町野修斗からはお馴染みの忍者ポーズも飛び出す [写真]=Getty Images

 ホルシュタイン・キールに所属する町野修斗が、21日に行われたブンデスリーガ第15節のアウクスブルク戦で2得点を記録した。

 今季、クラブ史上初の1部に身を置くホルシュタイン・キールは、前節終了時点で1勝2分11敗の成績で勝ち点「5」の獲得にとどまっている。順位も降格圏の17位に沈んでおり、現在は5連敗中。今節はここまで4勝4分6敗の勝ち点「16」で13位に沈むアウクスブルクをホームに迎える。町野は2試合ぶりの先発に名を連ねたが、一方でアウクスブルクに所属する奥川雅也は、今季はケガからの復帰後セカンドチームを主戦場しており、同試合もメンバー外となった。

 試合は立ち上がりの5分、左サイドを抜け出したサミュエル・エサンドからの折り返しを受けたアレクシー・クロード・モーリスが、左足で狙い澄ました一撃を沈め、アウクスブルクが幸先良く先手を取る。

 だが、直後の12分にはホルシュタイン・キールが反撃を開始。敵陣左サイドで町野がスルーパスを引き出すと、タイミングを見てマイナスへ折り返し、最後はラッセ・ローゼンブームがダイレクトで押し込む。ホルシュタイン・キールが試合を振り出しに戻すと、32分にはまたも左サイドでボールを受けた町野がクロスボールを上げる。相手に当たって軌道が変化したボールをフィル・ハーレスがヘッドで叩き込み、ホルシュタイン・キールは前半のうちに逆転に成功。直後の35分には、敵陣でのボール奪取からハーレスがミドルシュートで自身2点目を奪い、リードを広げた。

 町野はここまで“実質”2アシストを記録するなど、左サイドからのチャンスメイクで存在感を示していたものの、前半も終盤に差し掛かった39分にはセットプレーでも存在感を発揮。ペナルティエリア手前左寄りの位置でフリーキックを獲得すると、キッカーを務めた町野は強烈な右足シュートでニアサイドを射抜いてみせる。町野の10試合ぶりゴールで、ホルシュタイン・キールが3点をリードして前半を終えた。

 後半に入ると68分、セットプレーのボールからハーレスがハットトリック達成となるゴールを記録したかに思えたが、ここはオフサイドのため得点は認められない。81分にはマックス・ゲシュウィルからの浮き球パスでボックス左のスペースへ侵入した町野が、思い切り良く左足を振り抜いたが、ニアサイドを狙った一撃はGKネディリコ・ラブロヴィッチに阻まれた。

 だが、後半アディショナルタイムには再び日本人アタッカーに見せ場が到来。背後からの浮き球パスでベネディクト・ピヒラーが左サイドを破ると、ダイレクトで中央へ折り返し、このボールに町野が反応。ダイレクトで繋ぐと、細かいパス回しからマグヌス・クヌドセンが深い位置まで侵入し、ファーサイドめがけた折り返しを町野がダイレクトで仕留める。町野の2点目で、ホルシュタイン・キールが勝利を決定付けた。

 試合は5-1でタイムアップ。フル出場した町野は、合計4ゴールに絡む活躍を見せ、ホルシュタイン・キールの6試合ぶり今季2勝目に大きく貢献。この2ゴールにより、町野は今季ブンデスリーガでの得点数を「6」、DFBポカールも含めた公式戦通算の得点数を「7」に伸ばしている。

 今節をもって2024年内のブンデスリーガは終了。次節は、ホルシュタイン・キールは2025年1月11日に敵地で堂安律所属のフライブルクと、アウクスブルクは12日にチェイス・アンリが所属するシュトゥットガルトと、それぞれ対戦する。

【スコア】
ホルシュタイン・キール 5-1 アウクスブルク

【得点者】
0-1 5分 アレクシー・クロード・モーリス(アウクスブルク)
1-1 12分 ラッセ・ローゼンブーム(ホルシュタイン・キール)
2-1 32分 フィル・ハーレス(ホルシュタイン・キール)
3-1 35分 フィル・ハーレス(ホルシュタイン・キール)
4-1 39分 町野修斗(ホルシュタイン・キール)
5-1 90+1分 町野修斗(ホルシュタイン・キール)