先制点を挙げたキリアン・エンバペ [写真]=Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)・リーグフェーズ第6節が10日に行われ、アタランタ(イタリア)とレアル・マドリード(スペイン)が対戦した。

 ここまで5試合を消化したリーグフェーズで2勝3敗を記録し、勝ち点「6」の24位につけているレアル・マドリード。昨シーズンの“CL王者”は現在同大会で連敗中と苦しんでおり、ボトムハーフに沈むなか昨季の“EL王者”であり今大会無敗を維持する5位アタランタとの一戦を迎えた。注目の先発には、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオールが先月24日以来となる復帰。今月7日のリーグ戦で負傷交代したイングランド代表MFジュード・ベリンガムもスタートからピッチに立った。

 試合は、開始早々にレアル・マドリードが決定機を作り出す。自陣からビルドアップを行い、ボールを受けたブラヒム・ディアスが華麗なターンでマーカーを突破。スローダウンしながら右サイドでパスを交換し、再度ボールを受けたB・ディアスがボックス内へとスルーパスを出す。抜け出したキリアン・エンバペが角度の小さい位置よりシュートを放つが、タイミングよく飛び出したGKマルコ・カルネセッキに防がれた。

 そんななか、10分にレアル・マドリードがスコアを動かす。アントニオ・リュディガーが最終ラインから大きなフィードを選択し、ボールを収めたエンバペがB・ディアスにパス。キープして相手を引きつけつつ、右サイドで待つルーカス・バスケスへと展開する。B・ディアスが再びリターンを受けると、ペナルティエリア手前のエンバペにパスを供給。ファーストタッチでボックスに侵入し、右足でネットを揺らして先制弾を挙げた。

 14分にもロングボールに抜け出したエンバペが強烈なシュートをお見舞い。GKに防がれはしたものの、エンジン全開の“怪物”が立ち上がりから連続でアタランタを脅かす。しかし、35分にアクシデントが発生。ピッチに座り込んだエンバペがプレー続行不可能となり、急遽ロドリゴとの交代を余儀なくされてしまった。

 一方のアタランタも前半アディショナルタイム、センターバックの一角であるセアド・コラシナツがオーレリアン・チュアメニに倒されPKを獲得。キッカーを務めたシャルル・デ・ケテラーレが右上へと豪快に決め、ゲームは振り出しに戻された。

 すると、56分にレアル・マドリードが勝ち越しに成功する。B・ディアスが中盤のスペースで縦パスを引き出し、ベリンガムとのワンツーでバイタルエリアに攻め入る。ヴィニシウスへと送ったパスは相手にカットされたものの、ディフレクションしたボールがエデルソンの足に跳ね返ってボックス内へ流れる。結果的にヴィニシウスへ繋がり、左足で放ったシュートがゴールに吸い込まれた。

 さらに直後の59分、低い位置まで降りてきたヴィニシウスがGKティボー・クルトワからパスを受け、前線へとスプリントしたベリンガムに右足でフィードを供給。ペナルティエリア右角でマルテン・デ・ローンと1対1の局面を迎えると、ステップを踏みながら左足に持ち替えシュートを放つ。低く抑えたボールは見事ゴールイン。アウェイチームがリードを2点に広げた。

 それでもアタランタは65分に意地を見せる。敵陣右サイドでボールを繋ぎながら守備網の穴を探り、横パスを受けたラザール・サマルジッチが左に振って相手を揺さぶる。アデモラ・ルックマンがボックス左角でL・バスケスと対峙すると、ボールを半歩ずらしつつ右足を一閃。股下を通過したシュートはニアを射抜き、アタランタがリードを縮めた。

 結局、そのまま試合は3-2で終了。『UEFAスーパーカップ』に続き、レアル・マドリードがアタランタを撃破した。次節、アタランタは来年1月21日にホームでシュトゥルム・グラーツ(オーストリア)と対戦。レアル・マドリードは同月22日にホームでザルツブルク(オーストリア)と対戦する。

【スコア】
アタランタ 2-3 レアル・マドリード

【得点者】
0-1 10分 キリアン・エンバペ(レアル・マドリード)
1-1 45+2分 シャルル・デ・ケテラーレ(PK/アタランタ)
1-2 56分 ヴィニシウス・ジュニオール(レアル・マドリード)
1-3 59分 ジュード・ベリンガム(レアル・マドリード)
2-3 65分 アデモラ・ルックマン(アタランタ)