西武は今季球団ワーストの91敗を喫し、リーグ最下位に終わった。打線はリーグワーストのチーム打率.212、60本塁打、350得点で、チーム最多本塁打が7本の外崎修汰、佐藤龍世、中村剛也、チーム最多打点が外崎の41とかなり寂しい数字だった。
打線の中軸として期待されたアギラーが打率.204、2本塁打、10打点、コルデロが打率.129、1本塁打、4打点と機能せず。そんな中で、今オフはオリックスで今季15本塁打を放ったセデーニョを獲得。
広池浩司副本部長兼編成統括は球団を通じて「今のライオンズに足りない、長打力を補ってくれる戦力です。何より、パ・リーグで2年の経験があることが魅力的で、打線の中軸を担ってもらいたいと思っています。26才と若い選手ですので、いままで以上の活躍を期待しています」と期待を寄せる。
近年獲得した外国人は日本で初めてプレーする選手が多かったが、セデーニョは広池副本部長が述べたように、日本でのプレー経験のある外国人選手。今季リーグ優勝したソフトバンク戦で5本塁打を放ち、10勝14敗1分だった楽天戦に打率.351、6本塁打、18打点と打っている。長打という部分を補ってくれる存在となりそうだ。
現役ドラフトではロッテから平沢大河を獲得。平沢は内野手登録だが、ロッテ時代の18年に外野に挑戦し、シーズン自己最多の112試合に出場。19年以降は故障や打撃不振で思うような結果を残せず。ただ、ファームでは22年にイースタン・リーグ首位打者と最高出塁率に輝いている。あとは一軍で結果を残すだけの選手だ。
平沢は球団を通じて「9年間千葉ロッテマリーンズでプレーをして納得する成績を残すことはできませんでしたが、この移籍を良い契機として、ライオンズではチームに貢献していきたいです。ライオンズの印象はベテランと若手の良いバランスが取れ、良い雰囲気で野球をしていると感じていました。私の強みは出塁率が高いことなので、そこを変わらず生かしたい」と意気込んでいる。
さらに10月に開催されたドラフト会議では支配下7人指名したが、そのうち5人が野手。ドラフト2位の渡部聖弥外野手(大阪商業大)、同4位の林冠臣外野手(日本経済大)、同7位の古賀輝希内野手(千曲川硬式野球クラブ)は大卒・社会人の即戦力。
そこに今季経験を積んだ西川愛也、佐藤龍、山村崇嘉、野村大樹といった若手が来季、花を咲かせるような働きができれば、競争力が上がり打線に厚みが出てくる。投手力はあり、打てれば今季のような苦しい戦いはなくなることは誰もがわかっていること。この中から何人の選手が一軍の戦力として機能するか注目だ。