フジテレビの動画配信サービス・FODのドラマ『ペンション・恋は桃色season3』(1~2話配信中、3~5話17日配信)の完成発表イベントが10日、東京・台場のフジテレビ本社で行われ、リリー・フランキー、斎藤工、JOY、大水洋介(ラバーガール)が登壇。撮影現場でのエピソードなどを語った。

  • リリー・フランキー

    リリー・フランキー

JOYはハリー杉山→ハリー幡ヶ谷に

このドラマは、いつもテキトーな父シロウ(リリー・フランキー)とその娘ハル(伊藤沙莉)、そしてバイト青年のヨシオ(斎藤工)が営む、ちょっと古いペンション「恋は桃色」が舞台。そこに訪れる“珍客”たちによる大騒動、笑いあり涙ありのハートフルコメディだ。

JOYはヨシオの友人、大水はペンションの常連客を演じているが、season3に入っても役名が付いていない。そこでリリーが「皆さんから募集するのがいいんじゃないですか。優香がデビューした時みたいに」と提案するも、JOYは「古いんですよ!」と一蹴。そんなJOYは「ハリー杉山みたいなのがいいですよね」と言ってしまったがために、そのまま「ハリー杉山」に仮決定し、その後、幡ヶ谷の居酒屋で撮影していることから「ハリー幡ヶ谷」にされてしまった。

予算や撮影期間が限られていることから、悪天候でもそれに合わせて撮影していくのが同シリーズのスタイル。そのため、ドラマでよくある「天気待ち」は基本的にないそうだが、今回「肉まん待ち」という思わぬ事態が発生した。

それは、リリーがコンビニのレジ横に置いてある業務用肉まん蒸し器を購入して、大量の熱々肉まんが食べられるように差し入れした時のこと。このマシンはかなりの電気使用量があるようで、ロケ地のペンションのブレーカーが落ちてしまい、その復旧作業で「撮影が2時間くらい止まった」という。

肉まん以外の食べ物も温めることができ、スタッフが暖を取りに「猫が集まるみたいな効果もある」(斎藤)というこのマシンを、中古品だが約10万円で購入したというリリー。現在は制作会社のイーストに預けているそうで、「町内会で必要な時はイーストに行ってください」と、リースを受け付けていた。

奇跡の瞬間が映り込んでいる作品

改めて、今作の見どころについて、リリーは「最初はちょっとコメディっぽいドラマなのかなと思ってましたけども、長くやってるとどんどん家族の物語というか、人間ドラマになっていまして、ドラマの成熟に僕たちがついていってるという感じですね。今回すごく面白いものができたなと思いますので、ぜひよろしくお願いします」とアピール。

斎藤は「5年やっていると、キャストだけじゃなくてスタッフチームも変化・進化があって、かつて5年前はアシスタントだった方が今チーフになっていたりするんです。作り手が受け継いでいくシリーズみたいなものがしっかりあって、そこが化学反応を起こして、奇跡の瞬間が実はたくさん映り込んでいる作品だなと思います。それと、リリーさんが思わず涙するシーン、それを受けたハルさんの表情とか、台本を超えた僕らが積み上げてきたものの奇跡みたいなものが映っている作品です」と胸を張った。

また、大水は「ドラマではあるんですけど、普通のドラマとはちょっと違う生っぽい雰囲気があったり、なかなか他にはない面白さがあるドラマだと思うんで、ぜひ見ていただきたいと思います。あと、僕は本当に油断した頃にちょっと映り込んだりするので、『ウォーリーを探せ』的な感じで僕を見つけてもらえれば」、JOYは「出ていても見ていても本当に面白いドラマですし、緩いんだけども、ちゃんとその緩さの中に芯がある。いろんなシーンでちゃんと心を揺さぶってくれるドラマになってますので、ぜひ皆さんにチェックしていただきたいです」と呼びかけた。

  • (左から)JOY、リリー・フランキー、斎藤工、大水洋介