全国求人情報協会の「新卒等若年雇用部会」は、入社後の就業意識等の実態について12月13日に発表した。同調査は2024年8月8日~13日の期間、2021年~2023年3月末に大学を卒業後、民間企業に正社員として就職し、現在の職業が民間企業で正社員、もしくは公務員(正規職員)の1,648人を対象にインターネットを用いて行われた。
転職状況を調べたところ、全体の「勤続者」は77.7%、「転職者」は22.3%となっている。卒業年別では、入社1年半時点である2023卒では「勤続者」は85.7%、「転職者」は14.3%。入社2年半の2022卒では「勤続者」は77.9%、「転職者」は22.1%、入社3年半の2021卒では「勤続者」は69.3%、「転職者」は30.7%だった。
また、「転職意向あり」は全体では39.7%となり、現在の適職意識別では「この企業で仕事をしていくことに向いていると感じる」に「あてはまる・計」の人では31.8%が「転職意向あり」であったのに対し、「あてはまらない・計」の人では60.2%と、半数以上が転職意向を持っていることがわかった。
現在の就業意識について「あてはまる・計」のスコアを見たところ、「この企業で仕事をしていくことに向いていると感じる」(勤続者:47.6%/転職者:53.0%)、「自分は今の企業で活躍ができている」(勤続者:38.9%/転職者:42.7%)、「自分のキャリアの選択に納得している」(勤続者:39.0%/転職者:47.4%)、「自分のキャリアを主体的に形成できている」(勤続者:34.6%/転職者:36.5%)という結果になった。
就職活動時の企業選びの重視点について「重視した・計」のスコアを見たところ、「ワークライフバランスの充実度」(70.9%)、「担当する仕事内容」(65.6%)が上位に並んだ。また、「給与の高さ」「仕事から得られる達成度」も5割台で上位となっている。また、「ワークライフバランスの充実度」について「重視しなかった・計」のスコアは8.7%にとどまった。
一方で、「同期の能力」「上司の能力」「昇進のスピード」は、「重視した・計」よりも「重視しなかった・計」のスコアの方が高くなっていることがわかった。
続いて、就職活動時の企業選びにおいて「ワークライフバランスの充実度」を重視した人の、その他の項目の「重視した・計」のスコアを見たところ、「担当する仕事内容」(74.6%)、「給与の高さ」(65.9%)、「仕事から得られる達成感」(58.6%)が上位に。また、いずれの項目も全体と比べて「重視した・計」のスコアが高くなっていることがわかった。
インターンシップ等および就業体験の参加状況別に、新卒入社直後の「その企業で仕事をしていくことに向いていると感じた」の「あてはまる・計」のスコアを見たところ、インターンシップ等に「参加した」は48.2%と、「参加しなかった」よりも5.4pt高い結果になった。「就業体験あり」では54.9%と、「就業体験なし」よりも15.0pt高かった。
また、新卒入社企業のインターンシップなど就業体験の参加状況別に、新卒入社直後の「その企業で仕事をしていくことに向いていると感じた」の「あてはまる・計」のスコアを見たところ、新卒入社企業のインターンシップ等に「参加した」では54.9%。「就業体験あり」では60.6%と、「就業体験なし」よりも17.8pt高い結果になった。
続いて、インターンシップなど就業体験の参加状況別に、新卒入社直後の「自分のキャリアの選択に納得していた」の「あてはまる・計」のスコアを見たところ、インターンシップ等に「参加した」では41.5%と、「参加しなかった」よりも7.7pt高い結果に。「就業体験あり」では47.4%と、「就業体験なし」よりも13.2pt高いことがわかった。
また、新卒入社企業のンターンシップなど就業体験の参加状況別に、新卒入社直後の「自分のキャリアの選択に納得していた」の「あてはまる・計」のスコアを見たところ、新卒入社企業のインターンシップ等に「参加した」では48.1%になり、「就業体験あり」では52.9%と、「就業体験なし」よりも15.1pt高い結果となった。