JR東日本の常磐線は5つの都県を通っている。東京都から千葉県と茨城県をつなぎ、さらにその先の福島県や宮城県まで通じている。今回はマイナビニュース会員1,000人に、常磐線の上野~土浦間を対象として、好きな駅について質問。その結果をランキング形式で紹介する。
上野東京ラインの開業にともない、常磐線の快速等は品川駅まで直通するようになったが、今回は常磐線としてなじみの深い上野駅以北を対象とした。常磐線はおもに品川・上野~我孫子・取手間を走る快速に加え、取手駅から先、土浦方面へ向かう中距離電車も運転される。各駅停車は綾瀬~取手間で運転され、綾瀬駅から都心方面は東京メトロ千代田線と相互直通運転を行っている。
JR常磐線(上野~土浦間)「好きな駅」ランキング
- 1位 : 上野駅 (45.8%)
- 2位 : 北千住駅 (10.7%)
- 3位 : 柏駅 (7.9%)
- 4位 : 日暮里駅 (6.3%)
- 5位 : 土浦駅 (4.9%)
- 6位 : 松戸駅 (3.6%)
- 7位 : 牛久駅 (2.5%)
- 8位 : 亀有駅 (2.1%)
- 9位 : 綾瀬駅 (1.7%)
- 9位 : 我孫子駅 (1.7%)
- 9位 : 取手駅 (1.7%)
続いて、上位にランクインした駅の概要と、アンケート回答者のコメントを一部紹介する。
1位 : 上野駅 (45.8%)
上野駅はかつて北の玄関口と呼ばれ、東北方面へ行く列車の始発駅となっていた。常磐線も上野東京ライン開業までの長きにわたり、上野駅を特急列車や中距離電車、快速の始発・終着駅としていた。現在も数多くの路線が乗り入れる駅としてにぎわい、常磐線も上野駅発着の列車が多く残り、重要な役割を担う駅となっている。
一方、上野駅周辺は上野恩賜公園、国立西洋美術館、東京国立博物館、恩賜上野動物園、不忍池などに加え、大みそかのにぎわいで有名な上野アメ横商店街もあり、観光・レジャースポットとしても人気がある。
上野駅を好きな理由として、最も多かったのは「旅行などで利用したことがある駅だから」(107人)と「交通の便が良く、乗換えが便利な駅だから」(106人)。次いで「駅前の商業施設やレジャー施設などが充実しているから」(89人)が多かった。駅としての機能を理由にしている人が多く、駅周辺の商業・レジャー施設を挙げている人が続く結果となった。
ユーザーコメント
- 「博物館や動物園、アメ横など行って楽しかった所がたくさんある思い出の駅だから」(女性・56歳)
- 「大好きな上野動物園があるし、駅舎がレトロで懐かしさを感じさせてくれるし、駅の周りは有名な老舗の食事処や専門店などがあふれているから」(女性・48歳)
- 「東京から北日本への玄関口と言う駅のイメージが強い」(男性・56歳)
- 「とにかく上野は飲食店、落語、美術館、コンサートホールがあって大好き」(男性・52歳)
- 「上野駅構内のレトロモダンな雰囲気が好きだから」(女性・50歳)
- 「上野公園や国立の美術館や上野動物公園など家族やカップルが楽しめる文化施設が数多く点在している。駅前にはアメヤ横丁や商業施設などがあり、一日中いても楽しめる駅だと思います」(男性・38歳)
- 「駅は各方面への乗り換えに便利で、駅内外の施設が充実しているので」(男性・66歳)
2位 : 北千住駅 (10.7%)
2位は北千住駅。東京都足立区に所在する駅であり、JR東日本の常磐線だけでなく、東京メトロ(日比谷線・千代田線)、東武鉄道(東武スカイツリーライン)、首都圏新都市鉄道(つくばエクスプレス)が乗り入れる。交通の便が良いため、駅前に大型商業施設が多い。一方で、下町の風情を残す商店街も残り、ショッピングが楽しめる街となっている。周辺には大学のキャンパスが多く、近くを流れる荒川の河川敷に公園や野球場などもある。
北千住駅を好きな理由として、最も多かったのは「交通の便が良く、乗換えが便利な駅だから」(34人)。次いで「駅前の商業施設やレジャー施設などが充実しているから」(28人)、「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(20人)、「駅周辺エリアのイメージが良い・雰囲気が好きだから」(20人)が多かった。
ユーザーコメント
- 「昔ながらの情緒を残しつつ、近代的な風景が気に入っている」(男性・66歳)
- 「複数路線が乗り入れているターミナル駅で、特に北関東に行く時に利用しています。駅前の昔ながらの飲屋街や路地裏の洒落たレストランなど食を楽しむにはもってこいの場所でもあると思います」(男性・51歳)
- 「JRの特急列車は停車しないが4社5路線が乗り入れている駅で便利がいい。駅周辺も繁華街でありルミネなどの大型商業施設があるから」(男性・66歳)
- 「北千住には良く行っていて、飲食や買い物に便利なので好きな街です」(女性・53歳)
- 「お店が多い。電車が多くて仕事後の待ち合わせにちょうどよかった。買い物も充実」(女性・40歳)
- 「北千住は良いです。ちょっと違った、東側の東京がみてとれます。街道の起点、というのも〇」(男性・60歳)
3位 : 柏駅 (7.9%)
