KDDIは12月25日、にauスマートフォンとStarlink衛星の直接通信のために必要となる、日本の総務省からの携帯電話端末で衛星直接通信を行うための免許の交付と、米国連邦通信委員会からの商用ライセンスに基づくStarlink衛星の電波発射の許可を12月24日までに受けたことを発表した。

  • 衛星とスマートフォンの直接通信の仕組み

    衛星とスマートフォンの直接通信の仕組み

これを受け、12月25日にStarlink衛星から電波の発射を行い、2024年内には一部のユーザーを対象としたベータ版サービスの提供を行う。

安定した品質のサービス提供と対応機種拡大に向けてベータ版サービスを通じた全国各地域での技術検証を行った後、2025年春ごろからのサービスの本格提供開始を予定している。

auとStarlinkの衛星直接通信サービスは、auスマートフォンがStarlink衛星と直接つながり、空が見える状況であれば圏外エリアでもテキストメッセージ送受信が可能になるサービス。KDDIは2024年10月には沖縄・久米島でauスマートフォンとStarlink衛星の直接通信の実証実験に成功しており、11月に開催された四半期決算説明会でも2024年中のローンチを目指して調整を行っていることを明言していた

日本国内には多数の山・島があり、地理的条件により基地局の設置が困難な場所も多いため、4G LTEの面積カバー率は約60%にとどまっている。auとStarlinkの衛星直接通信サービスは、通信環境整備が困難な山間部・島しょ部においての連絡手段として活用されることが期待されている。