「あなたの出身県を教えてください!」
なぜこの流れで出身県を、しかもここが核心とばかりに聞くのか?それが「ケンミン刑事」の定番だから仕方ない。
「私がもし不動産詐欺をしているのなら罪は認めます。しかし、出身県は何があろうと言わない!」
出た!容疑者側もなぜか罪は認めても出身県を言わない。これも「ケンミン刑事」お決まりの展開だ!
そこに飯岡の部下がお茶を持ってくる。緊張のあまり部下はお茶をこぼしてしまい、飯岡が叱責する。
「何をしているんだ!しみじみしろ!」
しみじみしろ?ここは「しっかりしろ」とか言うところでは?
この一言に、神宮寺がピキッと反応!ケンミンプロファイリングが頭の中で始まったのだ!
「ふるさとは、ただ一つ!」キターーー!ささいなことから出身県を当てる神宮寺のスゴ技!
「そこは、日本芝の生産量日本一。医療用繊維商品の出荷額も日本一。そして、飯岡という名字が日本一多い県!」
そして出身県を言い当てる!
「君は、茨城県民だ」
「なんでわかったんだあああ〜!」と椅子から崩れ落ちる飯岡。
それにしても、「しっかりしろ」と言う場面で「しみじみしろ」なんて、茨城県民、ほんとに言うの?
そもそも「しみじみする」とは、物事を心の底から感じることで、人を叱る時に使う言葉ではない。
ネギ農家のお父さんは「しっかりしろ、とか、しみじみしろ」お!やっぱり使うのか!
少年野球チームの練習にお邪魔し、檄を飛ばす監督を観察してみた。
「試合だと思ってしみじみやれよ!」あ、言った!
野球キッズたちに、しみじみしろと言われたらどう思うか聞くと、
「気合い入る」と答えた。やっぱりそうなんだね!
「茨城の古い方言、『みしみし』に由来する。しっかりという意味だが、『みしみし』と『しみじみ』は発音が似ている。そのため『しみじみ』を『みしみし』と同じ、しっかりの意味でも使うようになったらしい。」
聞いていた飯岡の部下が感心して言う。
「音が似てるからという理由で、意味までごちゃ混ぜにしちゃったんですか?茨城県民ってすごいっすね!」
褒めてるのか?と思うが、茨城県民・飯岡は「いや、どうも」と照れる。
ここでさっきの少年野球の監督が「しみじみしろは優しさの裏返しだとわかってもらいたい」と言うと、