ジブラルタ生命保険は12月19日、「おひとりさまに関する調査2024」の結果を発表した。調査は2024年11月1日~11月22日、20歳~69歳の未婚男女4,700名を対象にインターネットで行われた。

おひとりさまの生活満足度

現在の生活に満足しているかを聞くと、「満足している」は44.8%、「満足していない」は55.2%。不満足層が満足層を上回る結果となった。

前回の2022年調査と比較すると、満足している人の割合は、2022年52.0%→2024年44.8%と、7.2ポイント下降した。

  • 現在の生活に満足している?

おひとりさまの現在の貯蓄額「ない」は4人に1人

全回答者(4,700名)に、現在の貯蓄額を聞いたところ、「0万円(ない)」(25.3%)に最も多くの回答が集まったほか、「50万円未満」(16.2%)や「100万円~200万円未満」(13.0%)、「500万円~1,000万円未満」(10.9%)と続き、平均は677万円だった。

男女別にみると、現在の貯蓄額の平均は、男性では729万円、女性では625万円だった。

前回の調査結果と比較すると、現在の貯蓄額の平均は、全体では30万円の減少(2022年707万円→2024年677万円)、男性では6万円の減少(2022年735万円→2024年729万円)、女性では55万円の減少(2022年680万円→2024年625万円)となった。止まらない物価上昇などにより生活コストが増えたことで、家計の貯蓄余力が低下しているのかもしれない。

  • 現在の貯蓄額

男女・年代別にみると、現在の貯蓄額の平均は、男性では60代(2022年1,668万円→2024年1,426万円で242万円減少)、女性では40代(2022年707万円→2024年525万円で182万円減少)で減少幅が大きくなった。

また、中央値は、60代男性では2022年400万円→2024年200万円、50代女性では2022年200万円→2024年100万円、60代女性では2022年300万円→2024年200万円と、大きく変化した。

  • 現在の貯蓄額の平均

都道府県別にみると、現在の貯蓄額の平均は、1位は神奈川県(1,085万円)、2位は岐阜県(1,081万円)、3位は兵庫県(1,073万円)、4位は東京都(1,065万円)、5位は島根県(1,043万円)となり、男女別では男性1位が富山県(1,542万円)、女性1位が大阪府(1,422万円)だった。

  • 現在の貯蓄額の平均・都道府県別

老後に備えてリタイアまでに準備したいお金

老後に備えてリタイアまでに準備したいお金を聞いたところ、「100万円未満」(21.5%)や「1,000万円~2,000万円未満」(20.5%)、「2,000万円~3,000万円未満」(17.6%)に回答が分かれ、平均は2,196万円だった。

男女別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、男性2,375万円、女性2,017万円となった。

  • 老後に備えてリタイアまでに準備したいお金

男女・年代別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、男性・女性ともに20代(男性2022年2,180万円→2024年1,950万円で230万円減少、女性2022年2,014万円→2024年1,723万円で291万円減少)で減少幅が大きくなった。

また、中央値は、30代男性では2022年2,000万円→2024万円1,000万円、40代男性では2022年1,500万円→2024年1,000万円、30代女性では2022年1,500万円→2024年1,000万円と、大きく変化した。

  • 老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均

都道府県別にみると、老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均は、1位は神奈川県(4,040万円)、2位は東京都(3,127万円)、3位は茨城県(3,075万円)、4位は沖縄県(2,984万円)、5位は福岡県(2,881万円)となり、男女別では男性1位が東京都(4,000万円)、女性1位が神奈川県(4,727万円)だった。

  • 老後に備えてリタイアまでに準備したいお金の平均・都道府県別

ここで、"老後に備えてリタイアまでに準備したいお金"と"現在の貯蓄額"の差をみると、平均と中央値のいずれも神奈川県(平均2,955万円、中央値995万円)が最も大きくなり、平均では沖縄県(2,427万円)、福岡県(2,406万円)、中央値では滋賀県(985万円)、鳥取県(960万円)が続いた。

  • 「老後に備えてリタイアまでに準備したいお金 - 現在の貯蓄額」の平均と中央値

おひとりさまの支出実態

全回答者(4,700名)に、支出の状況を聞いたところ、友人との交流では「お金を使っている」は55.8%、「お金は使っていない」は44.2%、旅行・レジャーでは「お金を使っている」は46.9%、「お金は使っていない」は53.1%、健康増進では「お金を使っている」は46.0%、「お金は使っていない」は54.0%、ストレス発散では「お金を使っている」は58.7%、「お金は使っていない」は41.3%となった。

