東武鉄道は、2025年3月15日のダイヤ改正に合わせ、特急料金に繁忙期・閑散期料金を導入すると発表した。現行の特急料金(通常料金)に対し、繁忙期料金は200円増額、閑散期料金は200円(一部区間は150円)減額とする。あわせて「SL大樹」「DL大樹」の座席指定料金も改定する。

  • 浅草~東武日光・鬼怒川温泉間で運転される特急「スペーシアX」

特急料金改定等に関して、「特急列車による快適な輸送サービスをより需要に即した形で提供していくため」「乗車需要の異なる時期に応じた料金体系を導入するため」と東武鉄道。「スペーシアX」など日光線特急列車に繁忙期・閑散期料金を導入し、「りょうもう」など伊勢崎線特急列車は繁忙期料金のみ導入(閑散期の設定なし)する。ただし、特定区間(浅草~久喜間、浅草~南栗橋間、下今市~東武日光・鬼怒川温泉間)および特別座席料金には適用しないとのこと。

繁忙期・閑散期料金は3月15日乗車分から適用(特急券等は乗車日1カ月前に発売)。繁忙期・閑散期について、日光線特急列車は3月15・16日と春休み期間の3月20日から4月5日まで繁忙期、4月7~24日の毎週月~木曜日を閑散期、ゴールデンウィーク期間の4月26日から5月6日まで繁忙期、5月7・8日と梅雨の時期に入る6月2日から7月17日までの毎週月~木曜日を閑散期、7月19~21日と夏休み・お盆期間の8月1~17日を繁忙期と設定した。9月以降も繁忙期・閑散期を設定している。

浅草・北千住~東武日光・鬼怒川温泉間で「スペーシアX」の「プレミアムシート」を利用した場合、特急料金は通常期2,520円に対し、繁忙期2,720円、閑散期2,320円。同区間で「スタンダードシート」を利用した場合、特急料金は通常期1,940円に対し、繁忙期2,140円、閑散期1,740円となる。「スペーシアX」の「コックピットスイート」「コンパートメント」「ボックスシート」「コックピットラウンジ」を利用した場合も、「スタンダードシート」特急料金に繁忙期・閑散期料金が適用される(特別座席料金は適用外)。

同じく浅草・北千住~東武日光・鬼怒川温泉間で「けごん」「きぬ」「リバティけごん」「リバティきぬ」「リバティ会津」(特急車両「スペーシア」「リバティ」を使用)を利用した場合、特急料金は通常期1,650円に対し、繁忙期1,850円、閑散期1,450円。「けごん」「きぬ」の個室料金は特別座席料金に該当するため、繁忙期・閑散期料金の適用外となる。

  • 東武鉄道の特急車両「リバティ」

伊勢崎線特急列車は春休み期間の3月20~31日、ゴールデンウィーク期間の4月26日から5月6日まで、夏休み・お盆期間の8月1~17日などを繁忙期と設定。浅草・北千住~赤城間で「リバティりょうもう」に乗車した場合、特急料金は通常期1,450円に対し、繁忙期1,650円。同区間で「りょうもう」に乗車した場合、特急料金は通常期1,250円に対し、繁忙期1,650円となる。

鬼怒川線などで運転される「SL大樹」「SL大樹ふたら」「DL大樹」も、「安定した観光輸送サービスを維持していくため」との理由で、3月15日に座席指定券の料金改定を実施。下今市~東武日光・鬼怒川温泉間において、「SL大樹」「SL大樹ふたら」の座席指定料金は大人1,000円・小児300円、「DL大樹」の座席指定料金は大人750円・小児200円に値上げされる。

  • 下今市~鬼怒川温泉間を走る「SL大樹」

なお、車内発売加算料金・ドア口発売加算料金については、通常期料金・繁忙期料金・閑散期料金に加え、大人・小児ともに一律200円を加算するとのこと。JR線と相互直通運転を行う特急列車や「THライナー」などの座席指定制列車に料金の変更はない。