ラ・リーガ第18節が21日に行われ、バルセロナとアトレティコ・マドリードが対戦した。
スーペルコパ・デ・エスパーニャに参加するため、すでにリーグ戦18試合を消化済みの首位バルセロナ。今夏にハンジ・フリック監督を招へいした同クラブは、今季開幕から抜群のスタートを切ったものの、現在は直近のリーグ戦5試合で1勝と足踏みが続いている。対するは、バルセロナより1試合少ない消化数ながら勝ち点「38」で並ぶ2位アトレティコ・マドリード。こちらは公式戦11連勝中と好調を維持しており、勢いに乗りながら敵地での“天王山”へ臨む。
試合は立ち上がりからフリック監督不在のバルセロナが猛攻を見せる。支配率を高めてアトレティコ・マドリードをハーフコートに押し込み、開始直後より相手ゴールへと迫る。だが、アウェイチームも堅いブロックを軸にしながら粘り強く対応。主導権を握られるが、最後の局面で防ぎ続ける。
そんななか、バルセロナはセットプレーでチャンスを創出。22分に左サイドでコーナーキックを得ると、一度相手にクリアされたボールをペドリが回収。左に張るハフィーニャへとパスが渡り、大外に向けてストレートのクロスを蹴り入れる。待ち受けていたイニゴ・マルティネスが胸トラップからシュート。しかし、GKヤン・オブラクの正面に飛んでしまった。3分後には右サイドでのショートコーナーを起点にガビがヘディング。決定機だったものの、ボールは枠を捉えきれない。
すると、30分にバルセロナが均衡を破る。左サイドでボールを持ったアレハンドロ・バルデがペドリにスイッチ。中へとドリブルで切り込みながら縦パスを出し、ガビがボックス手前でターンを試みる。ボールは足下から離れてしまうが、走り込んできたペドリが回収。ワンツーのような形となって放ったシュートがゴールに吸い込まれ、バルセロナが先制に成功した。
前半はシュート0本に終わったアトレティコ・マドリードだったが、後半もペースはバルセロナが掌握。48分にアントワーヌ・グリーズマンがホセ・マリア・ヒメネスへバックパス。バルセロナが前線からプレスをかけ、ハフィーニャがヒメネスの横パスをカットする。ペドリを経由してフェルミン・ロペスへボールが渡り、GKと1対1になりながら右足でシュート。ビッグチャンスを迎えたが、GKオブラクに防がれた。
51分には劣勢のアトレティコ・マドリードにアクシデントが発生。ヒメネスがピッチへと寝転んでプレー続行が困難に。アクセル・ヴィツェルとの交代を余儀なくされ、ディエゴ・シメオネ監督は予期せぬカードを切ることになった。勢いを強めるバルセロナは57分、自陣でボールを奪った流れからペドリがドリブル。前線にスルーパスを出し、スプリントしたハフィーニャが最終ラインの背後へ抜け出す。ブラジル人ストライカーはダイレクトでのループシュートを選択。GKオブラクは見送るしかなかったものの、ボールはクロスバーに直撃した。
直後の60分にアトレティコ・マドリードが反撃。自陣でボールを拾ったグリーズマンがロドリゴ・デ・パウルに繋ぎ、左サイドを駆け上がるフリアン・アルバレスへとスルーパスを送る。複数の選手が一気にダッシュし、アルバレスが敵陣深くでクロスを供給。グラウンダーのボールはマルク・カサドにカットされたが、こぼれ球に反応したデ・パウルが右足を振る。狙いすましたシュートがネットを揺らし、ゲームは振り出しに戻された。
このまま終了かと思われた後半アディショナルタイムにドラマが待っていた。アトレティコ・マドリードがカウンターを仕掛け、ナウエル・モリーナが右サイドを突破。右足で送ったクロスをアレクサンダー・セルロートが合わせて劇的逆転弾を挙げた。そのまま試合は2-1で終了。アトレティコ・マドリードが勝利した。次節、バルセロナは来年1月18日にアウェイでヘタフェと対戦。アトレティコ・マドリードは来年1月12日にホームでオサスナと対戦する。
【スコア】
バルセロナ 1-2 アトレティコ・マドリード
【得点者】
1-0 30分 ペドリ(バルセロナ)
1-1 60分 ロドリゴ・デ・パウル(アトレティコ・マドリード)
1-2 90+6分 アレクサンダー・セルロート(アトレティコ・マドリード)