お笑い賞レース『女芸人No.1決定戦 THE W 2024』の決勝戦が10日、東京・日本テレビ番町スタジオから同局系で生放送され、にぼしいわしが8代目女王に輝いた。

  • にぼしいわしの香空にぼし(左)と伽説いわし

    にぼしいわしの香空にぼし(左)と伽説いわし

「殺風景の中、優勝できて良かった」

この日行われた決勝戦には、12組のファイナリストが登場。各ブロックで1stステージを勝ち抜いた、にぼしいわし、紺野ぶるま、忠犬立ハチ高による最終決戦が行われ、にぼしいわしが8代目女王に輝いた。

2年ぶり4度目の決勝に進出したにぼしいわしの香空(きょうから)にぼしと伽説(ときどき)いわし。これまでの4回は全て1stステージ敗退で、今回初めて最終決戦に進出して初優勝を決めた。伽説が「芸人界隈で漫才2本では優勝できない大会と言われていますが、勝ってやるぞと思っていました。結果が出てうれしいなと思っております」と覚悟を持って本番に臨んだといい、香空も「コントをやると荷物が多くなったりするんですが、我々の楽屋の机だけ本当にシンプルで衣装しかないんです。殺風景の中、優勝できて良かったです」と漫才での優勝を喜んだ。

Aブロックのにぼしいわしは、やました、ぼる塾、もじゃと1stステージで激突。伽説が「(1stステージで)緊張しちゃって口がプロペラみたいになり、1回ミスったんですよ。ただ、前がやましたとぼる塾がウケていて温めてくれたので、その流れをもらって去年と比べたらやりながらしんどいなとはなかったです」と、ミスはしたものの手応えはあったとか。

一方の香空が「(最終決戦の)2本目が思っていたとこよりも違うウケ方をしました。一番ウケるところの前でウケたから、その後のセリフでちょっと思っていたような感じではなく、そこは心配な気持ちでした」と素直な心境を明かすと、伽説も「ぶるまさんがめっちゃウケていたので」と気が気でなかったという。

フリーで活動してきた理由

そんな彼女たちはは、タレント事務所に所属せずフリーで活動している。伽説が「フリーで頑張ると決めたからには(タイトルを)獲らないと意味がないので、これでまたテレビやネタとかで頑張らないといけないなと。フリーとして売れてるぞ!というのは達成できたかなと思います」と充実した表情で、「ライブだけだと認知度がなく、ライブにお客さんが来てもらうことがすごく難しいんです。タイトルを獲らないとライブに足を運んでもらえません。賞レースに出てという考えでライブで食べていきたいと思っているので、フリーで活動しています」とフリーでいることの意味を説明。優勝賞金1,000万円の使い道も「事務所とか個人で作ってやりたいなと思っています」とフリーならではだった。

『THE W』での次なる目標にも言及。伽説が「M-1で優勝したいですね。準決勝にも行けてないので、最大の目標はM-1です」と力強く宣言し、「本当に経験がなくてテレビ出演も『THE W』くらい。たぶん皆さんにご迷惑をお掛けすると思いますが、オダウエダが大親友なので、オダウエダに聞きながらやっていきたいと思います」と5代目女王にアドバイスを求めるとか。

対する香空は「ネタ番組にたくさん出させていただきたいと思います」と得意の漫才を番組で披露する意欲を示した。

8回目となる同大会は、出場資格「女性」のみでプロアマ問わず、漫才・コント・ピンネタ・ものまね・パフォーマンスなど、面白ければ何をやってもOKの異種格闘技戦。今年は、過去最多の903組がエントリーした。

歴代の優勝者は、初代・ゆりやんレトリィバァ、2代目・阿佐ヶ谷姉妹、3代目・3時のヒロイン、4代目・吉住、5代目・オダウエダ、6代目・天才ピアニスト、7代目・紅しょうが。