたとは思うけど、2025年のための2024年だった気がします。
内田:ちょっとずつ上昇できた実感はありつつ、来年ジャンプするための屈伸の年ではありました。時間をかけてリリースの準備をしていたので、特に12月はライブをちょっと減らしていたんです。ライブが少なくて自分達も寂しい気持ちにはなっていたけど、「でも来年のためだから」と制作に充てていた。だからこそ、2025年はリリースと並行してライブをガンガンしていきたい。そのための蓄える期間だったのかなって感じですね。
豊田:内田さんと同じく、来年に大ジャンプをするための準備期間でもあり、なだらかに成長していった年だなと思っていて。
浦山:それとさ、楽曲制作がすごく楽しかった!
内田:いろいろやったもんね、本当に。
佐藤:みんなで拍手しなかったっけ?
豊田:あったね!
内田:デモの制作で「タンバリン入れない?」「じゃあカスタネットも入れる?」みたいな話になって。その場にあった楽器を適当に持ってRECが終わった後、みんなで「イエーイ!」って盛り上がっている音も入れたりして(笑)。
佐藤:メンバー4人で1本のマイクを囲みながら、「行くよ!? せーの!」みたいなこともやったので結構曲で遊んだよね。
内田:アレンジで突拍子もないことを言ってみて、案外それがハマってね。
豊田:それがあったから「純粋無垢」が生まれたとも言えるしね。いろいろ試した中で、今までと違うyutoriが生まれたというか、今年は成長の年でしたね。
─今年を振り返って、プライベートの変化はありました?
佐藤:私は一人暮らしを始めましたね。
─何月頃に引っ越されたんですか?
佐藤:7、8月ぐらいですね。
─1人暮らしを始めて生活リズムは変わりました。
佐藤:大学に通いながら一人暮らしを始めたので、ちょっと起きる時間が遅くなったりとかはあったんですけど、深夜2時ぐらいに寝て、7、8時に起きてバタバタしながら1限に向かう、みたいな。実家にいるときも同じような感じだったので、生活は変わらなかったです。
─環境が変わると、作る曲も変化する話はよく聞くんですよね。
佐藤:それでいうと、ホームシックみたいになったときに書いた曲は割と暗いです。あと、実家は立地的にお月様が見えないんですけど、今の家からはお月様が良く見えるので、月に関する曲が増えましたね。その曲は今後出したいなって感じです。
─で、蓮さんと言えばダイエットに成功されて。
一同 (拍手)。
―本当にシュッとしましたよね!
浦山:半年で12、3kgくらい痩せましたね。
内田:食べる物も変わったもんね。
浦山:揚げ物を一切食べなくなった。
内田:痩せてなかったら「純粋無垢」のジャケ写が目玉焼きじゃなくて、ハンバーグだったかもしれない。
浦山:はははは! ハンバーグと横にはポテトフライ(笑)。びっくりドンキーみたいになっていた可能性はあるよね。
─ダイエットを始めたのは、何かきっかけがあったんですか?
浦山:なんか、いろんな人に「太ったね」と言われすぎて、めちゃくちゃイライラしてて。それこそアー写を撮るタイミングとか、「いやぁー蓮は……ねえ?」みたいな目をメンバーやスタッフさんからされたのもあって、「はあ? クッソ! 見とけよ!」と。これは本気で痩せてやろうと思って。
佐藤:前は体が大きかったよ。
浦山:13キロ分、大きかった。
佐藤:そんな時代があったのが、今じゃ考えられないもん。
内田:昔はサラダを食べていたら「いやいや、サラダとか意味ないから」みたいな感じだったよね。野菜ジュースを飲んでても「いやいや、もうそんなの無理無理」って。
佐藤:「今さらサラダとか意味ないから、肉を食え」ってね。
浦山:アレは何だったんだろうね? 今は服を買うのがめっちゃ楽しいです(笑)。サイズを気にせず服を変えるって幸せだよ。
─ダイエットに成功すると、メンタルがポジティブになるって言いますよね。曲作りの変化ってありました?
浦山:めちゃくちゃに変わりましたね! 恋愛の曲もそうですし「あなたは一人じゃないよ」みたいな寄り添う歌詞も書くんですけど、前よりも救ってあげたい気持ちが強くなりました。前までは「しんどいけど、一緒に乗り越えて行きましょうね…」とボソッと言うタイプだったけど、今はどちらかというと「頑張ろう!」って前向きというか、「ちゃんと救うから」というマインドになりましたね。歌詞もそうだし、コード感も含めてそう。そこは本当に変化しました。
─内田さんはプライベートの変化ってあります?
