大谷翔平 最新情報
大谷翔平選手は昨オフにロサンゼルス・ドジャースと10年総額7億ドル(約1060億円)の超大型契約を結び、メジャー史上最高額を更新した。前例のない記録的な契約金だったが、同選手は加入1年目にして想像以上の利益をドジャースにもたらしたようだ。米紙『ロサンゼルス・タイムズ』が報じている。
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まず、大谷と契約する上で、ドジャースが恩恵を受けた一つが契約金の97%に当たる6億8000万ドル(約1030億円)を後払いにしたことだ。これにより、契約期間中にドジャースが支払うのは年俸200万ドル(約3億円)のみとなっている。しかも、ドジャース側に有利な無利子の契約だ。この契約内容により、ドジャースは大谷を獲得後に山本由伸投手と12年総額3億2500万ドル(約492億円)の大型契約を結び、タイラー・グラスノー投手を獲得するなど積極的な補強が可能となっている。
そして、大谷を獲得したドジャースのもとに日本の企業が殺到し、複数の大企業とスポンサー契約を結んだ。しかし、これは「予想していたような集中的な出来事であり、二刀流スターかつ3度のMVPに輝く選手が世界的に注目され、マーケティングで大きな利益を生む可能性があることを認識していた」という。
大谷がロサンゼルス・エンゼルスに在籍していた時の価値から試算すると、エンゼルスにもたらした年間1000万から2000万ドル(約15億円から約30億円)の3倍程度が、ドジャースにもたらされると予想されていた模様だ。しかし、それを遥かに上回る1億2000万ドル(約182億円)の利益が発生したと伝えられている。ドジャースのスタン・カステンCEOは「彼の影響力が、これほど大きなものになるのは予想外だった。それは我々の計画を遥かに超えるものだった。まさに、その言葉どおりだよ」と述べた。
同紙によると、スポンサーの急増、チケット販売とグッズ販売、さらにはドジャースタジアムのツアーも増加したとのこと。日本からロサンゼルスを訪れる人の80%以上が、旅行中に球場を訪れたようだ。それを踏まえ、同紙は「大谷が球団に及ぼす年間の影響力は9桁台に上ると推定されている。後払いによって生み出される投資機会も加えると、同選手が球団に10億ドル(約1514億円)の利益をもたらすという予想は的中しそうだ」と分析している。
なお、恩恵を受けたのはドジャースだけではない。ドジャースとのスポンサー契約を結べなかった企業は、大谷が訪れると予想される他球団の球場の広告スペースを購入するという手段に出たようだ。そして、大谷がキャリア初のワールドシリーズに進出したことで、試合のテレビ視聴率は上昇。大谷によって経済が回っていることもあり、ドジャースのマーケティング責任者であるロン・ローゼン氏は「これが翔平の力だ。まるで野球界のショーヘイエコノミーだ」と語っている。
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