国際サッカー連盟(FIFA)は11日、FIFA臨時総会を開催し、2030年のFIFAワールドカップをモロッコ、スペイン、ポルトガルの共同開催および100周年記念大会としてウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイの3カ国でも1試合ずつを開催すること、2034年のFIFAワールドカップをサウジアラビアで開催することを、それぞれ正式に決定した。
1930年の第1回ウルグアイ大会から節目の100周年を迎える2030年大会は当初、スペイン、ポルトガル、ウクライナでの3カ国共同開催、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、チリの4カ国共同開催、モロッコでの開催など様々な可能性が挙がっていたが、2023年10月にジブラルタル海峡を挟んだスペイン、ポルトガル、モロッコの3カ国での共同開催および100周年記念大会としてウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイの3カ国で1試合ずつ開催されることで調整に入っていた。今回の正式決定により、節目の2030年大会はアフリカ、ヨーロッパ、南米での同時開催という形になった。
2034年大会の開催国を巡っては、2023年10月にFIFAがアジアサッカー連盟(AFC)およびオセアニアサッカー連盟(OFC)いずれかの加盟国のみ立候補を受け付けると発表。かねてから招致に向けた動きを見せていたサウジアラビアがすぐさま立候補を表明し、日本サッカー協会(JFA)を含むAFCの加盟国の多くがこれを支持する意向であると報じられた。同月末には、対抗馬と目されていたオーストラリアが招致を断念し、サウジアラビアが唯一の開催地立候補国となっていた。2022年のカタール大会以来となるアジアでの開催となるが、2026年大会はアメリカ、カナダ、メキシコの北中米3カ国で共同開催となっており、2030年大会がアフリカ、ヨーロッパ、南米での開催となるため、早々にアジアでの開催という運びとなった。