フジテレビ系列各局が参加する「第33回FNSドキュメンタリー大賞」の審査が行われ、石川テレビ制作の『珠洲の窯漢(すずのかまおとこ)』が大賞に決定した。フジテレビでは、1月3日(4:55~)に放送される。

  • 『珠洲の窯漢』より

2023年5月、震度6強の地震が石川県能登半島にある珠洲市を襲った。『珠洲の窯漢』は、その半年後の2024年元日に震度7の能登半島地震に襲われ、繰り返し絶望を味わいながらも、気持ちを奮い立たせて再び立ち上がっていく、対照的なキャラクターの2人の陶芸作家を見つめていく作品だ。

常盤貴子がナレーターを務め、取材対象者との距離感も適度で心地よく、言葉という表現にだけに頼らずに映像で語りつくした力作であると高い評価を得て大賞受賞となった。

なお、石川テレビが対象を受賞するのは、以来31年ぶり2回目となる。

優秀賞は、テレビ熊本『扉の先に ~ゆりかごと内密出産~』。特別賞は、関西テレビ『逆転裁判官の真意』、福島テレビ『ひとごと』に決まった。

■石川テレビ濱口真子ディレクター コメント

「度重なる災害に見舞われた能登に、こうして焦点を当ててもらえることが何よりうれしいです。(珠洲焼作家の)田端さんは今でも“周りの人から辞めるなと言われて困っている”と、うれしそうに話しています。実際は片付けがほぼ終わり、残った作品で個展も開いています。相変わらずの“らしさ”に改めて魅了されています。一方、篠原さんはあらゆるメディアに応え、能登を引っ張る頼もしいリーダーでいてくれています。自然とともに、柔らかく強く生きるお2人に頭が下がります。2年前に始動した初めてのドキュメンタリー制作も、自然災害に翻弄(ほんろう)されて悩まされながら多くの方々の力を総動員して完成にこぎ着けました。お2人はもちろん、天才カメラマンの和田さん、石川テレビの番組制作経験者のみなさんのすごさに支えられての受賞です。本当にありがとうございました」

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