3位は柏駅。千葉県柏市に所在する駅で、常磐線の快速・各駅停車の両方が停車するほか、東武鉄道(東武アーバンパークライン)が乗り入れる。駅の周囲は千葉県北西部の中核となる街であり、多くの商業施設が並ぶ。J1所属のプロサッカークラブ、柏レイソルのホームグラウンド最寄り駅でもあるため、サッカー観戦で利用する人も多いだろう。
柏駅を好きな理由として、「駅前の商業施設やレジャー施設などが充実しているから」(21人)、「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(20人)、「駅周辺エリアのイメージが良い・雰囲気が好きだから」(19人)が多かった。駅周辺エリアの利用者などからの票を集めていた。
ユーザーコメント
- 「周辺で最も開けている印象。グルメや買い物も便利で1日過ごせる」(男性・66歳)
- 「駅前に活気があってよく利用するから」(男性・57歳)
- 「田舎だと思っていたら、意外とオシャレな街だった」(男性・69歳)
- 「柏レイソルがあるから。アウェイ戦で年に1回行きます」(男性・53歳)
- 「デパートや飲食店が多く、買い物によい」(男性・68歳)
4位 : 日暮里駅 (6.3%)
4位は日暮里駅。東京都荒川区にあり、JR東日本は常磐線の他に山手線と京浜東北線も停車。京成電鉄(京成本線)も乗り入れ、成田空港方面へ向かう「スカイライナー」の停車駅でもある。東京都交通局の新交通システム、日暮里・舎人ライナーも日暮里駅発着となっている。
駅周辺は、西側に昔ながらの商店街や寺院・霊園があり、東側は開発が進んで高層建造物が目立つ都会的な街並みを形成している。南東にある繊維問屋街も有名だ。
日暮里駅を好きな理由として、「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(12人)、「駅周辺エリアのイメージが良い・雰囲気が好きだから」(11人)が多かった。駅の利便性と、駅周辺の雰囲気から票を入れた人が多いようだった。
ユーザーコメント
- 「電車のビュースポットと呼んでいいほど、様々な電車を見ることができる。新幹線をはじめとして、常磐線や山手線、京浜東北線、京成線と1日見ていても飽きることがないほど、楽しむことができて、電車好きにはたまらない駅である」(男性・63歳)
- 「駅周辺にお寺が沢山あって情緒がある」(男性・62歳)
- 「繊維街が大好きです。色々な生地や服飾雑貨囲まれて幸せになれます。下町な雰囲気も◎。沢山電車が通っていて、鉄道ファンの子どもも好きな駅です」(女性・38歳)
- 「下町の風情があり、商店街など充実しているから」(女性・58歳)
- 「散歩をするのに最適な、穏やかで落ち着いた街だから」(男性・45歳)
5位 : 土浦駅 (4.9%)
5位は土浦駅。茨城県土浦市にあり、JR東日本に加えてJR貨物の貨物駅が併設され、コンテナホームが設けられている。駅周辺に商業施設やオフィスビルが並ぶほか、霞ヶ浦の土浦港にも近く、レジャーや観光で駅を利用する人も多い。
土浦駅を好きな理由として、最も多かったのは「旅行などで利用したことがある駅だから」(12人)。次いで、「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(6人)となった。旅行者だけでなく、地元の人からも投票されていた。
ユーザーコメント
- 「以前は駅前に大きな商業施設があって、よく行きました。上野に出るのに、スーパーひたちなども停車し、大変便利です。秋には花火大会もあり好きな駅です」(女性・74歳)
- 「子供の頃、叔父が土浦の自衛隊に勤務し何度か遊びに行った思い出ある駅です」(男性・72歳)
- 「ほどよく栄えていて暮らしやすそうなので」(女性・40歳)
- 「霞ヶ浦に近く、風景が好きだから」(男性・56歳)
- 「学生時代の合宿の地なので」(男性・56歳)
その他(6位以降)
6位以降は松戸駅(3.6%)、牛久駅(2.5%)、亀有駅(2.1%)、綾瀬駅(1.7%)、我孫子駅(1.7%)、取手駅(1.7%)と続いた。松戸駅は「駅の東側は商店街がごちゃごちゃしていて、その雰囲気がすき」、牛久駅は「ワインが素晴らしかった。大仏以外にもたくさん魅力ある町です」、亀有駅は「柴又に近い、寅さんの地なので、古きよい街並みが並んでいるから」、綾瀬駅は「するが綾瀬店は、元祖栗どら焼の店として地元では有名なお店です」、我孫子駅は「我孫子駅から歩いて10分ほどのところにある手賀沼とその公園が好きでよく行きました」、取手駅は「茨城県とは思えないにぎやかさがあるので」とのコメントが寄せられた。
常磐線「好きな駅」ランキングまとめ
常磐線の「好きな駅」アンケートでは、駅としての利便性はもちろん、駅周辺の街を含めて評価している人が多い結果に。都内では下町の雰囲気、千葉県・茨城県内では買い物やレジャーの利便性に言及するコメントが目立った。
- 調査時期 : 2024年11月27~29日
- 調査対象 : マイナビニュース会員
- 調査数 : 男女合計1,000人
- 調査方法 : インターネットログイン式アンケート