日産自動車のフォーミュラEチームがABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11の開幕戦となるサンパウロE-Prixに参戦した。レースの大半で首位をキープしたものの、レース中のペナルティによりポイント獲得を逃す結果となった。
大波乱のシーズン11開幕戦で大きな可能性を示す結果に
予選は好調で、オリバー・ローランドはGEN3EVO時代の初レースにおいてフロントローを獲得するとともに、ナトーは6位スタートとなった。
ローランドはすばらしいスタートを切って先頭に立ち、そのまま数周の間トップを維持したものの、アタックモードの起動中に順位を落とすなど、激しく順位が入れ替わった。
その後、赤旗によるレース中断直後に、再び先頭に復帰したものの、オーバーパワーによるドライブスルーペナルティを受け、順位を後退し14位でフィニッシュとなった。
ナトーは激しいバトルを繰り広げ、一時はポイント圏内に入ったものの、オーバーパワーによるドライブスルーペナルティを受け順位を後退。
その後、2回目の赤旗中断前にはトップ10に入り、中断後には周囲との激しい戦いを繰り広げ6位でフィニッシュしたが、再スタート時に正しい位置にいなかったため、レース後にペナルティを受けて13位に降格となった。
日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ・ヴォルペ氏は、以下のように述べた。
予選と決勝レースの前半で速いペースに乗り、ローランドは勝利の可能性を示唆しました。自分たちの失敗を受け入れ、車両やレース管理において改善すべき要素に取り組み、同じ失敗は2度と繰り返さないようにします。
チームの競争力の高さは証明しましたので、メキシコでのリベンジを目指します」
■ドライバーコメント
「練習と予選は好調で、前列からスタートできたのはとても良かったです。決勝戦もレースの前半は完璧で、ターン1でリードを奪い、エネルギーをうまく管理しました。
勝てるレースでしたが、途中赤旗が出てしまったことと、自分のミスにより、残念ながらポイント圏外に落ちてしまいました。
マシンは速く、首位を奪い、エネルギー効率は良かったのですが、ミスが多すぎました。次のラウンドで改善することを目指します」
「予選では、ローランドも私も良い結果を出しました。
6位は良いスタート地点でしたが、残念ながらレースは思い通りには進みませんでした。今レースでは表彰台に立てる可能性がありましたが、いくつかミスをしてしまい叶わなかったので、次のレースに向けて対処します。
しかし、潜在能力はあり、日産と共にレースに戻れたのは良かったです。チームと非常に良く連携できましたし、メキシコe-Prixで改善することに集中します」
「日産フォーミュラEチームでの初のレース週末を楽しみましたし、今シーズンに向けて大きな潜在能力があることを証明できたと思います。予選で強く、レースペースも良かったので非常に期待が持てます。
ローランドは赤旗がなければ勝てた可能性が高く、ナトーも上位にいたかもしれませんが、今回は運がありませんでした。しかし、フォーミュラEではこういったことも起こり得ますので、ポジティブな点に目を向ける必要があります。
車は速く、効率的でしたし、今後のレースでも良いレースができると確信しています」