「2026年卒大学生インターンシップ・就職活動準備実態調査(11月)」によると、11月のインターンシップ・仕事体験参加率は前月比8.1ポイント増。参加期間はオープン・カンパニー型と就業体験がある半日・1日の短期プログラムが中心と判明しました。
今回の調査では、入社後の働き方に対する考え方や、勤務地や職種限定採用に対する思いも調査しています。
11月のインターンシップ・仕事体験参加率は52.2%
11月のインターンシップ・仕事体験の参加率は52.2%で、前月比8.1ポイントの増加となりました。
夏休みが終わって授業が始まった影響か、10月は参加率が低下しましたが、11月は前月比プラス8.1ポイント。この動きは昨年と同様で、12月に向けて参加率が上昇する傾向であることが見られます。
また、参加したプログラムは、「オープン・カンパニー型(業界・企業による説明会・イベント)」と「期間が半日・1日の就業体験のあるプログラム」が中心で、学業に負担のない短期間のプログラムに参加した学生が多いようです。
22.4%が、定年まで働きたいと回答。4割の学生は長期的にキャリアを見据える
この調査では、入社した会社でいつまで働きたいと考えているか、将来の職業観についても聞いています。
その結果、「特に決めていない・わからない」(30.5%)、「定年まで」(22.4%)、「10年以上」(19.5%)という結果となりました。
「定年まで」と「10年以上」を合わせた41.9%の学生は、長期的な視野でキャリアを見据えているようです。
「社会人になったらどのように働いていきたいか」の質問に対しては、「同じ会社で、ある仕事を軸にして、類似した仕事に領域を広げながら働いていきたい」(23.4%)が最も多く選ばれました。
次いで、「同じ会社で、同じ内容の仕事をしていきたいが、技術・能力的に年を追うごとに難しい内容の仕事をしたい」(18.0%)、「同じ会社内で、部署異動しながらいろいろな仕事をしていきたい」(10.5%)、「同じ会社で、同じ内容の仕事をずっと続けていきたい」(10.4%)が続きます。
これら4つの回答は、具体的な働き方に違いがあるものの、「同じ会社で働く」という前提条件が共通しています。この結果から、62.3%の学生が「同じ会社で働きたい」という意識を持っていることがわかるのです。
最初の勤務地や職種(仕事内容)が決まっていると、応募意欲が高まる傾向に
この調査では、応募時に勤務地や職種が限定されていることで応募意欲が高まるかどうかについても聞いています。
入社後の最初の勤務地が限定されていると、「応募意欲がとても高まると思う」と回答した学生は34.6%。「他の条件によるが、多少は応募意欲が高まると思う」と回答した学生は46.2%でした。
また、職種(仕事内容)が限定されている場合、「応募意欲がとても高まると思う」と答えた学生は33.7%。「他の条件によるが、多少は応募意欲が高まると思う」と回答した学生は43.3%となりました。
3割以上が「転勤はしたくない」、「異動はしたくない」と回答
調査では、入社後の転勤や異動(仕事内容が変わる)に対する考えも聞いています。
転勤(働く場所が変わること)については、30.4%の学生が「転勤はしたくない」と回答。
また、仕事内容が変わる異動について、44.9%が「異動はしたくない」と回答しており、転勤や異動を避けたい学生が一定数存在することがわかります。
今回の調査では、直近のインターンシップ・仕事体験の参加状況に加えて、就活生の将来的な職業観などを確認しました。
その結果、応募時に勤務地や職種が限定されていると応募意欲が高まる傾向や、入社後は長く同じ会社で働きたいと考えている学生が多いことが明らかになりました。
また、入社後の転勤や異動といった変化を好まないことがわかりました。
変化が激しく、先行きが不透明な時代と言われますが、仕事においてはあまり大きな変化に直面することなく、安定した状態を好む傾向が強まっているのかもしれません。