足立区・千住の街をサンタクロースの扮装をした参加者が練り歩く「あだちサンタウォーク」。12月1日に第8回となる今年のサンタウォークが開催され、その収益によるチャリティーのサンタデリバリーも行われました。
快晴に恵まれ、北千住の街はサンタクロースでいっぱい
先日はこのイベントの狙いや開催の経緯などを、実行委員会の近藤常博会長と事務局を担当するジェイコム東京 足立局 管理部長の鳥井満里子さんに伺いました。その際に「今年はいい天気に恵まれそうです」と話していたとおり、サンタウォーク当日の12月1日は見事な快晴。日差しも暖かく、絶好のコンディションとなりました。
筆者が集合場所の足立区立千寿本町小学校の体育館に着いたのはスタートの20分ほど前でしたが、すでに体育館内にはたくさんのサンタクロースが。事務局で用意した衣装を着ている人だけでなく、オリジナルの衣装を着ている人も少なくありませんでした。
スタートの13時が近づくと、ボランティアスタッフが順次持ち場に向かいます。今回の「あだちサンタウォーク」は6カ所のポイントが設置されたスタンプラリーになっており、そのうちのいくつかではミニゲームも遊べます。さらに、道案内と参加する子供たちを飽きさせない狙いで、スタンプポイント以外の場所でもシールの配布などを行っています。スタッフもみなサンタクロースの衣装を着用しての参加です。
13時になると、準備ができた人たちから街に出ていきます。集合場所近くの路上は、参加者とスタッフのサンタクロース姿でいっぱいです。
前述のとおり、スタンプポイントにはミニゲームが遊べるところもあります。こういう場面でディズニーチャンネルのボードなどが権利の問題なく使えるのも、J:COMが運営に関わっているからこそです。
公園でお子さんを遊ばせていた保護者の方から、スタッフが「これは何かのイベント?」と聞かれる場面もありました。実際、話を聞いた参加者の中には「去年やってるのを見て、面白そうだと思って参加した」という人もおり、イベント参加者が街を歩くことがこのイベントのよい宣伝になっているようです。
本イベントでは道路の封鎖などは行っていないため、横断歩道などボランティアが交通整理を行っている場所もあります。
参加者の多くは小さな子供がいる家族連れでしたが、中には二十歳前後の男女グループの姿もありました。あとから話を聞いてみると、このイベントに協賛している企業の内定者グループで参加しているとのこと。「楽しかったっす!」と元気な言葉を残して会場を去っていきました。
また、歩いていると、ひときわ目立つ着ぐるみ姿が。こちらは足立区でキャラクターショーなどの活動している“ショッコラン”のみなさん。去年サンタウォークに参加した人から紹介されたそうで、衣装はクリスマスコンサートなどで使っている自前のものだとのこと。他の参加者から一緒に写真を撮りたいというリクエストにも気さくに応えていました。
スタンプポイントは北千住駅の西口にも設置。このあたりは人通りも多く、参加者のサンタクロース姿を「なんだろう」と振り返る人も見られました。
筆者はすべてのスタンプスポットをまわることはあきらめ、ここから集合場所の千寿本町小学校に戻ることに。その途中、先日お話をうかがった実行委員会の近藤会長とジェイコム東京 足立局の鳥井さんにバッタリ出会いました。実は近藤会長は実際にサンタクロースとして街を歩くのは今回が初めてだったそうです。
千寿本町小学校に戻ると、ひととおり街を回り終えた参加者の皆さんがスタンプラリーの賞品を受け取ったり写真を撮ったりと、出発前とはまた違った賑やかさ。J:COMのキャラクターの“ざっくぅ”や足立区の美化活動のキャラクターである“ビュー坊”一緒に記念撮影をする人もたくさんいました。
この日はけっきょく、事前の参加申し込みが350組、当日10組の参加があって計360組の参加があったそうです。一方、スタッフとして参加したボランティアは110人ほど。大きなトラブルもなく、無事にこの日のウォーキングを終えることができました。
イベントの大事な後半、サンタデリバリーで子供たちにプレゼントをお届け
さて、先日のインタビューで近藤会長も話していたとおり、サンタクロースの衣装で街を歩くというのがこのイベントのすべてではありません。ここで集められたチャリティ費用で、困窮世帯の支援を行うというのがイベントの大事な後半部分になります。その支援のひとつとして、困窮世帯の子供たちにプレゼントを届けるサンタデリバリーが、12月15日に行われました。
当日はサンタクロース役を務めるボランティアが集合して、やはりサンタクロースの衣装に着替え、届け先の家庭に向かいます。
届け先の家庭でプレゼントを渡すと、受け取った子供たちは大喜びです。
サンタデリバリーの際に子供たちにかける言葉は、あらかじめ親御さんと相談しているのだそうです。安易に「またくるよ」などと言うのは避け、子供たちに夢を与えるような言葉ということを意識しているそうです。
以上、今年で8回目を迎えた「足立サンタウォーク」の模様をお届けしました。イベント開催の経験を重ねて、初回に比べると運営としてはだいぶ楽になっていると事務局を担う鳥井さんはいいます。足立区の中で北千住以外のエリアにも広げてほしいという声もあるようで、今後も参加者・スタッフ・支援対象の子供たちがみな幸せになれるイベントとして続いていくことを願ってやみません。