米NVIDIAは1月6日(現地時間)、アメリカ・ラスベガスで開催を控える「CES 2025」に先駆けて基調講演を開催し、その中でゲーマー向けグラフィックス製品の最新モデル「GeForce RTX 50」シリーズを発表した。1月中の展開を予定している。

  • 「NVIDIA GeForce RTX 50」シリーズ発表、RTX 5070はベストケースでRTX 4090超えへ

いずれも前モデルで採用されていた「Ada Lovelace」アーキテクチャから「Blackwell」アーキテクチャへと刷新され、性能を大幅に引き上げた最新グラフィックス製品シリーズ。1,599ドルという高価格で販売されていた旧フラッグシップモデル「RTX 4090」の性能を、最新機能に対応した環境では549ドルで販売する「RTX 5070」で実現可能。ファウンダーズエディションでは冷却機構にベイパーチャンバーが搭載されており、PCBの配置にも工夫がみられている。

  • RTX 50のファウンダーズエディションを手に持って現れたジェンスン・フアンCEO

  • 92億個のトランジスタを集積し、Samsung製GDDR7メモリを搭載。RTX 40比でAI性能を大幅に引き上げた

  • ファウンダーズエディションの構造も明らかに。ベイパーチャンバーが採用されているほか、PCBが中央に配置されている点にも要注目。映像出力はどう行うのか

  • 性能概要。4,000AI TOPS、380RT Flops、125 Shader TFlopsを実現している

発表ではフラッグシップモデルである「RTX 5090」だけではなく、RTX 5070、RTX 5070 Ti、RTX 5080の価格まで明らかに。加えてノートPC向けのいわゆる「Laptop」シリーズについてもラインナップが発表されており、「デスクトップPCの巨大なRTX 4090と同等の性能がノートPCでも利用できるようになる」とアピールする。

製品 価格(米ドル) 価格(日本円)
RTX 5090 1,999ドル 393,800円
RTX 5080 999ドル 198,800円
RTX 5070 Ti 749ドル 148,800円
RTX 5070 549ドル 108,800円
製品 搭載製品の価格(米ドル)
RTX 5090 2,899ドル
RTX 5080 Laptop 2,199ドル
RTX 5070 Ti Laptop 1,599ドル
RTX 5070 Laptop 1,299ドル

また、NVIDIA DLSSの最新バージョン「NVIDIA DLSS 4」も発表されている。特筆すべきはフレーム生成機能で、これまでのようにフレームを継ぎ足してフレームレートを引き上げるだけではなく、複数のフレームを生成することで忠実度・パフォーマンスを引き上げられるという。DLSSが内包する機能の互換性については表で示されている。

  • 画像はNVIDIA公式サイトから抜粋

さらに、映像処理をハードウェアで高速に行えるNVENCは第9世代へと進化。4:2:2カラーフォーマットのハードウェアエンコードをサポートしたほか、HEVCとAV1での使用時に効率を5%、品質を5%引き上げるUltra Qualityモードも搭載する。

記事初出時、GDDR7メモリの製造元をMicronと表記していましたが、Samsungの誤りでした。お詫びして訂正いたします。