JTBパブリッシングは12月19日、「ひとり旅」に関する調査の結果を発表した。調査は2024年11月13日~11月24日、50歳以上をメインターゲットとする月刊誌「ノジュール」の読者857名を対象にインターネットで行われた。
ひとり旅の目的は歴史散策
ひとり旅の楽しみ方として好まれているのは歴史散策が最も多く、全体の48.3%。城や遺跡などを巡る旅に人気が集まっている。男女別に見ると、男性は51.1%と半数以上。女性も43.6%と高い数値だった。年代別に見ると、60代以上の51.7%が歴史散策を好んでおり、50代以下の41.2%との差は約10%あった。一方で、温泉旅は、年齢ごとの大きな差はなく、温泉旅館でのんびり過ごしたいと思う気持ちは、どの年代も共通のようだ。神社仏閣めぐりについても、年代性別を問わず好まれており、御朱印集めが旅の目的のひとつになっている人も多いようだ。そのほか、美術館めぐりについては、男性が17.5%なのに対し、女性は41.8%と男女差があらわれる結果となった。
ひとり旅で訪れたことのある都道府県
ひとり旅経験者のうち、約6割が、ひとりで京都を訪れている。ひとり旅の目的として高い割合を占めている「歴史散策」や「神社仏閣めぐり」には、うってつけの場所であること、交通網が充実していることなどから、ひとり旅初心者でも気軽に旅を楽しめることが理由のようだ。以降は、東京、大阪、神奈川など都市部が名前を連ねる中、松本城や善光寺など、国宝を有する長野県が3位にランクインした。
今後ひとり旅で訪れたい都道府県
今後、ひとりで訪れたい旅先は、47都道府県それぞれに分散されたものの、10%以上の差をつけて北海道が28.6%で1位だった。特に、男性だけで見ると、38.7%と高い数値となった(女性は21.0%)。鉄道、飛行機ともにアクセスもよく、さまざまな魅力が集まる函館という声が多いなか、知床半島や礼文島、網走などの遠方や、道内一周といった、時間的余裕のある世代ならではの声も見られた。女性だけで見ると、1位は22.3%で京都が根強い人気。何度でも訪れたい場所のようだ。そのほか、沖縄は各離島、島根は隠岐、鹿児島は奄美や屋久島、長崎は壱岐、対馬など、島旅をあげる人も目立った。
ひとり旅をする理由
ひとり旅をする理由は、「誰にも気を使わず自分のペースで楽しめるから」が圧倒的多数で、94.2%。次いで、「ひとりだからこその没入感と感動を味わえるから」が、38.1%。「一緒に行く人がいないので仕方なく」といったネガティブな理由は少数派だった。自分の興味関心事に集中して向き合い、自分の価値観で自由気ままに楽しめる「ひとり旅」を積極的に楽しんでいる様子がうかがえる結果となった。