飲み会やグループでの旅行では、費用の割り勘が発生するのは日常茶飯事だ。誰かが負担した支払いを均等に割るだけなら簡単だが、一部のメンバーだけ負担を軽くしたり、100円や500円単位で切り上げや切り捨てを行おうとすると計算は途端に複雑になる。さらに複数項目の立替を別々のメンバーが行っていて、それぞれにいくら返金すればよいのかまで考慮し始めるとキリがない。

こうした割り勘の計算を一発で行ってくれる割り勘ツールは、スマホアプリとして多数リリースされているほか、LINEやPayPayなど既存サービスの一機能としても提供されているが、今回はインストール不要、かつ会員登録不要で使えることを条件に、無料で使える4つのWebサービスを紹介する。いずれもPCだけでなくスマホでも利用できるので、お気に入りに入れて活用してほしい。

立て替え金額を全員で精算できる「Walica」

Walica」は、個人が立て替えた金額を入力することで、誰が誰にいくら払えば帳尻が合うかを計算してくれるツール。複数の項目を入力できるほか、外貨ベースでの精算にも対応するので、単発の飲み会だけでなくグループでの旅行などにも適する。100円や500円など切り上げる最小単位を設定できるが、同種サービスによくある特定のメンバーに傾斜配分する機能はない。共有URLによるシェアも可能。

  • まずはグループ名(=イベント名)とメンバー名を入力。外貨の精算にも対応する

  • 続いて誰が何をいくら立て替えたのかを入力する。複数回の入力が可能

  • 実行すると誰が誰にいくら払えば精算が完了するのかを教えてくれる

  • もちろんメンバーごとの明細も見られる。なお切り上げる最小単位も指定可能

グループ旅行などにも使いやすい「Walimo」

Walimo」も「Walica」と同様、誰が誰にいくら払えばよいかを計算してくれる割り勘ツール。それぞれの立替金ごとに、特定のメンバーに多めに負担させるといった傾斜配分が可能だが、100円や500円など切り上げる最小単位を指定する機能はないため、支払が煩雑になることも。複数の項目を入力できるので、単発の飲み会だけでなくグループでの旅行などにも適する。共有URLによるシェアも可能。

  • まずはイベント名とメンバー名を入力してイベントを作成する

  • 続いて誰が何に対してどれだけの金額を払ったかを入力する。傾斜配分の設定にも対応

  • 実行すると誰が誰にいくら払えば精算が完了するのかを教えてくれる。最小単位を切り上げる機能はない

シンプルな使い勝手が便利な「割り勘計算」

割り勘計算」は、カシオの運営する「高精度計算サイト」の1コンテンツとして提供される割り勘ツール。メンバー名の入力も不要で、1ページで完結するシンプルさが売り。会社や上司からの補助がある場合にカンパとして差し引いたり、端数を先輩につけるか幹事から差し引くかを指定する機能もある。入力できるのは合計額のみで、複数項目の入力には非対応。傾斜配分は別コンテンツとして提供される。

  • 画面は基本的に1画面のみで、名前を入力する機能はない。端数を誰かに足すもしくは引く機能もある

  • メンバーによって割合を変更する場合のフォームも別途用意されている

傾斜配分を5段階で設定できる「割り勘計算ツール」

割り勘計算ツール」は、個人が提供している割り勘ツール。「安め」「やや安め」「普通」「やや高め」「高め」といった5段階の傾斜レベルに対応しているので、役職者は多めに、幹事は少なめにといった傾斜配分が行える。このほかランダムな誰かに多めに支払わせる「運試し」などユニークなモードも用意されている。複数の項目を入力する機能はないため、用途は飲み会など単発イベントに限定される。

  • まずは名前を入力。併せて多め・少なめに払うための傾斜レベルを設定する

  • 金額を入力して計算を実行する。複数の項目をまとめて計算する機能はないので単発の飲み会向け

  • 特定の誰かに支払いを多めに押し付ける運試しモードも搭載する