アビスパ福岡は12日、CB上島拓巳が横浜F・マリノスから完全移籍加入することを発表した。
1997年2月5日生まれの上島は現在27歳。柏レイソルの育成組織から中央大学を経て、2019年に4年越しのトップチーム入団を果たすと、アビスパ福岡へのレンタル移籍を挟み、在籍3年間でクラブ公式戦通算71試合に出場。2023年に加入した横浜F・マリノスでは、主戦場とするセンターバックの他、ケヴィン・マスカット元監督に右サイドバックとしても起用され、プレーの幅を広げた。今シーズンは、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)も含めて公式戦40試合以上に出場していた。
今年5月に行われたアル・アインとのACL決勝戦2ndレグのピッチに立ち、1-5の敗北(2戦合計スコア3-6)という屈辱を味わった上島。横浜F・マリノスを退団する同選手は、心境を吐露しつつ、新たな決意をクラブ公式サイトにてコメントしている。
「このたび、アビスパ福岡へ移籍をすることになりました。まずは公式戦61試合という過密日程の中、結果が出なくても、遠く離れた異国の地でも応援し、サポートしていただいたファン・サポーターの皆さん、本当にありがとうございました。この2年間でタイトルを取ることができず、一緒に喜ぶことができなかったことがとても心残りです。特にクラブとして悲願でもあるACLのタイトルを目前にし、2,000人ものファン・サポーターの皆さんの後押しがあったにもかかわらず、残念な結果になってしまったことが今でも本当に悔しいです。もっとこうしておけばよかったと今でも思います。その気持ちを忘れたことはないですし、レギュレーションが変わったACLEになってからも、忘れ物を取りに帰るという気持ちで常に戦っていました」
「そしてグループリーグの突破が目前になり、来年の決勝トーナメントに向けてという中でこの決断をしました。長い間悩みましたが、この決断に後悔はありません。あとは横浜F・マリノスのすばらしい仲間たちに託しました。2年間という短い時間でしたが、横浜F・マリノスでプレーできた時間は本当にすばらしいものでした。僕のサッカー観を変え、選手としても、1人の人間としても大きく成長できたと思っています。来年からは対戦相手になりますが、横浜F・マリノスのアタッキングフットボールに自分なりのスタイルで抑え込みます。2年間本当にありがとうございました!」
また、アビスパ福岡に2020シーズン以来の復帰となる上島は、クラブ公式サイトにてコメントを残している。
「皆さんお久しぶりです。5年ぶりにアビスパ福岡でプレーさせていただくことになりました。アビスパ福岡から離れてからの4年間で、クラブはJ1リーグに定着し、ルヴァンカップ優勝など着実に成長している姿を見てきました。そして今回クラブとして、J1リーグでの上位争い、ACLE出場、そしてより多くのタイトル獲得という次のステップに行くために力を貸してほしいという非常に熱意のあるオファーをしていただきました。僕自身がこの4年間でどれだけの成長をできたのかは分かりませんが、すばらしいクラブでたくさんの経験を積むことができました。自分の持っている全てをこのクラブに注ぎ、アビスパ福岡のために熱く闘います!」