内田:yutoriの中で、俺は本当に変化がない男なんですよ。
佐藤:本当にないよね。
内田:これまでと唯一の違いは、2024年は体調を崩さなかったんです。前は体調不良でライブを3、4本飛ばしちゃって、サポートの方に入ってもらったんですよ。でも、今年はそういうのがなかったし、シンプルに病気にかかってない。そこが自分の中では結構嬉しくて。
豊田:ご飯を食べるようになったよね。
内田:そうだね! 体重は変わってないんですけど、ご飯を食べるようになって体調崩さなくなりました。
─前は食が細かったんですか?
内田:全然食べなかったですね。朝起きて何も食べずにスタジオ行って、夜中に帰ってきて、おにぎり1個食うか食わないかぐらい。それを繰り返していたら、普通に病気にかかりまして。
一同:はははは。
内田:そりゃあ、そうだよなっていう。今はちゃんと1日2、3食食べてるので大丈夫そうです。
─食べている姿を見ると、周りのメンバーもホッとしますよね。
佐藤:そうですね。食べている姿をこの1年で見るようになって「あ、ちゃんとご飯食べてる!」みたいな。
豊田:今日もお弁当を残さず食べれてる、とかね。
浦山:もはや親みたいな(笑)。
内田:ははは。その面ではちょっとみんなに見守られてるのかもしれない。
─豊田さんはどうですか?
豊田:僕はこの1年で視野が広がった気がします。普段は洋楽ばっかり聴いていたんですよ。英語の意味も分からず、単に音が気持ちいいから聴いていたんですね。でも、今年は自分で作詞作曲にも挑戦するようになって、J-POPを聴きながら「この人は何を思ってこの曲を書いたんだろう?」と考えるようにもなった。それこそ「純正無垢」とかyutoriの曲を再解釈するようになってから、ベースラインの作り方も変わったり、内田さんだったら「この歌詞だから、こういうリードギターを弾いたのかな?」とか、いろんな思考が巡るようになってきて。とにかく視野が広がった1年でしたね。最近は歌詞を読むのが楽しいです。
浦山:本を読むようになったら、また視野が広がると思う。
豊田:そうだね。来年は本をいっぱい読む年にします。
佐藤:大事なことだね。
─来年といえば、yutoriは結成5周年イヤーに突入しますね。4月12日からワンマンツアー「yutori ONEMAN TOUR 2025」も決まっていますけど、屈伸をしていた1年を経て、2025年はどんな活動を考えていますか?
内田:屈伸していた分を全て爆発させて、本当に突き抜けたいなって。
豊田 来年は本当に爆発だね。
内田:うん、行けるところまで行きたいね。
浦山:あと、堂々としたいよね。今年はライブで緊張しすぎたなって思う場面が多かったから。来年は堂々としたいですね。多分……無理なんだろうなぁ。
内田:卑屈な部分が出ちゃってるよ!
浦山:ははは!
佐藤:2025年は学んだことも蓄えていたことも全部出して、ちょっと気が早いんですけど年末になったときに「今年は去年と比べて、自分としてもyutoriとしても成長したな」と思えるような1年にしたいですね。今回Zepp Shinjukuに立たせてもらえるようにもなったし、もっと広い景色を見て、いろんなお客さんの顔を見て歌いたい。飛んだ先にどんな広いステージがあって、どんないっぱいお客さんがいて、どんな人たちがいるのか見たい1年ですね。
内田:今年はお客さんを待たせることが多くて、リリースに関しても「新曲はまだかな」という状況でもあった。ライブを待ってくれている方もいっぱいいると思うんですけど、2025年は「ちょっと待って!」と言いたくなるぐらい、もう置いてってやるぐらいの気持ちでいます。
─じゃあ、ツアー以外にも決まっていることはたくさんあると。
佐藤:本当は早く言いたいことばっかりです。ぜひ2025年のyutoriに期待してください。
<リリース情報>
yutori
「純粋無垢」
配信中
https://yutori.lnk.to/Jyunsuimuku
<ライブ情報>
yutori 5th Anniversary Starting Live
「大人になったら」
2025年2月23日(日)shibuya eggman
https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?eventCd=2448110&rlsCd=&lotRlsCd=32462
yutori ONEMAN TOUR 2025
2025年4月12日(土)福岡 DRUM Be-1 open 17:30 / start 18:00
2025年4月29日(火・祝)新潟 新潟GOLDEN PIGS BLACK open 18:00 / start 18:30
2025年5月30日(金)仙台 darwin open 18:00 / start 19:00
2025年6月1日(日)札幌 札幌PLANT open 17:30 / start 18:00
2025年6月7日(土)広島 CAVE-BE open 17:30 / start 18:00
2025年6月8日(日)高松 DIME open 17:30 / start 18:00
2025年6月14日(土)名古屋 DIAMOND HALL open 17:00 / start 18:00
2025年6月29日(日)東京 Zepp Shinjuku open 16:00 / start 17:00
2025年7月11日(金)大阪 BIGCAT open 18:00 / start 19:00
Ticket ¥4500+1D
Official HP https://www.yutori.jp/