ある日、汐留署の刑事たちが不動産会社を訪問。応接室で代表の飯岡隆造に主任刑事・田中三郎が見せた怪文書には「飯岡不動産は不動産詐欺集団」と新聞見出しの切り抜きを使って書かれていた。心当たりがないと答える飯岡に、刑事・月島凛がこう迫る。

「あなたの出身県を教えてください!」

なぜこの流れで出身県を、しかもここが核心とばかりに聞くのか?それが「ケンミン刑事」の定番だから仕方ない。

「私がもし不動産詐欺をしているのなら罪は認めます。しかし、出身県は何があろうと言わない!」

出た!容疑者側もなぜか罪は認めても出身県を言わない。これも「ケンミン刑事」お決まりの展開だ!

そこに飯岡の部下がお茶を持ってくる。緊張のあまり部下はお茶をこぼしてしまい、飯岡が叱責する。

「何をしているんだ!しみじみしろ!

しみじみしろ?ここは「しっかりしろ」とか言うところでは?

この一言に、神宮寺がピキッと反応!ケンミンプロファイリングが頭の中で始まったのだ!

「ふるさとは、ただ一つ!」キターーー!ささいなことから出身県を当てる神宮寺のスゴ技!

「そこは、日本芝の生産量日本一。医療用繊維商品の出荷額も日本一。そして、飯岡という名字が日本一多い県!」

そして出身県を言い当てる!

「君は、茨城県民だ」

「なんでわかったんだあああ〜!」と椅子から崩れ落ちる飯岡。

それにしても、「しっかりしろ」と言う場面で「しみじみしろ」なんて、茨城県民、ほんとに言うの?

そもそも「しみじみする」とは、物事を心の底から感じることで、人を叱る時に使う言葉ではない。

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茨城県へ行って、イラストで遅刻や忘れ物が多い部下を示し、なんと言うかを聞いてみた。

ネギ農家のお父さんは「しっかりしろ、とか、しみじみしろ」お!やっぱり使うのか!

少年野球チームの練習にお邪魔し、檄を飛ばす監督を観察してみた。

「試合だと思ってしみじみやれよ!」あ、言った!

野球キッズたちに、しみじみしろと言われたらどう思うか聞くと、

「気合い入る」と答えた。やっぱりそうなんだね!

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茨城県議会の議事録をチェックしてみると、なかなか進まない道路計画について、議員が質問したが誰も回答してくれなかった時、「しみじみしてくれよ。頼むよ。」と思わず発言したことが記録に残っていた。議員さんも使うんだ!
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なぜそうなったのか、神宮寺が解説する。

「茨城の古い方言、『みしみし』に由来する。しっかりという意味だが、『みしみし』と『しみじみ』は発音が似ている。そのため『しみじみ』を『みしみし』と同じ、しっかりの意味でも使うようになったらしい。」

聞いていた飯岡の部下が感心して言う。

「音が似てるからという理由で、意味までごちゃ混ぜにしちゃったんですか?茨城県民ってすごいっすね!」

褒めてるのか?と思うが、茨城県民・飯岡は「いや、どうも」と照れる。

ここでさっきの少年野球の監督が「しみじみしろは優しさの裏返しだとわかってもらいたい」と言うと、

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少年が「優しさは感じない」と正直に回答。監督は「ここカットでお願いします」と隠蔽を要請した。

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「しみじみしろ」がしっかりしろ、という意味だとは。日本の方言は面白い!