熊本電気鉄道は、鉄道線のダイヤ改正を2025年2月3日に実施すると発表した。運転士の退職による人員不足と、コロナ禍以降の利用者回復に伴う慢性的な遅延を解消するため、列車の運転本数を減らし、運転間隔に余裕を持たせた新ダイヤに移行する。
藤崎宮前~御代志間において、朝夕ラッシュ時(朝は6時30分から9時まで。夕夜間は16~20時)の運転間隔を現行の15分から20分に変更。昼間(9~16時)と夜間(20~21時)の運転間隔を現行の30分から40分に変更する。上熊本~北熊本間も現行の終日30分間隔から40分間隔に変更するが、13時台のみ北熊本駅での接続調整のため、30分間隔を維持する。
すべての曜日で始発列車の繰下げと終電の繰上げも実施。御代志発藤崎宮前行の始発列車に関して、月~土曜日は現行の御代志駅6時26分発から10分繰り下げ、同駅6時36分発に。日曜・祝日は現行の御代志駅7月11分発から5分繰り下げ、同駅7時16分発に変更する。上熊本発北熊本行の始発列車に関して、月~土曜日は現行の上熊本駅6時20分発から30分繰り下げ、同駅6時50分発に。日曜・祝日は現行の上熊本駅7時20分発から10分繰り下げ、同駅7時30分発に変更する。
藤崎宮前発御代志行の終電に関して、月~木曜日は現行の藤崎宮前駅23時0分発から25分繰り上げ、同駅22時35分発に。金曜・土曜日は現行の藤崎宮前駅23時30分発から55分繰り上げ、同駅22時35分発に。日曜・祝日は現行の藤崎宮前駅21時30分発から15分繰り上げ、同駅21時15分発に変更する。上熊本発北熊本行の終電は、すべての曜日で上熊本駅21時10分発に統一。これにより、月~土曜は現行より45分繰上げ、日曜・祝日は現行より15分繰下げとなる。
ダイヤ改正後、月~木曜日の運転本数は現行の159本から121本、金曜日の運転本数は現行の161本から121本、土曜日の運転本数は現行の148本から97本、日曜・祝日の運転本数は現行の120本から91本に減便。最も減便数の多い土曜日は、51本の大幅な減便となる。藤崎宮前~御代志間の運転時間も変更され、現行の26分から31分に延びる。
熊本電気鉄道の運転士は約3年前から定数を下回っており、慢性的な運転士不足の状態が続いていたという。現在、新たな運転士や運転士見習い者の募集を進めているものの、採用活動が難航し、運転士不足の解消には時間を要するとしており、当面は今回の改正ダイヤで運行を継続する方針に。運転士の補充が完了した場合には、改めてダイヤ改正を検討するとしている。