ドラゴンズの若手ホープは? 中日、来季のブレイク候補6人。未来を担う選…

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 今季も課題の得点力不足に苦しみ、屈辱の3年連続リーグ最下位に沈んだ中日ドラゴンズ。今オフには井上一樹監督が就任し、来季は”強いドラゴンズ”の復活が期待される。その一方で、来季にブレイクが期待される選手も少なくない。ここでは、来季のブレイク候補となる中日の選手を紹介する。

 

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ブライト健太

投打:右投右打

身長/体重:184cm/88kg

生年月日:1999年5月7日

経歴:葛飾野高 - 上武大

ドラフト:2021年ドラフト1位

 

 今季、一軍で初アーチを放ったブライト健太。この勢いに乗り、来季は一軍定着を狙いたいところだ。

 

 都立の葛飾野高から上武大に進学し、2021年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。走攻守の三拍子揃った選手として、即戦力での活躍が期待された。

 

 

 しかし、プロ1年目は右肩痛や左足の肉離れなどのケガに泣かされ、一軍出場はなし。プロ2年目は開幕一軍入りを果たすも、一軍では33試合の出場で打率.241、4打点と物足りない数字に終わった。

 

 プロ3年目の今季は開幕をファームで迎え、6月11日に今季初昇格。だが、同日の日本ハム戦では4打席で3三振を喫するなど、6月は一軍戦で打率.111(9打数1安打)と結果を出せず。同17日にはファームへ降格となった。

 

 それでも、8月9日に再昇格を果たし、代打として出場機会を増やしていったブライト。同24日の巨人戦でも代打として打席に立つと、井上温大からプロ初ホームランを放った。

 

 9月29日の広島戦では9回に代打出場すると、決勝打となる勝ち越しホームランを記録。今季は35試合の出場で打率.239、2本塁打、3打点に終わったが、代打では打率.320(25打数8安打)という好打率を残した。

 

 また、今秋のキャンプでは外野の細川成也が一塁に再挑戦。来季、細川が一塁起用となれば外野の枠が1つ空くことになり、ブライトにとっては追い風となる。

 

 一方、10月の「みやざきフェニックス・リーグ」では、右脚の太もも裏を痛めて離脱。一軍で活躍するために、”ケガをしない体づくり”もしていきたいところだ。

 

 来季は年間通して一軍に帯同し、主軸へと成長してくれることに期待したい。

仲地礼亜

投打:右投右打

身長/体重:177cm/83kg

生年月日:2001年2月15日

経歴:嘉手納高 - 沖縄大

ドラフト:2022年ドラフト1位

 

 プロ2年目の今季は悔しいシーズンとなった仲地礼亜。それでも、持っているポテンシャルは高いだけに、ブレイクが期待される一人だ。

 

 沖縄大から、2022年ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団。沖縄の大学から初のドラフト指名を勝ち取り、NPBへの切符を手にした。

 

 

 プロ1年目の昨季は、5月13日のヤクルト戦でプロ初登板初先発。しかし、初回に4番・村上宗隆に2点本塁打を浴びると、途中で左脇腹を痛めて1回2失点で降板となった。

 

 それでも、夏場には再度一軍のマウンドに上がり、7月26日のDeNA戦でプロ初勝利をマーク。ルーキーイヤーは一軍で9試合に先発登板し、2勝5敗、防御率4.98の成績で終えた。

 

 今季は4月中旬からファームで好投を続けると、5月26日のヤクルト戦で今季初登板初先発。だが、右足転筋を痛めて1イニングで緊急降板。前年のプロ初登板の際にも1イニングで降板しただけに、悔しいマウンドとなった。

 

 さらに、復帰直後の8月25日にウエスタン・リーグで登板した際には、2回途中でまたしても緊急降板。再び右足転筋を痛め、今季の一軍登板はわずか1試合に終わった。

 

 一方、ファームでは今季、9試合の登板で奪三振率9.18という高い数字を記録。ストレートやスライダーを中心に、多彩な変化球を持っているのも仲地の大きな武器。

 

 また、今月には背番号「31」から「26」に変更されることが発表された。新たな背番号で飛躍を果たすためにも、故障離脱は避けていきたいところだ。

尾田剛樹

投打:左投左打

身長/体重:175cm/74kg

生年月日:2000年8月3日

経歴:高野山高 - 大阪観光大 - BC・栃木

ドラフト:2023年育成選手ドラフト3位

 

 プロ1年目の今季、開幕直前に支配下契約を勝ち取った尾田剛樹。来季の外野手争いに割って入りたいところだ。

 

 独立リーグの栃木ゴールデンブレーブスから、2023年育成選手ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。俊足の外野手として、プロの世界に入った。

 

 

 今春のオープン戦から18試合に出場し、2盗塁を記録するなど持ち味を発揮。開幕直前の3月25日には支配下契約を手にし、開幕一軍にも入った。

 

 4月2日の巨人戦では代走として出場し、挟まれる形となりながらも、タッチを交わしてプロ初盗塁をマーク。

 

 一方、5月6日の巨人戦では「8番・中堅」でプロ初スタメンに名を連ねたが、4打数0安打。また、同14日の阪神戦では代走として出場するも、牽制アウトに。今季は打撃面や走塁面に課題が残り、65試合の出場で11打数0安打、4盗塁の成績だった。

 

