民放公式テレビ配信サービスTVerで独占配信しているフジテレビの人気サッカー番組『マンデーフットボール』に権田修一が出演し、GK視点で欧州サッカーの注目試合を解説した。収録後の取材に応じた権田は「スポーツ番組でGKを取り上げてもらうことはなかなかないので、GKについてポジティブな内容の話ができたことは嬉しかった」と振り返った。

 今週はフジテレビ系列で放送中の情報・ワイドショー番組『ワイドナショー』にもコメンテーターとして出演。サッカーの話題のみならず、昨今の時事問題についてもコメントした。オファーを受諾した理由について、権田はこう語る。

「まず僕はバラエティ担当じゃないんですよ。槙野(智章)くんじゃないんですよ(笑)。自分の長所は思っていることを言葉にすることだと思っています。自分の言葉に責任を持って、話す場なのでありがたいですね。(ワイドナショーでは)サッカー選手が普通は触れないような話題もありました。サッカー選手はサッカーだけやっている世間のイメージがあると思うので、時事ニュースもしっかりと分かっていて、ちゃんと考えているところを見せたいと思っています」

「例えばですけど、親御さんが『サッカー選手って、こういう時事ニュースもしっかりと話せるんだ。うちの子もサッカーやらせてみようかな?』と思うかもしれないし、もしトンチンカンなこと言っていたら『サッカー選手は頭悪そうだから、サッカーじゃなくて勉強しなさい!』ってサッカーができる子が減っちゃうかもしれない。僕自身の言葉に責任を持って、しっかりと意見を言える場に出せてもらうのはありがたいと思っています」

 今ではメディア出演に対して前向きに捉えている権田だが、「昔は『なぜサッカー選手がTVに出るの?』と思っていました」という。大きな転機となったのはFIFAワールドカップの出場、そして清水エスパルスへの移籍だったそうだ。

「昔まではサッカーをやって、スタジアムに来たお客さんに楽しんでもらうことだけが仕事だと思っていました。でも、年齢を重ねてW杯に出させてもらったり、エスパルスに行ったことも大きかったですね。静岡は応援してくれる方、サッカーが好きな方が本当に多いです。いつもスタジアムに来てくださる方はサッカー番組を見てくれる。でも、ワイドナショーを見てくれる方の中にはスタジアムに行ったことない人もいる。ワイドナショーを見て『権田修一ってワールドカップ出てた人だよね。一回見てみようかな』と新規の方がスタジアムに足を運ぶきっかけになるかもしれません。もちろんコアな方も大事ですけど、そういった番組にも出て、サッカーファミリーを増やすことが大事だと思っています」

「今年J2で全国各地に行きましたけど、エスパルスのアウェイゲームは観客が入るんですよね。僕がエスパルスにいることがきっかけという方もたくさんいたみたいです。帰りの新幹線の駅で『権田選手を見るため、初めてスタジアムに来ました』という声をかけてもらったこともありました。それはキー局のメディアに出演させていただいたおかげでもあるかなと思っています」

取材協力=TVer
取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)