LINEヤフーが新サービス「Yahoo!ふるさと納税」をリリースした。このほど開催された説明会では、同社コマースカンパニーショッピング統括本部 事業企画本部長の杉本務氏が登壇。サービスの概要や狙いを説明した。

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    12月5日にリリースされた「Yahoo!ふるさと納税」

ふるさと納税市場が1兆円を突破

杉本氏は「ふるさと納税に関しては年々、金額と利用者ともに伸びている状況です。去年は初の(寄付総額)1兆円を突破する規模になっています」としながらも、「一方で、まだふるさと納税を利用したことがないユーザーも多くいるのは事実かなと思っています」と話す。

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    LINEヤフー コマースカンパニーショッピング統括本部 事業企画本部長 杉本務氏

同社が実施したふるさと納税に関するアンケート調査においても、ふるさと納税を利用していない理由として「制度自体がよくわからない」「手続きが面倒」といった声が寄せられているのだという。

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    ふるさと納税「制度をよくわかっていない」が6割以上

不満を解消した「Yahoo!ふるさと納税」

これまでも「Yahoo!ショッピング」内でふるさと納税は利用できたが、お礼品を選んだ後に各事業者のポータルサイトに遷移して、決済や控除の手続きをしなければならなかった。杉本氏はこうした現状に「少し不満が残る状況にある」「複雑な手順になっている」と指摘。

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    従来は使い勝手が良いとは言えなかった

そこでYahoo!ショッピング内で申し込み・決済・控除の手続きを完結できるサービスとして、今回Yahoo!ふるさと納税をリリースしたという。

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    「Yahoo!ショッピング」内で完結可能

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    アプリとマイナンバーカードで簡単申請

杉本氏は「通常のYahoo!ショッピングでの買い物と全く同じステップで寄付ができます」と手続きを紹介。PayPayで決済できて、「PayPayポイント」も使える。確定申告の必要がなく寄付金控除を受けられる"ワンストップ特例制度"に関しては、対応している自治体であれば「Yahoo!ショッピングのアプリ」とマイナンバーカードを使えば電子申請できる。12月24日から一部自治体での導入を予定している。

「PayPayポイント」をお得にゲットできるキャンペーン

「寄付先の探し方もアップデートしています。独自データを活用することによってお礼品のサイズや容量を比較可能な形で提供させていただきます」と杉本氏。Yahoo!ふるさと納税のLINE公式アカウントも開設された。友だち追加すれば、お礼品の出荷の通知、オススメのお礼品の提案、控除申請のリマインドなどを行ってくれるコンシェルジュサービスも提供する。

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    閲覧しやすくなった

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    手厚いコンシェルジュサービス

杉本氏は、「日本一簡単に利用できるふるさと納税サービスを目指して展開していきます。現在1,000自治体以上と契約できている状況。順次拡大していく予定です」と語った。

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    掲載自治体数は現在1,000自治体超(12月5日現在)で、順次拡大予定

ふるさと納税デビュー応援キャンペーンでは、12月5日、8日、15日、21日、22日、25日、29日を対象に、Yahoo!ふるさと納税で初めて寄付をした場合、「PayPayポイント」を+10%付与。その他のキャンペーンと合わせることで最大22%の「PayPayポイント」が付与される。

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    ふるさと納税デビュー応援キャンペーン

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    よりお得に「PayPayポイント」をゲットできる

ポイント付与の禁止についての見解は

説明会の質疑応答では、総務省が2025年10月1日からふるさと納税の寄付にともなうポイント付与の禁止を発表したことに関する質問が報道陣から寄せられた。これには杉本氏は「(総務省の通達には)反対というわけではありません。総務省の決定には従って動いていきます」 と回答。

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2025年10月以降にポイント付与ができなくなることについても、「引き続きふるさと納税の事業は伸びていくと捉えています。ポイントが無くなったからといって衰退していくことはないと見ています」と回答。今後も利用者がお得感や豊かな購入体験を得られるようにアップデートしていきたいと意欲を見せた。