また、1カ月あたりに使っているお金を聞いたところ、友人との交流では平均8,472円、旅行・レジャーでは平均9,235円、健康増進では平均3,451円、ストレス発散では平均8,998円だった。

  • 支出の状況

都道府県別に平均をみると、"友人との交流に使っているお金"では1位は沖縄県(16,560円)、2位は京都府(12,310円)、3位は栃木県(12,285円)、"旅行・レジャーに使っているお金"では1位は埼玉県(13,295円)、2位は岡山県(12,530円)、3位は福岡県(12,470円)、"健康増進のために使っているお金"では1位は神奈川県(5,695円)、2位は埼玉県(5,056円)、3位は佐賀県(4,913円)、"ストレス発散に使っているお金"では1位は長崎県(13,793円)、2位は滋賀県(12,400円)、3位は岐阜県(11,970円)だった。

  • 友人との交流に使っているお金の平均

将来について不安を感じること

全回答者(4,700名)に、自身の将来について、どのようなことに不安を感じるか聞いたところ、「老後の生活費」(36.4%)と「自身の病気」(34.8%)が特に高くなった。経済面や健康面について不安を抱いている人が多いようだ。次いで高くなったのは、「親の介護」(23.6%)、「老後の住居」(21.1%)、「自身の死後の行政手続き」(20.4%)だった。

男女別にみると、男性では「自身の病気」(30.0%)、女性では「老後の生活費」(43.0%)が1位だった。

年代別にみると、「自身の病気」は年代が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、60代では45.7%となった。

  • 自身の将来について、どのようなことに不安を感じるか

"ひとり○○"への抵抗感

全回答者(4,700名)に、1人で行う"ひとり○○"を複数提示し、それぞれどのくらい抵抗があるか聞いたところ、「抵抗がある(計)」(「非常に抵抗がある」と「どちらかといえば抵抗がある」の合計)と回答した人の割合が半数以上になったのは「ひとりで「焼き肉」を食べに行く」(50.2%)、「ひとりで「海外旅行」に行く」(53.9%)、「ひとりで「バイキング・ビュッフェ」に行く」(54.2%)、「ひとりで「コース料理」を食べに行く」(61.6%)、「ひとりで「遊園地」に行く」(66.5%)、半数未満になったのは「ひとりで「イルミネーション」を観に行く」(49.4%)、「ひとりで「カラオケ」に行く」(47.6%)、「ひとりで「回転寿司」に行く」(36.2%)、「ひとりで「ファミレス」に行く」(34.6%)、「ひとりで「カフェ」に行く」(28.2%)、「ひとりで「映画」を観に行く」(23.2%)だった。

飲食関連では、カフェやファミレス、回転寿司に1人で行くのは抵抗がなくても、焼き肉やバイキング・ビュッフェ、コース料理に一人で行くのはハードルが高いと感じる人が多いようだ。また、レジャー関連では、映画やカラオケ、イルミネーションに1人で行くのは抵抗がなくても、海外旅行や遊園地に1人で行くのは気が進まないと感じる人が多い結果となった。

  • 1人で行う"ひとり○○"について、どのくらい抵抗があるか

男女別にみると、男性・女性ともに「コース料理」と「遊園地」は半数以上が「抵抗がある」と回答し、女性では「イルミネーション」「焼き肉」「海外旅行」「バイキング・ビュッフェ」でも半数以上が「抵抗がある」と回答した。

年代別にみると、いずれの年代でも「バイキング・ビュッフェ」「コース料理」「遊園地」は半数以上が「抵抗がある」と回答し、20代から50代では「海外旅行」、20代から40代では「イルミネーション」、40代から60代では「カラオケ」、40代と50代では「焼き肉」でも半数以上が「抵抗がある」と回答した。

  • 一人で行う"ひとり○○"について、半数以上が「抵抗がある」と回答したもの

"おひとりさまあるある"について

全回答者(4,700名)に、ひとりでの行動・くらしに関して、自身にあてはまることがある特徴・経験・振る舞いを聞いたところ、「ふと将来が不安になることがある」(33.3%)が最も高くなり、「体調を崩したときは隣に誰かいてほしいと思う」(19.6%)、「よく独り言を言う」(19.2%)、「つい無駄遣いをしてしまう」(18.9%)、「一言も発せずに終わる日がある」(17.7%)が続いた。

男女別にみると、女性では「ふと将来が不安になることがある」が39.7%、「地震や台風のときは隣に誰かいてほしいと思う」が16.8%と、男性(順に26.9%、5.1%)と比べて10ポイント以上高くなった。女性には、不安や心細さを感じたときに誰かが近くにいてほしいと思う経験をした人が多いのかもしれない。

