元プロ野球選手で野球解説者の川崎憲次郎氏が11月18日、YouTubeチャンネル『ダグアウト!!!』で公開された動画「【新企画】俺のベストローテ! 川崎憲次郎さん五十嵐亮太さんが選ぶ豪華投手陣は?」に登場。当時の中日・落合博満監督による開幕投手指名の裏側について語った。
落合博満監督による開幕投手指名の裏側
大分県立津久見高等学校から1988年にドラフト1位で指名され、ヤクルトに入団した川崎氏。1998年には29試合に登板(うち28試合で先発)、防御率3.04、17勝10敗の成績を残し、最多勝、沢村賞に輝いた。その後、2000年オフに中日にFA移籍したものの、右肩痛に苦しんで3年間一軍登板なし。そんななか、2004年目の開幕戦でまさかの先発を果たし、球界を騒然とさせることになった。
この時の裏側について、川崎氏は「1月の3日に落合さんから電話がかかってきてですね。1月3日ですよ? 正月の挨拶かと思ったんですよ。でも、監督からそんなんなかなか普通ないじゃないですか」「『2004年の開幕投手はお前で行くからな』って言われたんですよ」と説明したうえで、「結論から言うと、落合さんが僕を引退させるために『どこが一番ふさわしいか?』って言って選んだのが開幕戦だった」と告白。
「花道を用意するというところでの開幕投手?」との問いが出ると、川崎氏は「そうなんです」とうなずきながら、「ケガしてるピッチャーはモチベーションが下がってるから、『それを上げる方法は何か?』って見つけたら、やっぱり開幕投手だなって、それで一番最初に持ってきてくれたらしいです」と打ち明けた。
これには、ますだおかだ・岡田圭右も驚きながら、「でも今ね、開幕で花道をと言いながらも当然勝負ごとですから。落合監督は『開幕投手をやると、再びあの川崎憲次郎が帰ってくる』と思って大抜擢したということ?」と復活を期した部分はなかったかと尋ねると、川崎氏は「それはでもどうなんでしょうかね? わかんないですけど、でも勝てる見込みって確率からするとほぼゼロに近いわけじゃないですか。3年間投げてないピッチャーをそこに持ってくるって、ものすごいリスクですよね」と、落合監督の決断について当事者の目線から振り返った。
なお、落合氏も自身のYouTubeチャンネルで2024年2月に公開された動画にて、この試合について回想し、川崎氏を開幕投手にした意図を語っている。
【編集部MEMO】
『ダグアウト!!!』(BSJapanext 毎週木曜22:00〜)は、プロ野球選手・OBたちが「ダグアウト」(試合中に監督や選手が待機するベンチ)で話すような球界のアレコレを語る野球トークバラエティ番組。自分が一緒にプレーしたい選手を選ぶ「俺のベスト9」、子どもたちからの野球に関するさまざまな質問にゲストが直球で答えていくコーナー「教えて! 野Q塾」など、野球好きにはたまらない企画が見どころ。