2ゴールを挙げたマルク・グイウ(撮影は第3節ノアー戦) [写真]=Getty Images

 カンファレンスリーグ(ECL)第5節が12日に行われ、チェルシー(イングランド)はアウェイの地でアスタナ(カザフスタン)と対戦した。

 今大会の優勝候補と目されているチェルシーは、ここまで無傷の4戦全勝を記録。初陣のヘント(ベルギー)戦は渡辺剛にゴールを許しながら、4-2で撃ち合いを制すと、第2節ではパナシナイコス(ギリシャ)に4-1、第3節ではノアー(アルメニア)に8-0でゴールラッシュ。前節は同じく無傷の3連勝を達成していたハイデンハイム(ドイツ)との欧州5大リーグ対決を2-0で制した。

 ECLでの5連勝、そして公式戦6連勝を目指す今節は、ここまで1勝1分2敗の成績を残し、決勝トーナメントプレーオフ出場圏のボーダーラインに身を置くアスタナの本拠地に乗り込む。キックオフ前の時点で気温は-9度と極寒のカザフスタンでの一戦に向けて、チェルシーは直近の公式戦にあたるプレミアリーグ第15節トッテナム戦から、スターティングメンバーを10名変更。ペドロ・ネトを除く全選手を入れ替えてキックオフを迎えた。

 試合の均衡は序盤の14分に破れる。自陣右サイドに降りてボールを引き出したネトがスルーパスを送ると、右サイドに流れてボールを引き出したマルク・グイウがドリブルをスタート。緩急を用いたドリブルで相手の前に入ると、ボックス右からニアサイドを撃ち抜き、チェルシーが先手を取った。

 勢いに乗ったチェルシーは続く19分、またも右サイドから攻撃へ。敵陣大外の位置でパスを受けたネトが縦へ突破し、ボックス右の深い位置まで侵入して中央へ折り返すと、最後は飛び込んだグイウが強引に体に当ててねじ込む。早々とチェルシーが追加点を奪うと、39分にはキアナン・デューズバリー・ホールの蹴った右コーナーキックからレナト・ヴェイガがヘディングシュートを沈め、リードを3点に広げた。

 ホームで3点ビハインドとなったアスタナも、前半終了間際に反撃へ。敵陣でボールを回収しながら2次攻撃に転じると、細かくボールを繋ぎながら、左サイドで顔を上げたブラニミール・カライツァがサイドチェンジのボールを送る。マイナスの位置でサポートしていたマリン・トマソフが、落としを受けてから中央へカットインし、左足で狙い澄ました一撃を突き刺す。見事なゴールが決まり、アスタナが1点を返して前半を終えた。

 後半に入るとチェルシーはネトを下げた影響もあってか、個で打開する局面は減少したような印象も受けたが、2点のリードを維持したまま時計の針を進める。多くの若手を起用するなど柔軟にメンバーを入れ替えても、主導権は離さなかったが、最終的にこれ以上のゴールは生まれない。試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、チェルシーはECLで無傷の5連勝を達成しただけでなく、直近の公式戦では6連勝、9試合無敗を達成。大幅ターンオーバー布陣のなかでも、好調の所以を示す結果となった。一方で、アスタナは第1節を最後に白星から見放される苦しい戦いが続いている。

 次節は19日に行われ、チェルシーはホームでシャムロック・ローヴァーズ(アイルランド)と、アスタナは敵地でAPOEL FC(キプロス)と、それぞれ対戦する。

【スコア】
アスタナ 1-3 チェルシー

【得点者】
0-1 14分 マルク・グイウ(チェルシー)
0-2 19分 マルク・グイウ(チェルシー)
0-3 39分 レナト・ヴェイガ(チェルシー)
1-3 45分 マリン・トマソフ(アスタナ)