川崎フロンターレは20日、来季の育成部のコーチに稲本潤一氏が就任することを発表した。また、狩野健太コーチも同様に育成部のコーチに就任することを明らかにしている。なお、担当カテゴリーは決まり次第発表される。
現在45歳の稲本氏は、ガンバ大阪のユースから1997年にトップチームへ昇格し、プロキャリアをスタートさせた。2001年にはアーセン・ヴェンゲル監督(当時)率いるアーセナルへレンタル移籍し、海外挑戦を果たすと、イングランドではフルアム、ウェスト・ブロムウィッチ、カーディフ・シティにも在籍した。その後、ガラタサライ(トルコ)、フランクフルト(ドイツ)、レンヌ(フランス)でのプレーを経て、2010年に川崎Fに完全移籍を果たした。
その後、2015年に北海道コンサドーレ札幌に、2019年にSC相模原に移籍後、2021シーズン限りで契約満了となると、2022年から南葛でプレー。昨季はリーグ戦6試合出場1得点を記録していたが、選手兼コーチとなった今季は出場機会がなく、今季限りで現役を引退することを発表していた。
古巣で育成部のコーチに就任することが決定した稲本氏は川崎Fのクラブ公式サイトで以下のようにコメントを発表している。
「このたび、川崎フロンターレの育成部コーチに就任することになりました。フロンターレは、2010年にJリーグに復帰した際に大変お世話になったクラブであり、こうしてまたクラブに貢献できる機会をいただけたことを大変うれしく思います」
「私自身、ユース時代にプロデビューを果たしましたが、近年では年齢に関係なく、才能ある選手たちが早い段階でプロの舞台で活躍できる環境が整ってきています。私も指導者として、彼らがプロとして通用するスキルを磨き、将来日本を代表する選手へと成長していけるよう全力でサポートしていきたいと思います」
「これまでのプロキャリアで培った経験を生かし、選手たちとしっかり向き合いながら指導に取り組んでいきます。指導者としてはまだ1年目であり、これは私自身にとっても新たなキャリアのスタートです。アカデミーの選手たちと共に成長しながら、日々努力していきたいと考えています」
「最後になりますが、フロンターレを支えてくださるスポンサーの皆様、そしてアカデミーの選手たちを日々サポートしてくださる保護者の皆様にも、心より感謝申し上げます。この年代は『自主自立』が求められる時期でもありますが、選手自身とその周囲を支える方々への感謝を忘れず、指導に臨んでいきます!」
また、現在38歳の狩野氏は現役時代に横浜F・マリノスや柏レイソル、川崎F、徳島ヴォルティスでプレー。2021年から古巣川崎Fでスクール・普及コーチを務め、U-12コーチを経て、今季はトップチームでコーチを務めていた。
来季から育成部のコーチに就任することになった狩野氏はクラブ公式サイトで以下のようにコメントしている。
「フロンターレファミリーの皆さんいつも熱い応援ありがとうございます。僕はフロンターレが大好きです! フロンターレのすばらしさを伝え、アカデミーの選手たちの心の火を灯し燃え上がらせられるよう、情熱を持ち指導していきたいと思います」