学情は12月12日、「就職人気企業ランキング」の結果を発表した。同ランキングは、コロナ前(2019年調査)とコロナ禍(2020年~2022年調査)、現在(2023年~2024年調査)の全6回調査を比較したものである。
2026年卒の就職人気企業1位は、コロナ前後で一貫して「伊藤忠商事」であった。2018年調査から7年連続で首位の座を獲得。
伊藤忠商事は大手総合5社の中でも非資源分野を主力とし、他の4社が資源価格の下落などで前年から純利益を減らす中で唯一増益となっている他、アパレルやコンビニ大手「ファミリーマート」を軸にした生活消費分野など、学生にも親しみのある分野で業績を上げていることも人気につながったという。
コロナ前の2019年調査では、2位のJTBグループを筆頭に、エイチ・アイ・エス(H.I.S.)、オリエンタルランドがトップ10にランクイン。「商社」や「食品」とともに、「旅行」「レジャー」が人気を集めていたことがわかったという。
2020年調査は、2位の味の素を筆頭に、3位アサヒ飲料、8位ロッテと、「食品」がトップ10に3社ランクイン。また、食品スーパーが好調だったイオングループが前年から順位を60以上上げて10位に入った。コロナ禍で「巣ごもり消費」をけん引した業界が支持を得る結果に。
2021年調査では、2位の講談社が前年4位から順位を上げた他、3位の集英社(前年11位)、5位の任天堂(前年6位)が順位を上げた。自宅で楽しめるエンタメが人気を集めていたという。
2022年調査では、2位に任天堂が前年より順位を上げてランクインした他、電子コミックが好調な講談社、集英社が5位以内にランクイン。2023年調査では出版社がトップ10に4社入り、2024年調査でも、2位の任天堂を筆頭に、6位集英社、8位KADOKAWA、9位講談社など、電子コミックや動画、ゲームなどのデジタルコンテンツを提供する企業が、デジタルネイティブである学生から支持を集めていた。