  • ひとりでの行動・くらしに関して、自身にあてはまることがある特徴・経験・振る舞い

男女・年代別にみると、30代男性の4位と60代男性の5位には「飲食店ではカウンター席が落ち着く」、20代女性の5位と60代女性の4位には「地震や台風のときは隣に誰かいてほしいと思う」、30代から50代女性の3位には「既婚者の友達と疎遠になる」、20代女性の5位には「ひとり行動している人に仲間意識を持つ」、50代女性の4位には「どんどん自炊をしなくなる」が挙がった。

  • ひとりでの行動・くらしに関して、自身にあてはまることがある特徴・経験・振る舞い(男女別)

おひとりさま(独身)生活を楽しんでいると思う芸能人

全回答者(4,700名)に、おひとりさま(独身)生活を楽しんでいると思う芸能人を聞いたところ、1位「明石家さんまさん」(205名)、2位「今田耕司さん」(173名)、3位「天海祐希さん」(143名)、4位「中居正広さん」(130名)、5位「いとうあさこさん」(104名)となった。

理由をみると、1位の明石家さんまさんでは「仕事もプライベートも楽しそう」(50代男性)や「常に明るくイキイキしている」(40代女性)、「一人を謳歌している」(50代女性)、2位の今田耕司さんでは「仕事も順調そうでいつまでも若々しい」(50代女性)や「独身であることをネタにしている」(30代女性)、「アローン会が楽しそう」(60代女性)、3位の天海祐希さんでは「強く女性らしく憧れる」(20代女性)や「自立していて凛としている」(30代女性)、「自分らしい姿が素敵に見える」(40代女性)といった回答があった。

男女別にみると、男性回答の1位は「明石家さんまさん」(152名)、女性回答の1位は「天海祐希さん」(128名)だった。

年代別にみると、20代の1位は「いとうあさこさん」、30代と60代の1位は「明石家さんまさん」、40代と50代の1位は「今田耕司さん」だった。

  • おひとりさま(独身)生活を楽しんでいると思う芸能人

おひとりさま(独身)でいてほしかったと思う芸能人

おひとりさま(独身)でいてほしかったと思う芸能人を聞いたところ、1位「福山雅治さん」(125名)、2位「新垣結衣さん」(57名)、3位「岡村隆史さん」(51名)、4位「木村拓哉さん」(39名)、5位「有吉弘行さん」(29名)となった。

理由をみると、1位の福山雅治さんでは「永遠の憧れでいてほしかった」(30代女性)や「素敵な男性だから」(60代女性)、「独身のイメージが強い」(40代女性)、2位の新垣結衣さんでは「みんなのガッキーでいてほしかった」(30代女性)や「独身の希望になってほしかった」(30代男性)、「推しの芸能人なので」(60代男性)、3位の岡村隆史さんでは「一人のイメージが強かった」(50代男性)や「ネタとして話しているのが面白かった」(50代男性)、「結婚のイメージが沸かなかった」(50代女性)といった回答があった。

男女別にみると、男性回答の1位は「新垣結衣さん」(43名)、女性回答の1位は「福山雅治さん」(90名)となり、年代別にみると、すべての年代で「福山雅治さん」が1位だった。福山雅治さんはどの年代のおひとりさまにとっても"永遠の憧れ"といった存在なのかもしれない。

  • おひとりさま(独身)でいてほしかったと思う芸能人

おひとりさま(独身)ではなかったことに驚かされた芸能人

おひとりさま(独身)ではなかったことに驚かされた芸能人を聞いたところ、1位「ファーストサマーウイカさん」(31名)、2位「田中圭さん」(19名)、3位「志田未来さん」(18名)、4位「風間俊介さん」「鈴木亮平さん」(いずれも16名)となった。

理由をみると、1位のファーストサマーウイカさんでは「生活感を出さないし、いつも綺麗だから」(50代女性)や「自由に暮らしていそうなイメージだった」(50代女性)、「一人で何でもこなせそう」(20代女性)、2位の田中圭さんでは「家庭を持っているという雰囲気をあまり感じなかった」(50代男性)や「奥さんのお話に驚いたのを覚えている」(20代女性)、3位の志田未来さんでは「子役のイメージが強い」(60代女性)や「ずっと若いイメージ」(50代男性)といった回答があった。

男女別にみると、男性回答の1位は「田中卓志さん」(11名)、女性回答の1位は「ファーストサマーウイカさん」(21名)だった。

年代別にみると、20代の1位は「田中圭さん」、30代から50代の1位は「ファーストサマーウイカさん」、60代の1位は「風間俊介さん」だった。

  • おひとりさま(独身)ではなかったことに驚かされた芸能人