 それでも、10月の「みやざきフェニックス・リーグ」では躍動。同18日の四国IL選抜との試合では4つの盗塁を決めるなど、10試合の出場で打率.382(34打数13安打)、2打点、7盗塁の好成績を収めた。

 

 11月には「2024アジアウインターベースボールリーグ」に派遣されると、16試合の出場で打率.302(43打数13安打)、2打点、6盗塁をマーク。持ち味の走力は無論、打撃面でも成長を見せている。

 

 来季は、外野レギュラーの細川成也が一塁で起用される可能性があり、外野の枠が空くことも考えられる。2025年シーズンは走塁のみでなく打撃でも結果を残し、レギュラー奪取に期待したい。

松木平優太

投打:右投右打

身長/体重:178cm/78kg

生年月日:2003年2月24日

経歴:精華高

ドラフト:2020年育成選手ドラフト3位

 

 今季に急成長を遂げた松木平優太は、来季のブレイク候補筆頭とも言えそうだ。

 

 大阪府の精華高から、2020年育成選手ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。しかし、プロ入り以降は制球に苦しみ、ファームでも思わしくない投球内容が続いた。

 

 

 そんな中、高卒4年目の今季はファームで防御率1点台の好投を続けた松木平。すると、7月には念願の支配下契約を勝ち取った。

 

 7月10日のDeNA戦でプロ初登板初先発を果たすと、7回3失点の好投を披露。敗戦投手にはなったものの、DeNAのエース・東克樹を相手に堂々の投げ合いを演じた。

 

 同31日のヤクルト戦で先発した際には、6回無失点の好投でプロ初勝利をマーク。その後も一軍のマウンドで腕を振り、一軍では8試合の先発登板で2勝4敗、防御率3.70の成績だった。

 

 140キロ中盤のストレートを中心に、カットボールやチェンジアップなどを駆使する松木平。井上一樹監督からの期待も大きく、先発ローテーション入りが期待される。

 

 さらに、今秋のドラフトでは同学年の金丸夢斗(関西大)と吉田聖弥(西濃運輸)が指名を受けて入団。ライバルの存在も刺激にし、さらなる高みを目指したいところだ。

濱将乃介

投打:右投左打

身長/体重:181cm/81kg

生年月日:2000年5月3日

経歴:東海大甲府高 - 四国・高知 - 日本海・福井

ドラフト:2022年ドラフト5位

 

 今季から外野手に転向した濱将乃介。プロ3年目の来季は勝負の年であり、チャンスの年でもある。

 

 独立リーグの福井ネクサスエレファンツから、2022年ドラフト5位で中日ドラゴンズに入団。同期には村松開人や田中幹也、福永裕基などの主力メンバーが揃う。

 

 

 プロ1年目の昨季はファームで88試合に出場し、打率.205、1本塁打、13打点、6盗塁と打撃面で苦戦。とはいえ、同年オフには「2023アジアウインターベースボールリーグ」に参加し、15試合の出場で打率.259、1本塁打、6打点、6盗塁と一定の数字を残した。

 

 プロ2年目の今季は外野手に転向し、開幕直後はファームで好調な打撃を見せた。だが、5月以降は調子が徐々に下降。

 

 それでも、8月からは再び調子を上げ、99試合の出場で打率.250、23打点、14盗塁と前年を上回る数字をマーク。外野手としては94試合の出場で守備率.994と、堅い守りも光った。

 

 一軍で活躍する上で、課題となるのは打撃力。強肩で俊足という武器を持ち合わせているだけに、バットでもアピールしていきたいところだ。

 

 そんな中、今秋のキャンプでは、外野レギュラーの細川成也が一塁守備に再挑戦。来季、一塁に細川が入るとなると外野の枠が増えるため、濱にとってはチャンスとも言える。

 

 しかし、ライバルも多い。川越誠司やブライト健太、さらには打撃面で成長を見せている尾田剛樹の存在もあり、楽な競争でないのは明白だ。

 

 ブレイクを果たすためには、打撃力の向上が鍵となりそうだ。

辻本倫太郎

投打:右投右打

身長/体重:168cm/73kg

生年月日:2001年8月11日

経歴:北海高 - 仙台大

ドラフト:2023年ドラフト3位

 

 ルーキーイヤーの今季、一軍の舞台を経験した辻本倫太郎。打撃を強化し、来季は一軍で結果を出したいところだ。

 

 仙台大から、2023年ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。しかし、オープン戦では13試合の出場で打率.192(26打数5安打)、3打点とアピールできず、開幕はファームで迎えた。

 

 

 4月17日には一軍昇格を果たしたが、4試合の出場で3打数0安打に終わり、同25日にはファーム降格。その後、9月まではファームでバットを振り続けた。

 

 9月5日に一軍昇格を果たすと、同7日の広島戦ではプロ初安打を記録。一方、11日のヤクルト戦ではまさかの2失策を記録するなど、持ち前の守備でミスが出るシーンもあった。

 

 今季は一軍で13試合に出場し、打率.167(18打数3安打)。ファームでも90試合の出場で打率.227、21打点と、やや物足りない数字に終わった。

 

 それでも、10月に行われた「みやざきフェニックス・リーグ」、11月の「2024アジアウインターベースボールリーグ」に参加し、経験を積んでいる辻本。課題の打撃を強化し、レギュラー奪取を狙いたい。

 

 

【了】