インテルFWマルクス・テュラム(左)とバルセロナでプレーしていた2008年のリオネル・メッシ(右) [写真]=Getty Images

 UEFA(欧州サッカー連盟)の公式HP『UEFA.com』は10日、インテル所属のフランス代表FWマルクス・テュラムがインテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシとの逸話を語るインタビューを配信した。

 現在27歳のマルクス・テュラムは、フランス代表歴代2位の国際Aマッチ通算142キャップを誇るリリアン・テュラム氏を父に持つサッカー界屈指のサラブレッド。母国のソショーからギャンガンやボルシアMGを経て、2023年夏にインテルへ加入すると、これまで公式戦通算65試合で26ゴール20アシストを記録し、昨シーズンのセリエA制覇にも大きく貢献した。

 そんなマルクス・テュラムは、幼少期のエピソードを『UEFA.com』で披露。父のリリアン氏がバルセロナでプレーしていた頃(2006年~2008年)、父とともにトレーニングするため練習場に到着したが、家にスパイクを忘れてしまったことに気づいたという。そこで、スパイクを貸してくれたのが、父のチームメイトであるメッシだった。

「スパイクのサイズが自分に一番近かった選手がメッシだった。当時からメッシは今のように素晴らしい選手だったけど、子どもだった自分にとって、彼は単に父のチームメイトの1人だった。一緒に練習をしたり、スパイクを貸してくれたりする存在だったんだ」

 メッシに貸してもらったスパイクは、そのままプレゼントしてもらったというマルクス・テュラム。ただ、そのスパイクはもう手元にはないと言い、「当時の親友の1人がメッシからもらったスパイクを見て興奮していた。そんな姿を目にした自分は、親友に『そんなにこのスパイクが好きなら、君にあげるよ』と言って、スパイクを譲ってしまったんだ」と、親友に渡してしまったことを明かした。

 その後、メッシはさらに飛躍を遂げ、バロンドールを8度受賞するなど世界最高の選手へと登りつめた。テュラムは「(今では)メッシのスパイクを親友にあげた決断を後悔しているよ」と、冗談交じりで当時の思い出を振り返った。