シカゴ・カブスの鈴木誠也(左)とコディ・ベリンジャー(右)

◆ カブスの大型トレードが鈴木誠也に影響か

 現地時間13日、シカゴ・カブスがカイル・タッカー外野手(27)のトレード獲得を発表。対価としてアイザック・パレデス内野手(25)、ヘイデン・ウェスネスキ投手(27)、球団内7位有望株のキャム・スミス内野手(21)の3名をアストロズへ放出した。

 タッカーは2015年のドラフトで球団1巡目指名を受けてアストロズに入団し、2018年にMLBデビュー。昨季は打率.284、29本塁打、リーグ最多の112打点、30盗塁、OPS.886という好成績を残し、シルバースラッガー賞を初受賞した。今季は負傷の影響で78試合の出場に止まったが、打率.289、23本塁打、OPS.993を記録。2023年にはアメリカ代表としてWBCに出場した。

 守備力に定評のある左翼手イアン・ハップ、中堅手ピート・クロー・アームストロングに、2022年のゴールドグラブ賞右翼手タッカーが加わり、来季の外野3ポジションが確定。これまで右翼手を務め、来季の指名打者起用が予想されるコディ・ベリンジャーと鈴木誠也、どちらかの放出は決定的と見られている。

 ベリンジャーは2年最大5250万ドルの契約が残り、来季終了後のオプトアウト権が含まれている。一方、鈴木の残り契約は2年総額3600万ドル。全球団へのトレード拒否権を持ち、トレード成立には鈴木本人の合意が必要となる。特にベリンジャーの放出が有力視されており、『ニューヨーク・ポスト』紙のジョン・ヘイマン記者によると、フアン・ソトの再契約に失敗したヤンキースとのトレード交渉が行われているという。

 さらに、カブスは先発投手の補強を目指しており、『シアトル・タイムズ』はマリナーズの右腕ルイス・カスティーヨ、『USAトゥデイ』のボブ・ナイチンゲール記者はマーリンズの左腕ヘスス・ルザルドを獲得候補として報道。マリナーズはベリンジャー、二塁手ニコ・ホーナーの獲得に興味を示し、マーリンズは有望株野手を対価として希望しているようだ。