カラバオ・カップ準々決勝が19日に行われ、トッテナムとマンチェスター・ユナイテッドが対戦した。
マンチェスター・シティとの4回戦を2-1で勝利し、3大会ぶりにベスト8へと駒を進めたトッテナム。11月下旬から公式戦5試合未勝利と苦しんでいた同クラブだったが、直近のプレミアリーグ第16節トッテナム戦では5-0の大勝を収め、復調の兆しを見せながら準々決勝を迎えた。対するは、レスターを5-2で破って4回戦を突破したマンチェスター・ユナイテッド。直近のマンチェスター・シティ戦では逆転勝利を挙げており、こちらも勢いに乗ったなかでベスト4進出をかけた一戦に臨む。
試合は立ち上がりの15分にトッテナムがスコアを動かす。相手陣内でフリーキックを獲得し、ジェームズ・マディソンが短くリスタート。ボックス手前のソン・フンミンにパスが渡ると、イヴ・ビスマを経由してボールを受けたペドロ・ポロが強烈なミドルシュートをお見舞いする。GKアルタイ・バユンドゥルが弾いたこぼれ球にドミニク・ソランケが反応。ダイレクトで決め切り、トッテナムが先制に成功した。
なかなかチャンスを作れないマンチェスター・ユナイテッドも、22分にようやく相手ゴールを脅かす。鋭い出足を見せたリサンドロ・マルティネスが敵陣でインターセプト。マヌエル・ウガルテからブルーノ・フェルナンデスへボールが渡る。猛烈な勢いで左サイドを駆け上がってきたディオゴ・ダロトにスルーパスを供給。マイナスの折り返しをクリスティアン・エリクセンがダイレクトで合わせたが、カバーに入ったビスマにシュートをブロックされた。
直後の25分にはトッテナムがセットプレーで決定機を創出。ボックス左角付近でフリーキックを獲得し、キッカーを務めたマディソンがソン・フンミンにパス。マディソンが縦に抜けてパスコースを生み出し、横からボールを受けたデヤン・クルゼフスキが相手を背負いながらターンする。角度の小さい位置から思い切りよく左足を振り抜いたものの、GKバユンドゥルが至近距離でのシュートをストップした。
そんななか、後半開始直後の46分にトッテナムが大きな追加点をマーク。左サイドでボールを持ったソン・フンミンがカットインを仕掛け、マディソンが背中側を回り込むようにランニング。ソン・フンミンからパスを受け、ワンタッチでゴール前にグラウンダーのクロスを送る。一度は相手に防がれてしまうが、こぼれ球に反応したのはクルゼフスキ。豪快にネットを揺らして公式戦4試合連続となる得点を記録した。
攻勢を強めるトッテナムは、54分に最終ラインから繋いでビルドアップ。ジェド・スペンスにボールが入ると、ソランケがマーカーとの駆け引きを制して背後へと抜け出す。タイミング良くパスが送られ、ソランケがペナルティエリア内に侵入。カットインから低く抑えたシュートでニアを射抜き、トッテナムがリードを3点に広げる。
苦しい展開となったマンチェスター・ユナイテッドも、途中投入のジョシュア・ザークツィーが63分に結果を残す。直前の決定機を仕留めきれなかったザークツィーだったが、ゴールキックでプレーが再開すると激しくプレッシング。GKフレイザー・フォースターのパスミスを誘発し、B・フェルナンデスがボックス深くでカットする。最後はラストパスをザークツィーが決め、マンチェスター・ユナイテッドが1点を返した。
さらに70分、自陣でフリーキックを得たトッテナムがショートパスでリスタート。ボールを受けたアーチー・グレイは一度GKへのバックパスを選択する。これにアマド・ディアロがスプリントして強烈なチェイシングを試みると、GKフォースターがキックする手前でスライディングタックル。触れたボールがゴールに吸い込まれ、アウェイチームが1点差に迫る。
終盤は緊迫した展開となったが、88分にはソン・フンミンのコーナーキックが直接ゴールイン。マンチェスター・ユナイテッドも後半アディショナルタイムにジョニー・エヴァンズがゴールを奪ったが、試合は4-3で終了。接戦を制したトッテナムが勝ち抜きを決めた。カラバオ・カップ準決勝ファーストレグは来年1月5日に行われる。
【スコア】
トッテナム 4-3 マンチェスター・ユナイテッド
【得点者】
1-0 15分 ドミニク・ソランケ(トッテナム)
2-0 46分 デヤン・クルゼフスキ(トッテナム)
3-0 54分 ドミニク・ソランケ(トッテナム)
3-1 63分 ジョシュア・ザークツィー(マンチェスター・ユナイテッド)
3-2 70分 アマド・ディアロ(マンチェスター・ユナイテッド)
4-2 88分 ソン・フンミン(トッテナム)
4-3 90+4分 ジョニー・エヴァンズ(マンチェスター・ユナイテッド)