プレミアリーグ第16節が15日に行われ、チェルシーとブレントフォードが対戦した。
エンツォ・マレスカ新監督の下で充実のシーズン前半戦を過ごすチェルシーは、前節終了時点で9勝4分2敗の成績で勝ち点「31」を獲得。今節を既に終え、消化試合数で並ぶ首位リヴァプールとの勝ち点差は「5」となっており、その差を「2」まで縮めるチャンスが到来した。カンファレンスリーグ(ECL)も含めた公式戦では6連勝中、9戦無敗と絶好調のなか、7勝2分6敗の勝ち点「23」で10位につけるブレントフォードを本拠地『スタンフォード・ブリッジ』に迎えた。
試合は立ち上がりチェルシーが直近の勢いそのままに主導権を握り、11分にはビッグチャンスを作り出す。モイセス・カイセドからのロングフィードで背後へ抜け出したニコラス・ジャクソンが、左足で強烈なボレーシュートを放ったが、ここはGKマルク・フレッケンが立ちはだかる。直後の14分にもゴール前でこぼれ球に反応したコール・パーマーが、左足でミドルシュートを放ったが、ここもGKフレッケンに阻まれた。
その後もエンソ・フェルナンデス、N・ジャクソン、ノニ・マドゥエケらが次々とゴールに迫るが、均衡を破ることはできない。一方で、29分にはブレントフォードが1つチャンスを作り、イェホル・ヤルモリュクのスルーパスに抜け出したブライアン・ムベウモが大外を使い、マッズ・ラスムッセンからの折り返しをミッケル・ダムスゴーが合わせたが、シュートはブロックに阻まれる。
このまま前半も終盤へ向かったが、43分にスコアが動いた。チェルシーは敵陣でのクリアボール回収からボールを繋ぎ、右サイド大外でパスを受けたマドゥエケが左足でクロスボールを送ると、中央へ飛び込んだマルク・ククレジャがヘディングシュートでゴールネットを揺らす。チェルシーが先手を取ってハーフタイムに突入した。
後半に入ってもチェルシーが敵陣でプレーする時間を増やし、ジェイドン・サンチョの突破を中心にゴールへ迫るが、なかなか追加点は奪えない。対するブレントフォードは73分、コーナーキックのこぼれ球を拾って、ネイサン・コリンズがアバウトなボールを放り込むと、ファーサイドでフリーになっていたクリスティアン・ノアゴールがボレーシュート。枠を捉えた強烈な一撃はGKロベルト・サンチェスが弾き出す。
さらに77分、ムベウモのポストプレーから、右サイドを駆け上がったクリストフェル・アイェルがグラウンダーのボールを折り返すと、ニアサイドに飛び込んだファビオ・カルヴァーリョがダイレクトで合わせたが、シュートはクロスバーに嫌われる。
ブレントフォードが複数回にわたってゴールを脅かしながら、チェルシーが凌ぎ切ると、終盤に入った80分にはホームチームに待望の瞬間が到来。自陣でボールを奪ったカイセドが横へ預けると、E・フェルナンデスがスルーパスを送り、反応したジャクソンが縦の突破からニアサイドを撃ち抜く。個のクオリティも光るシンプルなカウンター攻撃を完結させ、チェルシーが勝利を決定付けた。
90分にはカウンターの局面で背後へ抜け出したムベウモが1点を返したものの、ブレントフォードの反撃はここまで。試合はこのままタイムアップを迎えた。この結果、チェルシーはプレミアリーグ5連勝、さらには公式戦7連勝を飾り、首位のリヴァプールへプレッシャーをかけた。一方のブレントフォードは2試合ぶりの黒星となっている。
この後、チェルシーは19日にECL・リーグフェーズ第6節でシャムロック・ローヴァーズをホームに迎え、22日には次節のプレミアリーグでエヴァートンの本拠地に乗り込む。一方で、ブレントフォードは18日にカラバオ・カップ(EFLカップ)準々決勝でニューカッスルと対戦し、21日には次節のプレミアリーグでノッティンガム・フォレストをホームで迎え撃つ。
【スコア】
チェルシー 2-1 ブレントフォード
【得点者】
1-0 43分 マルク・ククレジャ(チェルシー)
2-0 80分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)
2-1 90分 ブライアン・ムベウモ(ブレントフォード)