12月5日、LIFULL本社にて、「不安定な居住状態の若者や女性への就労支援と住まい探しの相談会」が初開催。同イベントは、住まいを借りづらい”住宅弱者”への取り組みを行うLIFULLと、就労支援のノウハウを持つパーソルキャリアのタッグにより実施されました。

住宅・不動産ポータルサイトのLIFULL HOME'Sは、高齢者・外国籍の人・LGBTQの人・生活保護の利用者など、住まい探しに困難を抱える”住宅弱者”と呼ばれる人々に対して、親身になって住まい探しの相談に応じる不動産会社を検索できるサービス「FRIENDLY DOOR」を提供しています。そしてパーソルグループは、企業と人材のマッチングやリスキリングをサポートして「はたらいて、笑おう。」の実現を目指している企業。今回の相談会は、この両社により、住まい探しや就労に困難を抱える若者や女性に向けて実施されました。

  • 「不安定な居住状態の若者や女性への就労支援と住まい探しの相談会」の様子

LIFULL HOME'Sが行った住宅弱者の「住まい探し」の実態調査によると、賃貸契約の際、6割の住宅弱者の人が「自身のバックグラウンドを理由に不便を感じたり、困ったりした経験がある」と回答しています。これを踏まえ、「FRIENDLY DOOR」を運営する事業責任者 龔軼群(キョウ イグン)さんは、今回の相談会を開催した経緯について、「やはり皆さまの“自立”に寄与するには、住まい探しだけでなく、就労との両立を支援をしていく必要があると考えました。住まい探し、就労、どちらについてもお力になれればと考えていますので、この相談会では、些細なことでも質問していただければと思います」と話していました。

  • 「FRIENDLY DOOR」を運営する事業責任者 龔軼群(キョウ イグン)さん

また、LIFULLから声をかけられたことでこの企画に参加するに至ったというパーソルキャリアのミッション共創推進部 マネジャー 伊藤剛(ごう)さんは、相談会の開始前に、「若者世代のサポートに特に力を入れているパーソルグループから有志のメンバー6名とともに参加します」と挨拶。さらに、親や身近な大人を頼れない若者が、安心して社会で生きていけるようにと、居場所づくり・仕事・住まいの支援に取り組んでいるNPO法人 サンカクシャと、困難を抱える若い女性を支援することを目的とした団体・一般社団法人若草プロジェクトといった参加団体も紹介されました。

  • 住まい探しの相談に乗るアドバイザー

その後、2つの部屋にわかれて、住まい探し、就労のそれぞれで相談会を実施。住まい探しの方では「どこの不動産屋に行ったらいいのかわからない」「保証人を立てられないという問題がある場合はどうすればいいのか」「住まいを探したいけどそもそも何からすればいいのかわからない」といった悩みが寄せられ、就労の方では「自分にどのような仕事が合っているか」「未経験でも採用されるのか」「やりたい仕事に対してどのようなスキルが必要か」といった問いが寄せられました。

  • 相談会の様子

相談会を終えて、住まい探しのアドバイザーは「相談者の方々が実際に家を探し始めた時に、ハードルが少しでも下がればいいな、最初につまずく不安を少しでも払拭できればいいなと思って参加しました。そして『いい不動産会社さんに出会えれば、いい住み替えができるよ』というのも広められたらと思いまして……。これまで、“住宅弱者”と呼ばれる当事者の方々とお会いできる機会があまりなかったのですが、今回は直接お話を聞く機会となり、どういった不安があるのか具体的にお聞きできて、いろいろな気付きを得られました。

まだ、住まい探しについてフワッとしか考えていない場合でも、こうした相談会に参加していただくことで、頭の中を整理していただくのもアリだと思いますし、LIFULL HOME'Sには人に相談しづらい悩みや疑問について、対話をするような感覚でAIに相談することができる『AIホームズくんBETA LINE版』というものも登場していますので、お悩みの方はぜひ気軽に相談していただければと思います」とコメント。

  • 就労の相談に乗るアドバイザー

就労のアドバイザーは「自分自身、元々キャリアを考えるのが不得意だという過去があったので、それをふまえたうえで、少しでもご相談者のお力になれたらと参加しました。ご相談者の方とは今回、ポジティブな質疑応答ができたかなと思います。好きなこと、やりたいことをご自身の口から語っていただいたことで、これから“なりたい自分”についてヒントが得られたのではないかなと思うんです。今回、“働くってなんだろう?”というところからスタートした方から、私たちもそうしたヒントをキャッチしましたので、徐々に『こういう道もありそうだよ』という話をさせていただきました。

普段から、パーソルキャリアではこうしたところからスタートする方々も支援しておりまして、“自分を自分で知る”というところを大切に考えて運営しています。我々キャリア側のアドバイザーは、求職者さまに対して向き合い、質問を重ねていき、ご自身で何がやりたいかというところを整理していただくというような仕事をさせていただいているんですね。今回は、『”住宅弱者”と呼ばれる人々をサポートするんだ』という志を持った人が集まり、1つの場を作っていたところに感銘を受けました。素晴らしい会だったなと思います」と語っていました。