JR九州は、2025年3月15日のダイヤ改正で豊肥本線の特急列車を見直し、利便性向上を図ると発表した。現在、熊本~宮地間で運転されている特急「あそ」は運転取りやめに。同区間で土休日等に運転される特急「かわせみ やませみ」も定期運行を取りやめる。
特急「あそ」は2020年8月、豊肥本線の全線運転再開に合わせて新設された。かつて熊本~大分・別府間の特急列車でも使用された名称だが、現在、熊本駅から大分方面は「九州横断特急」などの列車を運転。「あそ」は熊本~宮地間で上下各1本の運転となっている。
「かわせみ やませみ」は熊本~人吉間のD&S列車として2017年3月にデビューしたが、2020年の「令和2年7月豪雨」で肥薩線が被災し、現在も八代~人吉~吉松間で不通に。博多駅から門司港駅まで「かわせみ やませみ」と「いさぶろう・しんぺい」の特別運行を実施した後、2022年9月のダイヤ改正から「かわせみ やませみ」は熊本~宮地間の運転となった。
2025年3月のダイヤ改正に合わせ、JR九州は豊肥本線を走る特急列車の運転体系を見直す。「あそぼーい!」の運転区間短縮と増発(ダイヤ改正後は熊本~宮地間で上下各2本を運転)、「九州横断特急」の増発(熊本~大分間などで上下各3本を運転)、特急列車の停車駅見直しを予定しており、現行の「あそ」は運転を取りやめ、「かわせみ やませみ」も定期運行を取りやめることとなった。