衝撃の“退団”に…プロ野球、減額制限超えの年俸ダウンで自由契約を選んだ6…

プロ野球 最新情報

 東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大が、減額制限を超える大幅な減俸を提示され、退団を決断した。プロ野球では、減額制限(年俸1億円以下は25%、それ以上は40%)を超える年俸を提示された場合、自由契約を選択できる。ここでは、減額制限超えの年俸ダウン提示を受け、自由契約を選んだ歴代選手を紹介する。

 

今シーズンのプロ野球はDAZNで生中継!

月額1270円お得に観るなら[PR]

 

中島宏之

・投打:右投右打

・身長/体重:180cm/90kg

・生年月日:1982年7月31日

・経歴:伊丹北高

・ドラフト:2000年ドラフト5位

 

 NPB4球団を渡り歩いている中島宏之も、減額制限を超える年俸ダウン提示を受け、自由契約を選択した1人だ。

 

 伊丹北高から2000年ドラフト5位で西武ライオンズに入団すると、高卒4年目の2004年に正遊撃手の座を奪取。2008年には124試合の出場で打率.331、21本塁打、81打点、出塁率.410の好成績を収め、最高出塁率のタイトルを受賞した

 

 

 さらに、翌2009年にも最多安打(173安打)、最高出塁率(.398)の打撃2冠に輝くなど。リーグ屈指の好打者へと成長した。

 

 その後、メジャーリーグ挑戦を経て、2015年からはオリックス・バファローズに加入。まずまずの結果を残していたが、2018年は77試合の出場にとどまり、球団側は減額制限を超える減俸を提示。自由契約を選択し、読売ジャイアンツに活躍の場を移した。

 

 巨人加入2年目の2020年には、100試合出場、打率.297、7本塁打、29打点の活躍。しかし、徐々に出場機会が減少。2023年オフに戦力外通告を受けた。

 

 今季は中日ドラゴンズでプレーしたが、15試合の出場で13打数無安打という結果に。期待された代打の役割を果たせず、2年連続で戦力外通告を受ける形になった。

 

 来季で43歳を迎え、通算2000本安打まで残り72本に迫っている中島。今オフの去就が注目されている。

金子千尋

・投打:右投左打

・身長/体重:180cm/77kg

・生年月日:1983年11月8日

・経歴:長野商 - トヨタ自動車

・ドラフト:2004年ドラフト自由枠

 

 オリックス・バファローズの絶対的エースとして君臨し、数々の個人タイトルを獲得した金子千尋。しかし、減額制限を超える条件提示を受け、キャリアの晩年は北海道日本ハムファイターズで腕を振った。

 

 長野商から2004年ドラフト自由枠でオリックスに入団すると、プロ3年目に先発ローテーションに定着。その後はエース街道を歩み、2010年には最多勝(17勝)に輝いた。

 

 

 2014年には26試合の登板で16勝5敗、防御率1.98という傑出した成績を残し、投手2冠(最多勝、最優秀防御率)と沢村賞を獲得。

 

 しかし、翌年以降は徐々に成績が低迷。2018年は17試合の登板で4勝7敗、防御率3.87に終わると、同年オフには球団側から減額制限を超える大幅減俸が提示。自由契約を選択し、翌2019年から日本ハムに加わった。

 

 移籍初年度は26試合に登板し、8勝7敗、防御率3.04をマーク。翌2020年はリリーフに回って34試合に登板するなど、あらゆる起用法に応えた。

 

 だが、2022年はわずか3試合の一軍登板にとどまり、同年限りで現役引退を決断。現在は日本ハムの二軍投手コーチを務めている。

嶋基宏

・投打:右投右打

・身長/体重:179cm/84kg

・生年月日:1984年12月13日

・経歴:中京大中京高 - 国学院大

・ドラフト:2006年大学生・社会人ドラフト3巡目

 

 球団初のリーグ優勝・日本一に貢献し、東北楽天ゴールデンイーグルスの象徴的存在となった嶋基宏。だが、2019年オフに減額制限を超える減俸提示を受け、まさかの退団となった。

 

 国学院大から2006年大学生・社会人ドラフト3巡目で楽天に入団。ルーキーイヤーから125試合に出場するなど、早くから正捕手格となった。

 

 

 2010年には127試合に出場し、打率.315、3本塁打、43打点、9盗塁の好成績を収め、自身初のベストナインとゴールデングラブ賞を獲得。同年オフに選手会長に就任するなど、チームを牽引する存在になった。

 

 2013年には司令塔としてリーグ優勝・日本一の原動力となり、その後もチームに欠かせない存在となっていた。

 

