宮城県の北東端に位置する気仙沼市(けせんぬまし)は、世界三大漁場の一つである三陸沖に面する活気あふれる港町。三陸沖の主な水揚漁港である気仙沼港には、カツオやサンマをはじめ、近海マグロやメカジキなどさまざまな魚が水揚げされ、旬の味わいを年中楽しめます。
漁をする船や人が集まる気仙沼漁港には、停泊する大型の漁船がずらりと並び、その景色は圧巻!
また、東北最大級の有人島「気仙沼大島」や三陸復興国立公園、唐桑(からくわ)半島などの美しい自然も魅力的で、地形が複雑に入り組んだリアス海岸の海岸線が描く景色は絶景です。
今回紹介するのは、そんな気仙沼市へふるさと納税返礼品を提供し、地元に貢献している事業者「株式会社カネダイ」。世界の海をまたにかける水産加工会社とは、どのような企業なのでしょうか。
本稿では、マイナビふるさと納税担当者が気になった事業者と、ふるさと納税返礼品を紹介していきます。
今回は「株式会社カネダイ」の詳細と、提供している返礼品などについて調べてみました!
気仙沼市の返礼品提供事業者「株式会社カネダイ」について
・事業者名:株式会社カネダイ
・所在地:宮城県気仙沼市川口町一丁目100番地
・設立:昭和30年6月27日(創業昭和17年4月)
・事業内容:水産食品事業、漁業事業、廻来船事業、総合エネルギー事業
水産食品事業や漁業事業、廻来船事業のほか、総合エネルギー事業も行っており、快適な日常生活をサポートする各種設備機器の販売など、地域のライフラインを支える事業も行う株式会社カネダイ。
水産食品事業では、カニ・エビ・前浜魚の加工(殻付き・むき身・惣菜ほか)や販売を行っています。特に「まるずわいがに」は、約50年前より漁獲・加工・販売のすべてを手がけています。
漁業事業では、インド洋を中心とするマグロ漁業、ナミビア共和国でのカニ漁業、地元気仙沼沿岸での定置網漁業を行い、廻来船事業では、気仙沼港で水揚げをするカツオ船、サンマ船、水氷船、巻き網船などへの廻船問屋業を行っています。
そのほか、水揚げした魚の販売代行、給油・漁具の手配などさまざまなサポートや、気仙沼市を中心に、LPガス・灯油・重油などのエネルギー供給も行っています。
そんな株式会社カネダイは、気仙沼市のふるさと納税を伸ばすきっかけを作った事業者なのだそう。
東日本大震災の復興から創生へとフェーズが移行し、新たなまちづくりに向けて令和2年度からふるさと納税の取り組みに力を入れ始めた気仙沼市。
寄附額を伸ばそうという取り組みのなかで、気仙沼市の担当者から、まちの代表的な水産加工会社として協力を打診され、「地域活性化のため、気仙沼に貢献できるなら」との強い想いで参入したそうです。
まちの主力品をつくるべく、返礼品の画像一つをとっても写真撮影からフォントまで、いかに寄附者の目に留まるか議論を重ね、試行錯誤しながら進めた結果、令和2年度の寄附受入額は4.5億円と、令和元年度の2.2億円から約2倍に伸ばすことができたのだとか!
その後も人気のカニ商品の開拓を行い、令和3年度の受入額は14億円と大きく飛躍。市内でも地元の新聞などでふるさと納税が伸びていることが広まり、ふるさと納税に参入する事業者が増えたきっかけにもなったとのことです。
株式会社カネダイが提供する返礼品について
気仙沼市の中でも人気を誇る「まるずわいがに」を紹介します。
大人気! リピーター続出 まるずわいがに 肩脚肉 総重量1kg (3-5肩相当)
・内容量:約1kg(正味重量 約800g) 3~5肩相当
・寄附金額:1万1,000円
・返礼品登録された時期:2022年4月
日本では滅多に獲れない貴重な「まるずわいがに」。味が良く、ボイルしても赤くならない珍しい特徴があります。成長するにつれて赤身が薄くなり黒い斑点などが目立ち、茶褐色に成長するカニで、むき身は鮮やかなピンク。身がぷりっとしていて旨みがぎゅっと詰まっています。
返礼品についての事業者の想い
私たちが「まるずわいがに」と出合ったのは約40年前。アフリカでおいしいカニが大漁に漁獲されているという話を知った当社社長は、さっそく気仙沼から船を出しました。しかし肝心のカニは、殻の色の悪さを理由に日本ではなかなか流通せず、注目もされません。一時期、我こそは! と海を覆ったたくさんの漁船も、上記のような理由や、漁獲の難しさから徐々に撤退。しかし私たちは、このカニのおいしさと希少性を信じ、誰もいなくなった海に挑戦し続けてきました。現在この漁場の漁獲資格を持つ船は、日本ではたった2隻となっています。
今でも、気仙沼から南半球アフリカのナミビア国の沖合に船を出し、約10カ月かけて漁をしています。まるずわいがにの獲れたてのおいしさを味わっていただくために、独自の技術開発を続け、全国のお客様にお届けしています。
今回は宮城県気仙沼市の返礼品提供事業者「株式会社カネダイ」と、その返礼品を紹介しました。事業者のまるずわいがにへの熱い想いはもちろんのこと、地域貢献への熱意を感じられました。ぜひ一度チェックしてみてください。