ジェズスは2ゴールの活躍、対パレス2連勝に大きく貢献 [写真]=Getty Images

 プレミアリーグ第17節が21日に行われ、クリスタル・パレスとアーセナルが対戦した。

 オリヴァー・グラスナー監督体制となって2年目の今季、クリスタル・パレスはなかなかギアの上がらない前半戦を過ごしており、前節終了時点での成績は3勝7分6敗の勝ち点「16」。現在は降格圏と勝ち点差「4」の15位に沈んでいる。だが、現在プレミアリーグでは直近5試合を2勝3分と無敗で駆け抜けており、今節も勝ち点獲得を目論む。

 一方のアーセナルは、今季も優勝候補の一角と謳われていたが、前節終了時点での成績は8勝6分2敗で、積み上げた勝ち点も「30」とやや出遅れた印象。現在は首位に立つリヴァプール、2位のチェルシーに遅れを取っているだけでなく、プレミアリーグでも2戦連続のドローと足踏みが続いており、3試合ぶりの白星を目指す。

 なお、両チームは18日に行われたカラバオ・カップ準々決勝でも対戦しており、当時はガブリエウ・ジェズスのハットトリックもあって、アーセナルが3-2で撃ち合いを制した。同試合から中2日で迎える“リターンマッチ”、アーセナルは大幅にメンバーを入れ替えたが、クリスタル・パレスは最小限の変更にとどめており、鎌田大地は公式戦7試合ぶりにスターティングメンバーに戻ってきた。

 試合は序盤の6分に動く。アーセナルは左から右でパスで揺さぶり、大外の位置で待っていたブカヨ・サカが縦へ仕掛けてクロスボールを送る。ここは中央の味方には合わなかったが、ファーサイドでフリーになっていたジェズスが右足で仕留め、アウェイチームが幸先良く先手を取った。

 だが、クリスタル・パレスも即座に反撃をスタート。ジェフェルソン・レルマからの縦パスが左サイド大外のタイリック・ミッチェルに渡ると、ダイレクトで中央のイスマイラ・サールを使う。ペナルティエリア左の位置まで持ち運ぶと、右足で狙い澄ました一撃を突き刺し、スピーディーな速攻でクリスタル・パレスが試合を振り出しに戻した。

 3日前の対戦時と同様、撃ち合いの気配も漂うなか、次の1点も即座に生まれる。アーセナルは14分、左コーナーキックを獲得すると、ガブリエウ・マルティネッリがファーサイドめがけたボールを供給。ターゲットのガブリエウ・マガリャンイスにはうまく合わなかったが、こぼれ球を拾ったトーマス・パルティが後ろへ落とし、待っていたジェズスが右足でニアサイドを撃ち抜く。ジェズスの2ゴールでアーセナルが勝ち越しに成功した。

 1点をリードするアーセナルは24分、サカが負傷によって途中交代するアクシデントに見舞われ、急きょレアンドロ・トロサールをピッチへ送り出す。“エース”が不在となるアクシデントに見舞われたが、38分には右サイドに移ったマルティネッリが縦突破からクロスボールを送ると、中央で待っていたジェズスのヘディングシュートはポストに嫌われるも、こぼれ球をカイ・ハヴァーツが押し込み、アーセナルは2点をリードして前半を終えた。

 後半に入ってもアーセナルは攻撃の手を緩めず、60分には最終ラインで顔を上げたガブリエウからの浮き球パスでトロサールが背後へ抜け出すと、中央への折り返しをジェズスが左足で合わせる。ここはGKディーン・ヘンダーソンが立ちはだかったものの、こぼれ球をデクラン・ライスが繋ぎ、最後はマルティネッリがダイレクトで押し込む。

 さらに85分、左サイド大外の深い位置でジェズスがボールをキープし、マイナスへ落とすと、途中出場していたリッカルド・カラフィオーリが易々と中央へ預ける。ボックス左の位置で前を向いたライスはコントロールショットでネットを揺らし、アーセナルが勝利を決定付けた。

 試合はこのままタイムアップ。アーセナルはクリスタル・パレスとの公式戦連戦で連勝を飾っただけでなく、プレミアリーグでは3試合ぶりの白星を手にした。一方、クリスタル・パレスはプレミアリーグ6試合ぶりの黒星。鎌田は負傷したエベレチ・エゼの立ち位置を脅かすようなパフォーマンスを見せるには至らず、61分に途中交代した。

 次節、クリスタル・パレスは26日に敵地でボーンマスと、アーセナルは27日にホームでイプスウィッチと、それぞれ対戦する。

【スコア】
クリスタル・パレス 1-5 アーセナル

【得点者】
0-1 6分 ガブリエウ・ジェズス(アーセナル)
1-1 11分 イスマイラ・サール(クリスタル・パレス)
1-2 14分 ガブリエウ・ジェズス(アーセナル)
1-3 38分 カイ・ハヴァーツ(アーセナル)
1-4 60分 ガブリエウ・マルティネッリ(アーセナル)
1-5 85分 デクラン・ライス(アーセナル)

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