◆ 今季の先発防御率はリーグワーストの3.81…
楽天は8日、前ガーディアンズの先発右腕スペンサー・ハワード投手(28)と契約合意したと発表した。6日に獲得が発表された前ヤクルトのミゲル・ヤフーレ投手(26)に続く先発候補の右腕。12年ぶりのリーグ優勝へ今オフは積極的な補強が続いている。
3年連続で4位に沈んだ今季の楽天は、先発防御率がリーグワーストの3.81。ともに11勝を挙げた早川隆久と藤井聖が球団左腕として初の2ケタ勝利を達成したものの、松井裕樹のメジャー挑戦で則本昂大が抑えに配置転換されたこともあり、先発右腕の最多白星は奮投した岸孝之の6勝にとどまった。
11月下旬には今季わすか1試合の登板に終わった田中将大が、自身のYouTubeチャンネルで退団を表明。コディ・ポンセは1年でチームを去るなど誤算も多かった。
今季ヤクルトでプレーしたヤフーレは、23試合に登板(22先発)し5勝10敗、防御率3.34だったものの、ヤクルト先発陣の中でチーム2位の129回1/3を消化。最速158キロを誇るハワードは、メジャー通算47試合登板で、4勝13敗、防御率7.00をマークしている。
2枚の新助っ人右腕獲得について石井一久取締役シニアディレクターは「ハワードについは、ヤフーレとともに先発ローテーションの強化を目的としてオファーしました。特に、ハワードはK%(奪三振の割合)が高く、ヤフーレとは異なるタイプの選手です。ふたりがそれぞれの持ち味を活かし、キャリアで良いシーズンを築いてくれることを期待しております」とコメントした。
改めて先発左腕に目を移すと、早川、藤井だけでなく、昨季のドラフト1位で獲得した古謝樹もチーム5位の15試合に先発。今秋のドラフト2位で獲得した左腕の德山一翔(環太平洋大)も楽しみな存在だ。
数年前まで先発ローテの高齢化は慢性的な不安要素だったが、今オフの補強状況を見るとそれも改善されつつある楽天。右肘のクリーニング手からの復活を目指す荘司康誠、先発転向2年目を迎える内星龍らも含め、若手がひしめくローテ争いが今から楽しみだ。