米Intelは12月18日(現地時間)、『Field Update 1 of 2: Intel Core Ultra 200S Series Performance Status』と題したブログ記事を公開し、その中でIntel Core Ultra 200Sシリーズの性能について公式声明を発表した。発生事象と原因、対処法と現況についてわかりやすく分析がなされている。
Arrow Lakeこと、Intel Core Ultra 200Sシリーズにおけるゲーミング性能が期待されていたほど高くなかったり、媒体やユーザーの間で性能にばらつきが生じていたというもの。特にWindows環境では電源設定に応じて性能がかなり上下していたことが報告されており、ワーストケースでは十分な性能を発揮できないことがあったという。
これを受けてIntelでは原因について調査を実施し、今回公式に原因や対処法について声明が発表された形。中でも「電源管理 (PPM) パッケージ」の導入が適切になされていなかったことが主な要因だったようで、加えて抜本的な改善をBIOSアップデート「0x114」以降で導入予定。CES 2025で大々的に発表を行うほか、ASRockの一部製品等ですでにベータ版として利用できるようになっているマザーボードメーカーも存在している。
PPM パッケージを適切に導入できていない
自作PC等で新規インストールされるWindows OSは幅広いハードウェアに対応するために柔軟な電源設定が行われており、通常はWindows Updateを経由して適切なパラメータを導入する。IntelはIntel Core Ultra 200Sシリーズ向けのWindows Updateを適切に配信できておらず、期待されていた性能を発揮できなかった。すでにWindows 11 ビルド26100.2161 (KB5044384)で解決されている。
Intel APOを有効化できていない
特にゲームにおけるプロセッサの動作を最適化し、性能を引き上げるIntel APOも適切に動作していなかったという。上述したIntel PPMの欠如によってソフトウェアが適切に認識できず、Intel APOが有効にならなかったという。すでに同Windows Updateで対処済み。
Easy Anti-Cheat搭載タイトルでブルースクリーンが発生する
対戦ゲーム等に採用例の多いEasy Anti-Cheatを搭載するゲームタイトルを起動した際、システムが停止してブルースクリーンに陥ることがあった問題。すでにEpic Gamesは対応した最新版をリリースしており、ほぼ解消済み。問題なく利用できるようになっている。