兵庫県三木市(みきし)は、日本書紀・古事記にも記載があり、西暦645年創建の古刹・伽耶院(がやいん)、蓮花寺(れんげじ)がある古代から栄えた土地です。
伝統産業である「三木金物」は、西暦550年ごろにその基礎が作られたそうです。発展のきっかけとなったのは、1578年の三木合戦で、織田軍を率いた羽柴秀吉が行った復興策により、鑿(のみ)や鉋(かんな)などの大工道具の製造が盛んになりました。その後、現在まで続く「金物のまち」として繁栄しています。
気候は温暖で、降水量の少ない瀬戸内海気候の三木市は、ため池が多く、日本一の酒米「山田錦」の特A地区が多く存在する日本一の産地で、生食用ぶどうなどの生産も盛ん。
また、ゴルフ場数が西日本トップクラスを誇る25コースを有する「ゴルフのまち」でもあります。
そんな三木市では、ふるさと納税の寄附金を9つの使途に充てており、今回はその中から「神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業」という使い道について紹介! SDGsと脱酸素社会の促進をめざす取組とは、一体どのようなものなのでしょうか。
本稿では、マイナビふるさと納税担当者が注目する寄附金の使い道について紹介していきます。
今回は、「神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業」という三木市のふるさと納税寄附金の使い道について詳しく調べてみました!
三木市のふるさと納税寄附金の使い道「神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業」について
・対象年度:令和5年度
・対象使途:神戸電鉄粟生線活性化、リサイクル促進
・対象事業:神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業
・その事業に費やした総費用:5,484万円
・総費用のうち寄附金活用額:4,050万円
2050年にカーボンニュートラルの実現、2030年に温室効果ガス46%減(2013年度比)をめざし、国を挙げて脱炭素社会への取組が進められているなか、温室効果ガス削減の一層の推進を進めている三木市。
「神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業」は、公的部門だけではなく、市民や市内事業者を含め、市全体での温室効果ガス排出量の削減をめざす取組です。
環境負荷が少なく、かつ災害時に電源として避難所で使用できることから、電気自動車や水素自動車などの公用車導入に取り組んでいるほか、神戸電鉄粟生線活性化協議会において、生活の足である神戸電鉄の維持・活性化を行い、既存の電車路線を存続・活用することで温室効果ガス削減につなげています。
また、市民参加による再資源化活動として、自治体等を通じたリサイクル活動へ補助を行っています。
活動実績や成果は、以下です。
・「鉄道安全輸送設備等整備補助金」を神戸電鉄に補助
・神戸電鉄粟生線活性化協議会へ参加
・資源ごみの回収
紙類72万321kg、布類2万6,394kg、空き缶3万602kg、空き瓶26万2,645kg/参加自治会82
市民からの声
不採算ローカル線の廃止等が最近話題となる中、鉄道は安全保障や脱炭素など、重要なインフラです。市民とともに利用料の補助など、沿線の他市とも協調し、神戸電鉄粟生線を維持してほしいです。
自治体からのメッセージ
脱炭素社会をめざし、三木市は寄附金を活用して神戸電鉄粟生線活性化やリサイクル推進を行っています。令和6年2月には、山陽自動車道三木小野IC近くのネッツトヨタ神戸のネッツテラス三木店に、自動車販売店内に設置されるのは全国初となる水素ステーションが開設されました。オンサイト方式(現地で水素を製造・圧縮・充填する)による水素製造で、県内初となるグリーン水素(二酸化炭素を排出しない、より環境負荷が少ない製造法による水素)による水素ステーションです。三木市の水素生産拠点として、今後カーボンニュートラルに向けた取組を官民連携で行っていく予定です。ぜひ三木市のカーボンニュートラルに対する取組にご寄附をお願いします。
エコな三木市のふるさと納税返礼品について
おが屑を再利用した人口薪と、ベランダや庭、屋上などの緑化を行えるスナゴケを紹介します。どちらも環境や地球に優しいエコな返礼品です。
人工薪 ブリケットチャオ3本入り/約5kg
・提供事業者:株式会社兼久
・三木市別所町下石野1434
・内容量:5kg(3本)
・寄附金額:7,000円
100%無垢材のおが屑を使い、接着剤などの化学物質を一切使用せずに固めた人口薪です。有害なガスの発生がない、人にも環境にも優しい再生バイオマス燃料。水分が少ないため、煙・においが少なく、虫が付きにくく、保存しやすい薪です。災害用の燃料やアウトドア、明かりなど色々な用途に使えます。返礼品としては、10kg、50kgも提供されています。
スナゴケプレート4枚1組
・提供事業者:兵庫スナゴケ技術研究所
・三木市志染町中自由が丘2丁目6
・内容量:30cm×30cm×5cm×4枚
・寄附金額:2万2,000円
初心者にも使いやすいスナゴケのプレートです。育ちやすく、飛びにくい構造になっています。スナゴケは、二酸化炭素の吸収効果が高く、地球温暖化抑制に貢献でき、日常の灌水(かんすい)や肥料も不要! 維持管理が簡単で、雑草対策としてもおすすめとのことです。
今回は兵庫県三木市のふるさと納税寄附金の使い道「神戸電鉄粟生線活性化事業、ごみ資源化奨励事業」と、返礼品を紹介しました。SDGsと脱酸素社会の促進をめざし、水素ステーションの設置や環境負荷の低い公用車の導入推進、リサイクル活動への補助を行う事業です。公的部門だけでなく、市民や市内事業者も参加することでより一層環境への意識が高まりますよね。取り組みに興味をもった方は、ぜひ一度チェックしてみてください。