[写真]=小澤一郎

 14日、バレンシア州アリカンテにて行われた国際親善試合でU−16日本代表はU−17スペイン代表に2-2と引き分けた。この試合で日本のゴールマウスを守ったのは今回が初招集、そしてこの試合が日本代表デビューとなったGK村松秀司(ロサンゼルスFC/アメリカ)だった。

 2-0で折り返した前半ながらスペインにも決定機は作られ、何とGKとの1対1を2度も作られた。その2回の1対1の局面で村松が見事なビッグセーブを見せ、前半を無失点、2点リードで折り返すことができた。

 後半はスペインに2失点するもセットプレーやパワープレーでのクロス対応、飛び出しの的確な判断で何度もピンチを防いだ。デビュー戦とはとても思えない冷静かつ堂々たるプレーぶりで存在感を発揮。また、アメリカ生まれ育ちで本人曰く「日本語はあまり」と話す中でも、ピッチ上での守備陣との連携、コミュニケーションはパーフェクトだった。以下、村松秀司との日本語での一問一答。

――今回の日本代表でのプレーはどうですか?
「(自分にとって)最初でしたけど日本はアメリカよりすごいペースが良くて、テクニカルな面も全然いいと思います。今回スペインまでやってきて、日本は本当に上手だと思いました」

――前半2つのスーパーセーブがありました。
「ありがとうございます」

――そのお陰で負けずに引き分けたと思います。
「それもありましたけれど、あと1点くらいは防げたと思いましたから、もっと未来を見て、もっと頑張りたいと思います」

――2−2という結果についてはどう感じていますか?
「前のゲームよりも全然良かったと思いますし、こういう試合が出来るなら全然大丈夫だと思います」

――村松くんはアメリカ生まれでアメリカ育ち?
「はい。でも、夏に日本に帰ります」

――初めての日本代表は改めてどうですか?
「楽しいです。そして、世界のビュー(視点)から、違うビューから見て、他とスタイルが違うので、本当に良いと思います」

取材・文=小澤一郎