 しかし、2019年は度重なる故障でわずか57試合の出場にとどまると、球団側は同年オフに減額制限を超える条件を提示。嶋は、自由契約を選択した。

 

 2020年から東京ヤクルトスワローズに活躍の場を移すと、2022年には選手兼任コーチに就任。同年限りで現役を退いたが、引退後もコーチとしてヤクルトに残り、来季からは一軍ヘッドコーチを務めることが決定している。

田中将大

・投打:右投右打

・身長/体重:188cm/97kg

・生年月日:1988年11月1日

・経歴:駒大苫小牧高

・ドラフト:2006年高校生ドラフト1巡目

 

 日米通算200勝まであと3勝に迫る中、自由契約の道を選んだ田中将大。来季は読売ジャイアンツでプレーすることが決まった。

 

 駒大苫小牧高から2006年高校生ドラフト1巡目で東北楽天ゴールデンイーグルスに入団すると、高卒1年目から2桁11勝を挙げて新人王を獲得。

 

 

 2013年には28試合に登板して24勝0敗1セーブ、防御率1.27という異次元の成績を残し、球団初のリーグ優勝・日本一の立役者となった。

 

 翌2014年からは海を渡り、ニューヨーク・ヤンキースでプレー。6年連続2桁勝利を記録するなどメジャーでも結果を残していたが、2021年に楽天への復帰を決断した。

 

 しかし、NPB復帰後は先発ローテーションの一角を担うも、思うような数字を残せていない。

 

 昨季は24試合の登板で7勝11敗、防御率4.91と低調な数字に。今季は右肘手術の影響で大きく出遅れ、一軍ではわずか1試合の登板に終わった。

 

 そして今オフ、減額制限を超える条件提示を受けて退団を決断。その去就には大きな注目が集まっていたが、セントラル・リーグ王者の巨人入りが決定した。

新井貴浩

・投打:右投右打

・身長/体重:189cm/102kg

・生年月日:1977年1月30日

・経歴:広島工 - 駒沢大

・ドラフト:1998年ドラフト6位

 

 国内フリーエージェント(FA)権を行使し、広島東洋カープから阪神タイガースに移籍した新井貴浩。2014年オフに減額制限を超える提示を受け、古巣での再出発を決断した。

 

 駒沢大から1998年ドラフト6位で広島に入団すると、プロ3年目の2001年にレギュラーへ定着。2005年には142試合の出場で打率.305、43本塁打、94打点と傑出した成績を残し、本塁打王に輝いた。

 

 

 2007年オフに国内FA権を行使し、阪神に移籍。2011年には144試合の出場で打率.269、17本塁打、93打点をマークして打点王を獲得するなど、新天地でも打線の中軸を担った。

 

 しかし、2014年はマウロ・ゴメスにポジションを奪われ、出場機会が減少。同年オフに減額制限を超える減俸提示を受け、自由契約を申し入れた。

 

 そんな中、古巣・広島が獲得に乗り出し、2015年に8年ぶりの古巣復帰。翌2016年には132試合の出場で打率.300、19本塁打、101打点の活躍でチームを25年ぶりのリーグ優勝に導き、最優秀選手に選出された。

 

 その後、2018年限りで現役を引退。2023年からは広島の一軍監督を務めている。

坂口智隆

・投打:右投左打

・身長/体重:181cm/82kg

・生年月日:1984年7月7日

・経歴:神戸国際大付高

・ドラフト:2002年ドラフト1巡目

 

 2022年まで現役を続け、“最後の近鉄戦士”となった坂口智隆。2015年オフに減額制限超えの提示を受けて退団となったが、新天地で見事な復活を遂げた。

 

 神戸国際大付高から2002年ドラフト1巡目で大阪近鉄バファローズに入団。球団合併に伴いオリックスに移ると、2008年からは不動のレギュラーを担った。

 

 

 さらに、同年から4年連続でゴールデングラブ賞を受賞。2011年tは全144試合に出場して打率.297、175安打をマークし、最多安打のタイトルを獲得した。

 

 しかし、2012年以降は故障もあって成績が低迷。2015年は36試合の出場にとどまると、同年オフに減額制限を超える減俸を受け、自由契約を選択した。

 

 それでも、2016年から東京ヤクルトスワローズに活躍の場を移すと、同年はレギュラーを奪い、5年ぶりに規定打席へ到達。2018年には139試合の出場で打率.317、3本塁打、37打点、出塁率.406の好成績を残した。

 

 その後もヤクルトでプレーを続け、2022年限りで現役を引退。新天地で再び存在感を放った。

 

 

【了】