JR東日本東北本部は24日、仙石線に新型車両E131系を投入すると発表した。仙石線のE131系は合計56両(4両編成×14編成)を新造する計画としており、あおば通~石巻間に投入され、2025年度冬頃の営業運転開始を予定している。
仙石線に投入する新型車両の前面デザインは、現在活躍している205系の色彩を踏襲しつつ、E131系特有のドット柄を採用。インテリアは仙石線沿いの海の景色をイメージし、ラインカラーのスカイブルーをモケットの背に使用するなど、仙石線になじみのあるカラーリングを施す。
ロングシートは座席幅の拡大等により、快適性を向上。一部のドア上部に大型ディスプレイ(17インチ)を設置し、運行情報や乗換案内を表示する。車いす・ベビーカー利用者向けフリースペースを各車両に設け、バリアフリー化の推進も図る。
各車両の客室内に車内防犯カメラを設置し、従来の車両では1両あたり1カ所だった非常通報装置を増設し、1両あたり4カ所(トイレ設置車は5カ所)とする。ワンマン運転に対応した機器も搭載し、車両側面に設置したカメラにより、乗務員が運転室から利用者の乗降を確認できるようにする。
安全・安定性の向上も図り、モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能により、故障の予兆を把握し、事前に対処することが可能に。主回路機器にSiC(炭化ケイ素)半導体素子を採用し、車両の消費電力を抑制することにより、環境性能も向上させている。
なお、仙石線で現在使用している205系は順次、E131系へ置き換える。すべての編成をE131系に置き換えた後、仙石線の全線(あおば通~石巻間)でワンマン運転を実施する予定としており、実施時期については決まり次第、改めて発表する。